March 31, 2004

あの月がとても遠いと思うくらいとても近いと不思議に思う

ブルガリのシンプルゆえのかおりにはシンプルゆえのこだわりがある
感性はうつろいやすく不確かで不確かなまま確実となる
迷い道いくつあるかな人生は不確かゆえの確実はある
たぐりよす迷いの糸は真実の切れそうなまま確実となる
不確かな迷いの中に不安げにふわふわとするわたぼうしかな
公園の桜咲いたと摘んで来る吾子には桜公園の花
雨の日は何気ないまま咲いている水仙の花雨宿りする
あまぞらをみあげるように群れなしてお話してる水仙の花
ピシャピシャと音を立てたる雨降りは静かな夜を引き伸ばしてる
都合などまるで気にせず雨脚はてるてるぼうずビニールにする
はるちゃんの柴犬ちーた放し飼い泥を気にせず戯れてくる
この街でいったいなにを見ているかとまどいのなか宇宙と月は
ロケットは宇宙へ飛ばすためにある。あの白い月、浮かんでいるが。
遠い空近い月まで遠い空近くて遠い宇宙をながむ
あの月は子どもの頃から変わらない。どこか遠くで輝いている。
あの月がとても遠いと思うくらいとても近いと不思議に思う

フィリピの信徒への手紙 2. 25-30

投稿者 Blue Wind : 02:05 AM | コメント (0)

March 30, 2004

輝きを生きるよろこび大地には輝きを知る純粋な水

サバンナを見つめるように淡々と生きゆくさまを思い起こせり
草原を生きるキリンは草を食む草を育む天の恵みよ
立ち向かう?サバンナはむり。獅子からは逃げることしかできないキリン
天からのめぐみをうけて草原を駆けるキリンの愛嬌を思う
ジーザスは獅子を相手に逃げ出さぬわたしはキリン逃げるしかない
憐れみをそなえたキリンかんむりはめだたぬようにつのにも似たり
サバンナを見つめるように淡々とわがこさしだす、いきにえとする
そうぜつなくるしみおもうわたしには愛とはいかになやんでもみる
サバンナのキリンは走る子キリンは憐れなるかな獅子につかまる
淡々とまた淡々と考えてなお壮絶な草原の陽よ

マタイによる福音書 26. 47-56 裏切られ、逮捕される

ユダだけではなく、ほかの弟子たちでさえ逃げてしまった・・・なんか、わかるな・・・
でも、なんでひつじだとわからなくて、キリンだとわかるんだろう・・・牧場とサバンナの違いかな、いや、動物園か、いや、テレビか、アニメか。

食肉に慣れてしまった文化にはもはやいけにえ憐れみもなく
いのちおもうサバンナに住む生きしもの生きることさえ自然のままに
儚さをつたう大地のありようは輝きの中生きものとなる
与われて生き抜くものの輝きは草原という木の葉のめぐみよ
ひとひらの木の葉ゆらるる草原はただ生きるのみ天与の園よ
生きる意味おもわぬ世界浸りては生きることさえ人為的なり
いのちとは憐れみのなかはぐくみておもくもなりしかろくもなりし
輝きを生きるよろこび大地には輝きを知る純粋な水

ルカによる福音書 16. 1-18

ここ大事かも。どうしてあれがエゴで、これが愛なのか、おなじいのちでも意味がちがう。いのちは大切でしょ?でも、それに値段をつけているからわからないのかも。お金かけたら大事にしているっておもうらしい。よーわからんわ、世の中は。

投稿者 Blue Wind : 06:44 AM | コメント (0)

March 29, 2004

キリンさん目は大きくて面長で麒麟麦酒のようではないわ

キリンさん目は大きくて面長で麒麟麦酒のようではないわ
局所的悪には悪の華の咲きサバンナに住むキリンは走る
草原の息づく大地内陸は暗黒のままいのち育む
海岸線のんびりつづく明かりかな街は輝き人はゆきかい
透明な水に浮く舟水の道島から島へわたりゆくなり
平和なら平和を維持する同盟のなぜになかりし20世紀よ

キリンの夢に起こされた。

ペトロの手紙 二 1. 16-21 キリストの栄光、預言の言葉

投稿者 Blue Wind : 06:44 AM | コメント (0)

March 28, 2004

明日までの希望を胸に太陽はわたらせゆくもまたしずみゆく

日日ゆかば憂きことすぎゆ憂きことも忘れてすごす犬の話題か
震災に小学生だったあの子らもいつしか荷物詰めて旅立つ
いつの日かオトくん連れて旅立ちぬ吾子の部屋までついてゆくかも
学生の減った街には桜花咲くのを待ちつ子らの遊べり
憂鬱な若葉マークの季節には運転するもひかうるが花
うつうつと桜ブルーに突入すなさけなきわれやはり今年も
四月には学生たちで溢れいづ店も五月は閑散とする
春の日は出会いと別れの交差する街並みみつめ日日を過ごさぬ

ペトロの手紙 一 1. 22-25

   「草は枯れ、
   花は散る。
   しかし、主の言葉は永遠に変わることがない。」

永遠にうつろいゆかむ運命を咲いては散りぬ花は咲きたる
明日までの希望を胸に太陽はわたらせゆくもまたしずみゆく
ゆっくりとオゾンホールのとどまりぬ青いうら空水面のごとく
みことばはいつの時代も変わらない変わらないから永遠となる
栄光の立ちゆかせども変わらぬは枯れて散るらむまた咲く花ありき
めぐりゆく季節の中はいろどりに溢れいづ野はよみがえりたる

イザヤ書 30. 18-26 救いのとき

投稿者 Blue Wind : 02:18 AM | コメント (0)

March 27, 2004

おびただしひかりのいぶきくうはくに黄紫のひかりのように

マタイによる福音書 20の途中から終わりまで

聖書は読むものではなく、見るものなのかもしれない。
それでいて見えるものは少ない。

ぽっかりとなにかがくうに浮かびゆくくうはくのなかてんはちじょうに
おびただしひかりのいぶきくうはくに黄紫のひかりのように
かこまれしひかりのいろもきがつかぬわれらの生きるひかりありしも

箴言 29. 1-27

あった・・

イザヤ書 31. 1-3 エジプトに頼るな

おなじことなおくりかえし今日もまたプラモデルすら売れない時代
端末を操作しながらうたを詠むみゃあびなネット今日もつづきぬ
なおそれが愚かなことに見えるだけ二重螺旋はうつろうもがな
終焉はこだちにきゆる満月の三日月となりほそぼそと浮く
十六夜はためらいがちに出る月のゆきももどりもできぬ磁石か
まだ明日があると思えば不如帰神戸の冬を知らずに鳴かめ

コリントの信徒への手紙 2. 6-16 神の霊による啓示

投稿者 Blue Wind : 02:00 AM | コメント (0)

March 25, 2004

オトくんがギャンギャンと吠えたとてボサノバ聴いて今日も歌詠む

吾子の弾くピアノを聞きて眠れるは夫とオトと空の月かな
今宵には雨がしとしと降りつづく桜の花の芽吹くのを待ち

昨晩ですな、すでに。

シーア派とスンニー派との戦いは今日もつづきぬ歌詠みとても
うさんくさいメルマガを読む木曜日煙にまかるるここちするかな
うたことばあっけらかんと使いては語句をえらばぬ怠け者なり
伝統は伝統なるが美しく完成という終わりをむかえ
現代が美しいとは言えなくもふと見る夢は茜に染まる
オトくんがギャンギャンと吠えたとてボサノバ聴いて今日も歌詠む
アメリカの大失態を知りてやも庇い立てする政府がかなし

地に這いて桜の木木を避けゆかば憂鬱な雨しとしとと降る

歌詠みのナショナリズム感じてはカオスの中へ直走りたい
飛び出せばグレーの瞳をながむよう飛び込めばなおねずみとり思う

コリントの信徒への手紙 1. 18-31 神の力、神の知恵であるキリスト

投稿者 Blue Wind : 06:22 PM | コメント (0)

聖霊のかくもさわさわうごきたる雲間の虹もあわただしきかな

あたらしき時代の春はすぐそこに来ては戻りぬ新世紀かな
雨は降る。ポツポツと降る。枯れ枝の軒を通ればザアザアと降る。
アラビア語読めないまでもクリックするCNNの写真をながむ
戦争は間違いだったと言っちまえそうすりゃ明日の選挙に勝てる
政府から税と軍とを取り上げて民間委託請負にする
セールスは毒を浴びたる電話口包帯巻いて電話をかける
あんたとは話したくないと思われてなお電話する給料のため
税金を遣ってむなしプラモデル戦車はどこへ払い下げるの
金出して武器を買われるくらいなら派兵したほうが活気もありぬ
紛争に巻き込まれしを協調と呼ぶなら花は風に運ばる
春休みパタパタドタバタ賑々し通信簿みてふつうがかなし
神さまがいるならお願いまほちゃんの成績すこしあげてほしいの
現実はかくもむなしき春は来て水仙の花木蔭に咲きぬ
子といればテロの心配減少す彼らは子らを巻き込みはせず

紀元前歴史はつづく今もなお万葉集のあたらしきこと
風は吹く大地を遊(すさ)び夕暮れも朝もやのなか光をもとめ

「後の者が先になり先の者が後になる」というおみくじをお寺で引いたことがあるんです。これって聖書の中の言葉だったんですね。

かわりゆく人のうつろうよのなかでかわらぬ文字のつたえられゆく
いつのまに大陸走ってみことばはひっそりとした印刷物に
球根は一人歩きはしないけどブルーサルビアおすそわけされ
知らないって素晴らしいと思うんです。すごいことだとただおどろきぬ
なるほどとおもえば三つの子どもさえうらおぼえする意味は知らねど
うらうらと霞たる月雲のなか浮かぶと知るや雨の野うさぎ

雲間よりシルクロードの山並みをながむるように都会をながむ
かけあしでとおりゆきたるうつすてば都会の過疎におきみやげする
こわしてはつくられつづく街並みをやまやまとみてテロはつづきぬ

コロサイ信徒への手紙 1. 3-8 神への感謝

聖霊のかくもさわさわうごきたる雲間の虹もあわただしきかな
雨降らぬ大地に虹はかからぬと不意に思いぬ雨の降る日は
落ちつかぬ。なんだかとても落ちつかぬ。胸騒ぎする杞憂をわらう
明日にはなにかよいことあるような霧につつまるるここちするかな

ルカによる福音書 6. 20-36

投稿者 Blue Wind : 01:17 AM | コメント (0)

March 24, 2004

太古へとすすみたるほど現実は超現実へと消えてゆきたる

雪の降る大地は遥か春を待つ冬はつづきぬいやおうなしに
緑地にはホルシュタインの横たわる。内地の牛はなぜに赤いか

娘にはここが田舎と語りしも都会と言われつくばは狭し
サンダルをひっかけ成田を飛び立てばアジアの海はなお輝けり
つくばにはあらゆる国の人つどう言われてみれば都会なのかも
想念は世界をまわり帰国する海彼の人のゆきかう街へ
阿見町の道端にある戦車などうららにながむ田舎のどけき
自衛官仕事さぼって仮病かなお得意さまなり大学病院
日本海テポドンゆきて迷惑な国境線の緊迫はあり
つましくもつくばで暮らすブラジル人帰国したなら家を買うらし
姿勢よく背筋伸ばして中国人自転車をこぐ遠目にわかり
アフリカのインテリジェンスの機関銃勢いのある日本語話す
万葉を理解できぬと言われては写真集見て英訳を読む
海彼等と話して気づくわたくしは日本のことを皆目知らぬ
カラオケも演歌も知らぬひねもすを歌人と言うがせつなくおもう
諦めよう。パスポートなら国籍が書かれているし歌詠めるから
顔見てもどこの国から来た人かわからないのがふつうなのかも
つくばには日本かぶれの外国人そぞろ歩きぬTシャツを着て
テクノロジーすすみてゆけば宗教はオウムのビラに皆さわぎたる
街のなか無人の社ひっそりと埋もれるままにつくられたまま
大地への愛着なくば神さまはおとづるる人待つしづかな街よ

みこころは天にとどまり大地にはうららな花のうつろう季節
咲く花の根づかぬとてを嘆いても季節めぐれば咲く花のあり
着物着て海彼の人らつどいてはむらの神をとあがめたてれば
人生はなるようにしかならないと地球をながむ海彼をながむ
ジーザスの超現実的な現実はアジアの百合を世界につたう
太古へとすすみたるほど現実は超現実へと消えてゆきたる

ダニエル書 3. 31-33

投稿者 Blue Wind : 01:19 AM | コメント (0)

March 23, 2004

一粒の砂のゆくえを海風に問うもむなしきシルクロードは地を走りたる

花おちてつぼみつけたる水仙はいまからのときつぎつぎと咲く
いにしえに未知なる国のいまもなお未知なる国は人をのこせり

幻(まぼろし)   神の霊感を受けた人に示される異象。現実に存在しない動物や、異常な現象を通して与えられる神の啓示。
(用語解説より)

げにあらや砂漠の民のゆきかいしシルクロードのまたゆきかいし
げにあらやわれには区別つかぬなり聖書に書かるる人らの暮らし
悠久にふりかえりてはローマには赤い薔薇咲く砂漠のいかに

ランボーの砂漠住まへる暮らしにはいにしえ人の隊商を組む
いにしえの世界のありし世界には神には遠く神には近く
ラテンにはラテンの神の住まいたる宮殿のごと世はあはれなり

エゼキエル書 39. 1-8

故郷捨て砂漠の民の暮らしたる砂漠の町で言の葉を捨て
みぬ海を詠える彼のみる夢は幻のごと砂漠をながむ
あはれなる風かなしみて吹く砂はいずこの地へとすすみつづかぬ
一粒の砂のゆくえを海風に問うもむなしきシルクロードは地を走りたる

コリント信徒への手紙 5. 1-13 不道徳な人々との交際

投稿者 Blue Wind : 12:53 AM | コメント (0)

March 22, 2004

アフガンの無邪気な笑顔よろこびははしがころんでなおおかしくて

果てしなく広がる空はどこまでも雲をしたため無限を語る
黙々と歩きつづける人々は美しき山みちしるべにして
そらとやまながむみちすじさびしけれ見知らぬ人のなつかしきかな
アフガンの無邪気な笑顔よろこびははしがころんでなおおかしくて

週末をアフガニスタン写真集ながめて話す教育のこと
こうやってつよくあかるくたくましくいろどりのなかみつめるひとみ

使徒言行録 9. 1-19 サウロの回心

______________________

『彼女の夢みたアフガニスタン』山本敏晴 マガジンハウス

明るい・・・笑顔が。
壮大・・・山が。
美しい・・・荒れ野の祈り人。

旧約聖書の世界も、こんな目で眺められたら、きっと同じ文章を読んでいても浮かぶ画像が違うのかもしれないと思い、かなり癒されました。

水仙・・・枯れた。

投稿者 Blue Wind : 01:36 AM | コメント (0)

March 20, 2004

島国はまだらもようの鬱空に降る霙にしおれる水仙

歴代誌上 14. 13-17
歴代誌上 15. 16-24

目覚めれば霙降る朝暗き部屋暗き庭には水仙の花

雨が降る雪にもなれず霙降る重く切なく軽くもなれず
水仙の一輪咲きて霙降るしおれてたおれ明日を待ちたる
水仙にささえつけても無駄なこと朝から暗い霙降る日は

プーケット黒雲ゆくもかけあしでとおりすぎたる南国の海
透明なみどりの水に舟の浮く海がしづかに光受く島
島さえも隠してしまう黒雲は海さえ闇に沈めてしまう

さんご礁ひかりの海をつくりだす空へ空へと海にしずみて
白砂は焼けることなくつづきゆく冷んやりとして陽は輝けり
海のなかぽっかり浮かんでいる島は灼熱という冷蔵庫もつ

雨の日は南の島をおもいだす晴れた春には冷たい大地
わがままにわけしり顔に沈みたる逆さの世界おもう午後には
オトくんは言葉もたずにうずくまる歌人の吾をふしぎにながめ

霙降る暗い部屋には冷んやりと吾には見えぬ真冬のありき
寒い日は小さな蜜柑暑い日は大きな蜜柑食べていた父
寒い日は弱々しげにうずくまりうららな日には駆けまわるオト
冷んやりと日日をすごせばながもちに生きられなくに熱帯を思う

ランダムにりんご切たる皿の上プラスティックのナイフ置かるる

アフガンの実情を読む深夜には「ワーカー求む、男性」とあり
なに怒りなにを怒らぬ異邦人黒きベールはよそゆきの服
内戦のつづきぬ国はジーザスを預言者として今もうやまう
もどかしく言葉つうじぬ自爆テロ激しき怒りいずこへと消ゆ

黙読の実験をする編集者無意識のなか毒を飲む職

使徒言行録 8. 26-40 フィリポとエチオピアの高官

アフガンの山並みを背につどう人時代はもどり新約の時
大国の攻め込む国の内戦をかいくぐりては爆弾の降る
旱魃のつづきぬ国は地球泣く悲鳴をかぶり平和をもとむ

士師記 8. 1-3

霙の日水なき国の子ども等は歩いてここへ来たいと語る
あの山を越えればニッポンがちょこんとあると描きたる夢
今もなおロシアたおしたちっぽけな島国を思うアフガンの人
島国はどこかにあると知りてやも日本人見てハザラと思う

島国はまだらもようの鬱空に降る霙にしおれる水仙

使徒言行録 8. 32

投稿者 Blue Wind : 03:16 PM | コメント (0)

ぬくもりはゆきのやさしさつめたさをそらにつたえしゆきのぬくもり

神さまに叱られながら詠むうたをたれかいっしょに叱られまほし
あたしだけ?おまぬけなのは本当に?そうかもしれぬ、あきらめまほし
はるかぜはだいちのうえにくもまにもわが頬うっていたずらに吹く
神さまに好かれるうたを詠みたしもちょっといいたい訊いてみたいこと
楽園はどこにあるのと思いせば世の終わりにて咲く花のゆめ
あれもだめこれもだめだと思いつつだめだと思い無駄だと思う
おさなき日少女マンガに描かれたちっぽけな詩のなほなつかしき
『スヌーピー』ころがる屋根をながめつつ谷川俊太郎なにおもいせし
蒲公英の無限に広がる大地にはおさなき日日のわれがねむれり
ゆきのうえ空をあおぎてねころびておさなきわれのねあとをながむ
ぬくもりはゆきのやさしさつめたさをそらにつたえしゆきのぬくもり
しづしづとゆきのだいちにねころべば母は叱れり死んでしまうと
死は遠くちかきにありしゆきのうえおちゆくなかに起き上がるわれ
生きるのに必要ないと言われても不必要なる純水のあり

コリントの信徒への手紙 4. 14-21

トラブル続きだったんですけど、クルマもあっという間に修理が終わるそうです。何もしないと言われても、自分では直せない。でも、下手な歌を詠んでいる間に終わる。なんか、こう、なんというか、なにがトラブルでなにが災難でなにがわざわいなのかわかりそうでわからないし、なにもこまらないままに暮れてゆく。
犯罪者や事故がなければ警察もいらない。事故がなければ修理屋さんやクルマ屋さんは儲からない。病気や怪我がなければ医者もいらないし、受験がなければ塾も儲からない。雨が降らなければ傘もいらないし、外出しなければもっとあれこれ必要なくなる。
社会とは悪をはらみながら存在しているものなのだそうです。ということは、悪が消えると社会は存続しなくなるということで、世の終わり・・・かー。

投稿者 Blue Wind : 02:26 AM | コメント (0)

March 19, 2004

あれこれとおとづる不幸さざなみの春の雨にも傘を忘れし

大地には風に運ばる花花の贖いのなか芽は育ちゆく
アカシアのワトルとなるかミモザかは風のゆくえを雲にゆだねる
あれこれとおとづる不幸さざなみの春の雨にも傘を忘れし
あれこれと失うもののつづきゆきまたつくられしあらたなるもの
日は昇り今日も今日とて消えゆかむひとつこわれて日はうつりゆく
いのちなきあるがままにぞこわれゆくいのちなきものまたそこにある

使徒言行録 8. 9-25

投稿者 Blue Wind : 01:55 AM | コメント (0)

March 18, 2004

保護という名目のもと暴君は咲かれる花を野に選びたる

奔放に咲き乱れてもかまわない野に咲く花の咲く程度には
ネイティブが絶滅しては大変と野のフリージア何故に抜かれる
保護という名目のもと暴君は咲かれる花を野に選びたる
ワトルというアカシアの木の生い茂るブッシュの中にミモザ植えたし

民数記 11. 24-25
民数記 12. 2-8

雨の日は接触事故の交差点うすぼんやりとクルマを停める
わざわいは不意におとづる思学舎へ吾子を入れるか迷った春に
めのまえのヒステリックな暴走に踏みそこなった重いブレーキ

なんだかなガラの悪さに驚きぬ子どもの塾を気にする事故車
父親の血相変えて塾送る剣幕を知る交差点かな
母親のパート勤めで通いたる私立中学・受験塾なり
のんびりとデッサン科へと通いたる吾子の姿を想い癒さる

おとなしきひとの整えるなりわいをうつろにながむここちするなり
ストレスを詠みこむ歌のなげかわしうららな春も生活はあり

詩篇 119. 97-104

投稿者 Blue Wind : 11:03 PM | コメント (0)

わわんわん(おかあさん)、ううー、わわんわん(おかあさん)、階下からサンバのリズムでわれを呼ぶオト

わわんわん(おかあさん)、ううー、わわんわん(おかあさん)、階下からサンバのリズムでわれを呼ぶオト
弧を描く空の広さを思うとき十勝平野のでこぼこなみち
気がつけば自由だったし時間とは静止するため過去に止まる。

投稿者 Blue Wind : 04:11 AM | コメント (0)

サフィニアの時期まで待とうプランターしだれる花のこぼれるほどに

マタイによる福音書 20の途中

サフィニアの時期まで待とうプランターしだれる花のこぼれるほどに
春の庭巨大蒲公英咲きたるは光然したる北の大地萌え
木蔭には蕾つけたる水仙のあおあおとした葉を伸ばしたり
高麗の芝の足らぬを西洋の芝のたね撒き雑草のごと
アカシアは黄黄の花花しだらせてしなりゆく枝窓辺をゆらす
わが家を忘れてくださいファミレスの駐車場から眺める人よ
さんぽみちぎこぎこ鳴るは白ポスト蓋のねじさえ草の中消ゆ

詩篇 73. 13-28

は〜、なごむ。
壮絶な旧約聖書から新約聖書へ飛ぶと、なんで癒しなのか少し理解できるようになるという。しかも関東平野くらいの広さの中の出来事だと思うと広いのか狭いのか狭いのか広いのか、異邦人。

投稿者 Blue Wind : 01:04 AM | コメント (0)

March 16, 2004

歌詠みの現実を知る春の日は弱小企業のぼやきにも似て

ヨブ記を通読しました

ヨブ記などしんみりと読む昼下がりサタンと話すジーザスを思ふ
あんたとはもう話などしたくないって思うときにはサタンの来る
サタンとはあなりこうなり願わくば向こう岸へと俯きわたる
こころなど止まっちまえば春風は光のなかでぱあっと駆け抜け
不幸かと問われたならば幸せとこたえてしまうサウンドを聴く
あらばこそサタンの来る世の中はなにが餌かと考えてみる
ああそうか愛に飢えたる堕天使は愛をもとめて愛を引き裂く
オトくんはサタンのような耳をして笑みを浮かべてちんまり眠る
オトくんは黒黒とした艶やかな毛並みを讃え愛をいっぱい
番犬の朝の6時にやってくる新聞配達目覚ましとなる
忠犬のオトは朝から吠えまくり雨でも降れば「あと少しだけ」
コミックを買えるようなお値段で売られる歌集なら買う歌集
パトリシア・コーンウェルがこの値段斉藤茂吉でもあの値段
医療費の点数制度思い出す平等という不平等あり
歌詠みの現実を知る春の日は弱小企業のぼやきにも似て
銭金を考えぬから詠めるなど言われてむなし元手なきうた
鬱々と一人で詠んでいるのなら金もかからずカラオケもなく
あの人がうざいと思うその理由サタンと話すここちするかな
オトくんが平和に眠る湯たんぽはサタンを癒す特効薬かな

ヨブ記 40. 1-5

投稿者 Blue Wind : 11:49 PM | コメント (0)

ランボーがどうして癒し詩のうくし愛のなきことうつくしきかな

諦めよう。もともとあたまわるいから。もうときすでに弧を描きたる
いくばくの糧を得たりも税務署は時間と金を搾取するだに
幼子のうたよむ日々を不思議がる。未来のときに今があるだに
周辺視ながむるようにときすでに鹿の子のようにみちなるうくし
ランボーがどうして癒し詩のうくし愛のなきことうつくしきかな

歴代誌下 7. 1-3

投稿者 Blue Wind : 07:30 AM | コメント (0)

March 15, 2004

誰だってしあわせもとむ愛もとむケンタウロスは夢のなか住む

誰だってしあわせもとむ愛もとむケンタウロスは夢のなか住む
オリンポス西谷祥子マーガレット 少女マンガ読んでいた日々
歳月は少女漫画の瞳さえ巨大化しては豪華な付録

聖書には張り裂けそうな叫び声木霊するようみことばをうく
冷えかけた春の陽射しはうららかでトワイライトを彩る夕陽
安らぎを求めて聖書ひらけども苦しみのないみことばのなく
メタファーのちりばめられし新約は永久の契りを言の葉にする
世の終わり。どこかどうでもいいような春はおとづる。水仙を待つ

聖書より癒しもとむを諦めた。その時うたはrejoiceを聴く。
世の終わり。春うららかでほがらかで夢見がちなる人らの声する。
幾重にも苦しみばかり書かれたるみことばのない聖書のなくば
あきらめた絶望の果て浮遊するみずのうたごえ光のなかへ
どこまでもおちゆくそこは裏側の地球のうえはそらがひろがり

エレミヤ書 5. 15

投稿者 Blue Wind : 11:53 PM | コメント (0)

こころには垣根のありし寒つばき風に吹かれて季節の終わる

訃報にも虚無を知るべし長電話かなしくもなくあはれでもなく
訃報よりわが子案ずる母なれば鬱にしずむをなほ案じたる
もうなにも傷以外には見つからぬひからびた死の報せのむなし
ぬくぬくと陽だまりのなか犬を抱くかわりなき夫の日課というもの
諦めよう。従兄の死より吾子の手の傷を案ずる夫という人は
失つて悲しきいのちいくつあるかぞえてむなし愛というもの
こころには垣根のありし寒つばき風に吹かれて季節の終わる
悲しみにくるる人らのなかりせば死はあらねと悲しくもなく

ヨブ記 6. 14-23

投稿者 Blue Wind : 04:00 AM | コメント (0)

March 14, 2004

親の死に間に合ふ人のなかりせば誰そみおくる日々の流るる

歴史とのつきあい方が下手なのと不意に気がつくうたことばかな
京の町唐の時代の模倣品ならべてうれしやまと魂
すごろくを自分でつくる落書き帳伝統文化テトラゴンなり
ヘキサゴンいきなり吾子に問われてもオクタゴンとの区別もつかぬ
ラテンからギリシャをつたふ言の葉をカタカナ表記吾子に問はれり
商社からアメリカ製の家を買ふ日本人の普通の文化
お針箱切れ端見つけオトくんのおもちゃをつくる器用な娘

年ゆきた人と話すは今の吾の年頃のことそは誰のこと
親の死に間に合ふ人のなかりせば誰そみおくる日々の流るる
吾知らぬ数十年の年月は過ぎ去りしごと反復となる
あの世まで時効の無きを不可思議に生きた月日の終焉は亡き
今もなほかごとの渦のそらたかく墓石のなかもちてゆくらむ
今の日をゆくりゆくりと過ごすべく長生きの日におのはさがせぬ

母系ゆえつたわるうたの詠い方つどえる人の父系のごとく
母親の一人残れる世の中は濃くなりつつも淡く消え去る
親よりも子の先立つ世の中は今がまほろと儚くも思ふ

マタイによる福音書 24. 3-14 終末の徴

どうして長生きするとその日の出来事を思い出せなくなるのでしょう。姑さんに、先代の姑さんが亡くなったとき、あたしは中学生だったんですけど、って言っても通じない。理屈では通じるんですけど、話しているうちに忘れてしまう。会ったこともないんですけど、身内なんでしょうね。なんでそれが自分と関係があるのかよくわからなくなることのほうが多いのです。話せばわかるというのは嘘です。だってわからないから。知らないし・・・もとをただせば全部他人。あの叔母さんもあの叔母さんも全部まとめて実は全部他人であることに気がついた。だって、嫁さんだもの。よーわからん。自分から見ても他人だけど、あの人たちが集まっていても他人同士らしい。他人にもなりきれない他人同士というのが一番不可解な気がする。

世の終わりかー、などと言われても、なんかどーでもいい気分になってしまいます。ひ孫までいる人がまだ子ども子どもと話している時代だからかも。

投稿者 Blue Wind : 10:47 PM | コメント (0)

安住の地は安らかに生きたまま幌を被りて身を寄せおうて

明日の日の天国までの階段をかろくあがるる束の間の幌
子のいては孫のいるとき幻は老いたる母を一人になさる
壮絶なさびしさおもう年寄りはほのぐらき鬱わずかにかろく
安住の地は安らかに生きたまま幌を被りて身を寄せおうて
「白石は」と語る義母の話にはどこか見知らぬ声のまじりぬ
 

 
主人の従兄が亡くなったそうです。まだお若いのに。
ご冥福をお祈り申します。

ルカによる福音書 18. 9-14 「ファリサイ派の人と徴税人」のたとえ

投稿者 Blue Wind : 12:52 AM | コメント (0)

March 13, 2004

つくばにはあらゆるものをふふみたる踏みこえられぬ並木がつづく

おサルさん、あちらのほうがごちそうよ。あっちへ行って。どうして来るの?
明日からはオトが王さま人類の消えうせた日をほくそえむ吾
あれこれとヒトを思うて悩んでもつなぐ者なき土は塵積む
赤土の腐葉土となる冬の日は黄花の季節うららに俟ちぬ

おもむろに歌集まとめて鷲掴み閉店まぎわ混みあうレジへ
塵積もる知識の渦へまた高く積まれる歌の何のためにか
オトちゃんの眠れる横で宿題をフロアの上で舞帆はコツコツ
100点が当たり前なのあのクラスいつまでたっても癒し系なり
諦めた。あっさり春はお絵かきを2倍に増やす癒し系かな
意味のない歌詠みつづく春の日はうららうららと犬も走れり

歴代誌下 36. 1-4

そういえば喧嘩していたあの人にスーパーで遭い挨拶される
そういえば田舎の街はすえながくおつきあいするしきたりがある
そういえばハワイの移住計画は計画のままお絵かき教室
そういえば山をいくつか持っている農家の人ら筑波嶺に住む
そういえば職住接近研究者駅を好まず群れて住まへる
つくばにはあらゆるものをふふみたる踏みこえられぬ並木がつづく

投稿者 Blue Wind : 01:23 AM | コメント (0)

March 12, 2004

傷跡は切り傷擦り傷擦過傷心の傷は春にも癒えぬ

悲しみは過去の記憶の灯火を今にてらすとかがやきを増す
今はもう忘れていたと思っても電話の声に虚ろはひびく
明るい日暗い日もある春の陽はほのぼのとした欝をしのばせ
傷跡は切り傷擦り傷擦過傷心の傷は春にも癒えぬ
鬱の街逃げ出すように電車乗る流るる景色安堵を運ぶ
明日もまた凶事と呼ぶが出来事の待つ電話には感情もなく

ルツ記 4. 11-17 人々の祝福と神の祝福

投稿者 Blue Wind : 02:17 AM | コメント (0)

March 11, 2004

破壊せし空の鉢など散らばりし部屋の中には犯犬のオト

春の日はウッドデッキに風の吹くオトはサンダル咥えて走る
破壊せし空の鉢など散らばりし部屋の中には犯犬のオト
人は皆いつしか消えて夢の跡黄色い花の咲く春の街
終戦と言えるのならば戦争は終わるものだと気がついてみる
ちっぽけな対立はまたおおげさに国を隔てる鶏冠となりぬ

投稿者 Blue Wind : 06:38 PM | コメント (0)

イラクには裸足であるく子らのあり幼稚園ではわざわざ裸足

麗らかにのどけき春の訪れをあるく野原のつれゆくひとら
いやし人ゆきてとおれる白内障いやされゆくは青き視界よ
いのり人つどいてゆくをさまたげるマーケットとは極限の極
ちいさきもおおきくもするおおげさな人のこころのまよへる丘よ
イラクには裸足であるく子らのあり幼稚園ではわざわざ裸足
おおげさなメルマガを読む木曜日武器庫にならぶ無人の戦車
虚無のなかうたかたの夢真実はとおまわりしてすぎゆく眩暈
神経の伝達物質つたわりのスピードの中真実はある

ヨブ記 7. 17-21

投稿者 Blue Wind : 02:33 PM | コメント (0)

March 10, 2004

一葉のミモザの苗の育ちゆく速さにかわる木洩れ日の朝

巨視的にながむるクセのなかりせば事細かにもなれないミモザ
磔刑は政治犯という犯罪に相当すると今さら気づく
虚無もなお空たかくあり十字架は大きくもなり小さくもなる
ちっぽけに歌など詠うひねもすを大袈裟にする古典芸能
銀葉の花に埋もる三月は桜ブルーを隠す東雲
巨視的に世界平和を語るより小さな庭の平安をみる
一葉のミモザの苗の育ちゆく速さにかわる木洩れ日の朝

申命記 33. 1-6 モーセの祝福

投稿者 Blue Wind : 12:58 PM | コメント (0)

March 09, 2004

足止めにタイヤのパンク春うらら家の前なら何もかわらず

グルポッポ謎は深まるグルポッポ波止場のカモメパリの鳩らか
ウイルスも静かに広がる春の街炎症の中ビデオ観る吾子
足止めにタイヤのパンク春うらら家の前なら何もかわらず
運命か知りてすすめるゴルゴダは人というもの試験紙にする

ローマの信徒への手紙 16. 1-5 個人的な挨拶

投稿者 Blue Wind : 02:20 PM | コメント (0)

いみふめい釈然とせぬ歓迎はあいまいなままたいしつとなる

おぼろ夜に結社誌ふたつ並べてはかろき鈴音に日本語訊く
満月の大きく見える季節には枯れ草の色はやうつりゆく
ジャポップを和歌と呼んではいけないの?これも和歌なり日本の歌さ
演歌なら南米もようボッサならブラジルよりもパステルな日々
いみふめい釈然とせぬ歓迎はあいまいなままたいしつとなる

投稿者 Blue Wind : 01:21 AM | コメント (0)

March 08, 2004

あきらめよう。時間の無駄と聖書読む。陽だまりの中オトも昼寝す

風遥か向こうの岸の浜辺へとまわり道する森林散歩
近頃は女性相手に喧嘩することさえ平気プライドもなく
アフガンを女性蔑視と言うけれど喧嘩売られて喜ぶべきか
あきらめよう。時間の無駄と聖書読む。陽だまりの中オトも昼寝す

ミカ書 4. 4-8

投稿者 Blue Wind : 12:15 PM | コメント (0)

生と死に雁字搦めに括られて幻というリードは繋ぐ

現実はブルドーザーの走るよう瞑想おしのけ平らな道路
愛憎は天秤のうえ載せられた重石のように分けられていく
生と死に雁字搦めに括られて幻というリードは繋ぐ
歌くらい好きにさせろと言ったって罰は当たらぬ癒しなき夜は

投稿者 Blue Wind : 01:00 AM | コメント (0)

March 07, 2004

たおれそうソフト・クリームくるくるとてっぺん気になる空洞のうえ

たおれそうソフト・クリームくるくるとてっぺん気になる空洞のうえ
病みあがる病んだ音だよロックとはそれが明るいなんてかなりヘン
少しだけやけに明るい庭の中春・春・春と木木がささやく
明日には新しい鍵やってくるイスラエル製最新式か

マタイによる福音書 9. 18-26 指導者の娘とイエスの服に触れる女

投稿者 Blue Wind : 11:58 AM | コメント (0)

March 06, 2004

極限は夕暮れのなかあらわるる巨大な虹をみおくる夕陽

極限は夕暮れのなかあらわるる巨大な虹をみおくる夕陽
鬱々と楽しくないけど詠んでいるそういう気がする歌をみつける
春の日に朦朧とする風邪もある熱はないけど耳が遠のく
枯れ歌をのんびり詠んでいくことが矢のような日日しなりゆく弓

二時間の延命のため血まみれになるより楽に家族のもとで
数ヶ月延命のため家を売る二千万円移植の費用
ひとことを言いたいけれど言葉呑むいのちの代価時価ともいう
風邪という病気はないというけれど炎症まみれ朦朧の渦
棘棘にこちらへ来るなと訴える声も虚しく空回りする
エゴというベールの影でのぞきこむ楽園はそこカーテンコール
出産を汚れと呼んだ旧約と死は最大の凶と呼ぶ常
乖離する世界の果ては概念の深き向こうに覆われたまま

投稿者 Blue Wind : 11:38 PM | コメント (0)

March 05, 2004

静けさはしづもる夕陽輝きはイルカの跳ねる海の上にも

リブゴーシュ吐息の中の緑青フォルムの耽美海に熔けいり
美に耽るそぞろ歩きも夕暮れはカーラジオ聴き夜を待ちゆく
紺碧の壁紙の中窓の外ながむもパリは入り口狭く
六本木パリの耽美は消えたかと風の便りに閉店を知る
あの店は街に合わぬと怒り出す人に囲まれ平穏を得る
緑緑と目にやさしき街並みはコンビニ一つ最初にありき

りんさんは何もしないと問われれば耽美にしずむ舟の浮く海
リブゴーシュ耽美の息にほぐ時代(とき)は終わりて今は好奇のむなし
明るさは過去に咲く花むなしきは明日なろとするあさましさ知る
ベクトルは二重奏のまま天か地か花を咲かすも地にそそぐ陽に
静けさはしづもる夕陽輝きはイルカの跳ねる海の上にも
ランボーの奇妙な帽子ながめては耽美すぎゆく少年の色
わがこころ砂漠アデンへすすみたる今はなほ陽はのぼりゆく

老人の明日なろとする夢かなし正直すぎるわが手が罪か
あれこれと「若かったなら」と言われてもあなたはあなたわたしはわたし
どぞどぞとお好きなことをやっていてあたしはあたし忙しいから
明日のことどうなるのかもわからない老いも若きも平等な今
重圧だ。あなたがそこにいることが、さらなる重圧。時は過ぎゆく。

レビ記 12.1-5 出産についての規定

投稿者 Blue Wind : 10:52 AM | コメント (0)

March 04, 2004

一本のサン・マドレーヌのロウソクが見知らぬパリをわが街にする

一本のサン・マドレーヌのロウソクが見知らぬパリをわが街にする
回廊はロウソク色に輝けりほの明るきを人すれ違う
おとづれる人波のなかゆらるるを軽やかに参る祈る人避け
下町の寺にも似たりブティックの並びに扉お入りと語る
燃えつきるロウソクを待ちわがロウをともせば炎わがうちに射る
そらまでとはしる炎でないけれどますぐにのびる人のなかへと
煌々と煌々とまた煌々と火はともさるる天がける箱
ラ・セーヌが隅田川となるパリの街エッフェル塔も東京タワー
中型のタクシードライバー高速を飛ばしつつ訊くわれの行き先
売店のパンとチーズとぶどう酒がスナックとなるルーブルの前
シャンゼリゼではなくション・ゼ・リ・ゼ、はは?カタカナなまりちょうどいい音
芸術はヌードにあるとルーブルはモナリザだけをケースにいれる
フルコースディナーを食べにディスコへとフロアはフロア学生は床

エゼキエル書 1. 1-14 エゼキエルの召命

○たった4日間しか滞在したことのない街なんですけど、その瞬間異国の街が子どもの頃から住んでいるような街へと変貌してしまったんです。歩いていても、店に入っても、あちこちで声を掛けてくれる人や、オファーがあったり、フランス人というのは実に気さくで素朴な人たちなのだと思いました。

○ちなみに、サン・マドレーヌは、地図には聖マドレーヌ寺院と書いてあったような気がするんですけど、まさしく寺院。日本のカトリック教会のイメージではなくて、それこそ教会の中でロウソクが売られていて、それを参拝者が次々とロウソクを立てていく。わさわさとしていて出入りが多く、お祈りというより、お参りなんです。病気が治ることをお願いしたり、軽くは縁結びではないでしょうけど、神社やお寺を参拝しているのと同じような雰囲気で、わさわさしています。そういう庶民的感覚を一気に感じ取ったのかもしれないです。雰囲気がまるで違うから、としか語れないです。まるで違う。パリを理解しようと思ったら、こちらの雰囲気かもしれないですね。

○お参りとお祈りはまったく違います。もしかすると違った定義があるのかもしれませんけど、自分の中ではきっちりわかれています。お参りというのはお願いごとをするためにお祈りにお出かけすることで、お祈りというのは不特定多数のためですから、もしかすると神さまへの感謝ということなのかもしれないです。こう、成功を夢見てパリへ、そして祈る。その姿を客観的に見ると、お参りしている、という風に感じる。それが普通のような気もするし、それではダメだと講義を受けているし、サン・マドレーヌは想い出の深い場所です。

投稿者 Blue Wind : 08:55 PM | コメント (0)

200℃あとから沸沸沸いてくる怒りのキャパの沸騰点かも

200℃あとから沸沸沸いてくる怒りのキャパの沸騰点かも
我慢にも限界のある沸騰点全部まとめて流しに捨てる
話しても無駄だと知って話すのは年寄り相手の宿命なるやも
未来なき年寄りゆえにゆるせよと言われてもなほ先に死にそだ
怒りすら伝わりゆくがこころなら壁をうちたて落書きをせよ

投稿者 Blue Wind : 05:55 PM | コメント (0)

なつかしきサン・マドレーヌ蝋燭の炎ゆらゆらお参りするジャン

散策に訪れたる街の旧きかほりの黒ショルダーをメトロで買ふ
リターン・チケット売らるるをあたりまえだと椅子に座って思ふ
パリジェンヌ、シックで地味で質素なり。目がイタリアン・カラーに押され
頑固かなオシャレかな決まりかなゆれうごかないアートの国よ
店じまい時間どおりのお姉さん時間ないのはあたくしだった
灰色の空の記憶の広がるもかどのない街目にはやさしき
なつかしきサン・マドレーヌ蝋燭の炎ゆらゆらお参りするジャン
ディスコのジャン、寺院のジャン、母は呼ぶ、「じゃあんかーろー」、電話の向こう
パリ6区、エコノミー・スクール、ジャン・カルロ、パリにはパリの生活ありき

◇家で子育てしていると馬鹿にされるような国に将来はあるのだろうか・・・

保育所を増やしてみても子は増えずはたらく母が増えるばかりか
微熱でもおむかえ電話保健室はたらく母は虐げらるる
個人主義友より親を優先すヴァカンスのなか違いを思う
子育てをしてる女はのうなしと呼ばれてしまうリストラの世は
軽やかにラテンのノリでのりきれと言われてみてもうれしくもなく
「あんたとは話したくない」それだけでうだうだうるさいセクハラおやじ
リストラに同情よりも当然と感じてしまう本音とどかぬ
地位あれば部下ありき頃おもいだし嘆いてみては嫌がらせする
歌うように子を呼ぶ母のなつかしき記憶のなかの拍子抜けかな

サムエル記上 4. 10-11, 5. 1-5

投稿者 Blue Wind : 11:06 AM | コメント (0)

March 03, 2004

オトちゃんは番犬なのですとりあえず。寝てるときにも吠えているけど

平日の寝すごした朝オトくんは金属質の声で吠えてる
夢の中わかりかけたら朝だったあたまの疲れめざめすっきり
世の中が大袈裟すぎてけだるくてふつうの主婦は微笑んでいる

◇ご返歌
遠まわり散歩するよに公園の三角歩きを楽しんでいる
泣き面にしかめた春の食卓に枝豆のせてごまかしてみる
オトちゃんは番犬なのですとりあえず。寝てるときにも吠えているけど
ゆるやかな日差しのかなし着膨れに慣れてしまった季節のおわる
地の果てへ斜めにすすむおそろしさ月をめがけて谷の向こうへ
ヘルメットかぶっているのに目線とは気づきも合図信号は青
いろあせた季節の日焼けなさけなくシミと呼ばれるお年頃かな
昼寝どき寂しがり屋のオトちゃんは甘えた声でうんちと呼ぶの
郷愁はかおりやすらかレコードの赤ちゃん抱くよな気のつかいかた
白猫のいきなり太る春の庭気をつけようと警告を受く
招き猫貯金箱にして置くよりもビッグサイズのPEKE猫さまか

使徒言行録 10. 44-48 異邦人も聖霊を受ける

投稿者 Blue Wind : 01:45 PM | コメント (0)

March 02, 2004

つぶやきのなかうたわるるみことばのつたわりゆくも雲のかたちも

澄み切った空さがすはず歌詠みはくねくね曲がるやみ路へ落つる
ぎりぎりの精神の中すれすれに飛ぶ綿帽子蒲公英の春
短歌とは漬物石をよっこらしょ糠を落として包丁で切る
つぶやきのなかうたわるるみことばのつたわりゆくも雲のかたちも

士師記 20. 36-42

投稿者 Blue Wind : 11:04 AM | コメント (0)

March 01, 2004

短歌とは美しいなど言っていたその人は今詩を書いている

乱気流ワイハ航路を飛行機は台風きても飛び立っている
生きることことほぐもよしノースへと渋滞の中走るのもよし
真夜中の霊安室の赤ランプ点る廊下も近道なりき
煌煌と深夜の窓のあかり点き無人の部屋は誰を待つべし
不安げに話し相手を待つ人のソファの前を夜の退院
短歌とは美しいなど言っていたその人は今詩を書いている

投稿者 Blue Wind : 11:29 PM | コメント (0)

桃の花目にうつりては緑緑と遠くの森は深くしづもり

桜樹に新芽ふくらむ雨の中旗をとどけに公園散歩
はまぐりの中くらいになる季節かな巨大はまぐりしばしお休み
桃の花目にうつりては緑緑と遠くの森は深くしづもり
ミモザには黄色い花の昇りたる春はおとづる枯れ草のなか

コロサイの信徒への手紙 2. 6-19 キリストに結ばれた生活

投稿者 Blue Wind : 09:41 AM | コメント (0)