March 06, 2004

極限は夕暮れのなかあらわるる巨大な虹をみおくる夕陽

極限は夕暮れのなかあらわるる巨大な虹をみおくる夕陽
鬱々と楽しくないけど詠んでいるそういう気がする歌をみつける
春の日に朦朧とする風邪もある熱はないけど耳が遠のく
枯れ歌をのんびり詠んでいくことが矢のような日日しなりゆく弓

二時間の延命のため血まみれになるより楽に家族のもとで
数ヶ月延命のため家を売る二千万円移植の費用
ひとことを言いたいけれど言葉呑むいのちの代価時価ともいう
風邪という病気はないというけれど炎症まみれ朦朧の渦
棘棘にこちらへ来るなと訴える声も虚しく空回りする
エゴというベールの影でのぞきこむ楽園はそこカーテンコール
出産を汚れと呼んだ旧約と死は最大の凶と呼ぶ常
乖離する世界の果ては概念の深き向こうに覆われたまま

投稿者 Blue Wind : March 6, 2004 11:38 PM
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