朝焼けのまぶしい時間すぎゆかばまばゆいだけの昼下がりかな
寝息たて犬も眠るか朝の陽は昇りゆく空影の減る部屋
ささやかに聞き耳立ててオトくんは寝息の中へすべり落ちたり
明るくも暗くもなるか朝の陽は雲の気配をしのばせている
小さくもためいきのなかすこしずつ希望の光、平和な朝に
今のときゆるり流れるためいきは誰がためにぞと流しゆく風
とまりゆく時間のなかでわれの息死に絶えるまで今を重ねる
空の色何色ですか?コバルトか紺碧かなどたとえてみても
ちつぽけな時間のなかでオトくんは膝のうえ寝て番犬という
すごしゆく彼方のそらはまぶしけれそれでもいつかわれは消えゆく
砂粒のつながりゆくか砂浜は波くりかえす地球の会話
さざめきは波の音さえ風のなか吹き飛ばす今消えゆく時間
くりかえし陽の昇ること奇跡って言うのですから奇跡の今ほぐ
DNA遺して彼はいづこへといのちをつむぐキャンバスのうえ
消しゆかば静かなときはおとづれぬ泡立つ波もすぎゆかば春
くりかえし音の流れるこのときを忘れても今ときを打つ音
貝殻に尋ねてみても生き様は聴こえてこないくりかえす波
歴代誌下 21. 1
崩されてつながりゆくかDNA一人の先祖数万の子ら
生き延びて数えてみれば一人から砂粒の子ら育ちゆくなり
計算はまったき春の迷いごと時は流れり砂粒のゆめ
細胞のつながりゆくかわがみかな数えてむなし死して生く吾
息吹には誰の想いの重なるか妖精の息透きとおる可視
今日は晴れ、喜んでくれ、晴れたよと。あっぱれな晴れ、ほろほろと雲。
今だけが今なのかもとことほげば光の模様少しずつ減り
少しずつ氷のかたち崩れゆくそれが今さと夢みてみれば
詩編 119. 81-82
主の来たりて人ははろばろ移ろわば椿の花も見事に咲けり
少しずつ冬に向かってひねもすは過ぎ行くはずが陽のなかに春
何事もなかったようにひねもすは遠い過去を透明ガラス
少しずつどこに迷って行くのかとマラナタの声聴こえてますか
迷い路いづこへ行くかひねもすに導かれては透明なみち
始まりと終わりのときを知る耳はオートマチカルCDの音
こんな日にエヴァネッセンス聴く吾は熱帯の陽に抱かれし砂
退廃も悪くはないさ憐れみは孤独のなかに一筋の糸
無為という月日のなかにくりかえす陽だまりの日の情け深さよ
ダニエル書 12. 1-4
愛さえも封印されてふふむ息学ぶがかなし人というもの
*************************
Natさんが選歌?してくださったので、タイトルを変えました・・・
自分で選ぶのとはま〜ったく違いますね。なんででしょう・・・
自分の歌のなのに、「へぇー」って思ってしまいます。
なんでなんでなんでその歌なのー?
まだまだ勉強。
それでいて、またコメント読んで戻しています。
もっとビシッとしたいのだけれど、自分の歌は自分ではわからない。
Natさんというのは、不思議な歌人である。お父さまが未来短歌会の発起人だったということで、おそらくは結社だと大先輩なのだと思います。自分的には、いきなり世界三大料理のコメントが入り、フォアグラ・キャビア・フィレ肉・・・
本音で語ると、「ここはアメブロだぞ〜〜、きゃーーー!!!」って思った。(アメブロ・ユーザーの皆さま、ごめんなさい)
最初、** Blue Wind **のほうをリンクしてくださり、メールもくださったというのですが、メールにもCGIを使っているせいか、どうも届かないというケースが多々発生しており、悩んでおります。・・・・つまり、届かなかった。
すごくまともなんです。
例えば、出版業界や音楽業界の不況をネタにしたとき、.Nat Zoneでは、たしかフルートの記事。つまり、CDが売れないなら楽器を売る。上質のフルートが安価で提供されれば子どものうちから慣れ親しむ子どもの数が一層増え、そういう意味では聴くより自分で演奏する時代に突入したことを示唆。
いわば、短歌も読むより自分で詠む時代。プロ作家の作品を読むより、自分で書く。そしてそれをネットというメディアで発表する、とかね・・・世の中はどんどん変化しています。
たぶん、これは推測ですが、ネット短歌に対しても実はすごく抵抗があるのではないかと思うのです。うちのブログをリンクしてくださった時のコメントも、「いたずらにネットで文字を並べて短歌と言っているサイトが多い中では、** Blue Wind ** の短歌はまともだ」、というご紹介のいただき方だったと思います。
自分的には喜んでよいのか、悲しんでよいのか・・・
歌壇や結社という体質を考えると、もともとから歌を熟知なさっている歌人に褒められるというのはものすごく光栄なことなんだと思います。ただ、そのありがたみがネット歌人である自分にはあまりよくわかっていない。
近頃、人気blogランキングのランクが急激に下がったので、おそらくはすごく光栄なことだということを実感いたしました。ネットってそういう世界だから・・・結社だとすったもんだすると主宰の一声で終わってしまう。それも痛感いたしました、以前。その反動がまだ残っているような気がしています。
それでは慎んでご返歌を・・・
黄昏に夕やみせまる森の中クルマを停めてゆく人らみし
夕暮れはいそぐこみちかゆくみちか森と通りは空間わかつ
深深と大きな月はいづこでもたたずみもがな敷島の空
*文法、おかしかったらまた教えてください。
体制に揺さぶられては満月はおぼろな影にかすんでおりし
東雲におぼろに隠れ満月は動かないのか東の空を
あまりにも大きすぎるよ満月は森のうえにぞ浮んでおりし
東の空の向こうに満月は黄色い笑みを浮かべておりし
のんびりと冬空の下たたずめば明日の夜のこと計り知れぬと
東を動かないのか満月は静止した過去ふうわりと浮く
捨て鉢にぽんと放って逃げ出せば月影おぼろ氷はる水
破壊せしそのすぐ後につづく路歩んでみては連なりの雪
おもおもと大地の匂いたちこめる冬の夜空は澄み渡りゆく
エステル記 4. 1-3
和歌死すかわれには何も聴こえないさざめきの音ふるわせる森
少しずつうすまりゆくか空のいろ少し灰色ブルーの空は
闇の中静かにおりし東雲は満月の夜を動かしもせず
和歌死すか和歌を殺すかわたくしはいま深き陽をのみこむ海に
隔絶に切り離されて存在はまたたく空に星の輝き
告げゆかばみそらの花はばら色に輝いている春を待つらん
少しずつ倦みを落として砂のなか埋もれてゆくかまどろみの海
呼吸する茜の雲の消えゆかばはるかな月は東雲の中
呼吸せし人の流れの沈黙を雑踏のなか吹きゆきし風
マタイによる福音書 9. 18-26 指導者の娘とイエスの服に触れる女
現実は激流の音つたえてはしづしづとした冬空の月
◇ご返歌
ネオ・アジアンいつのまにやら吾のことデュティ・フリーでパスポート見せ
素樹文生さまへ
こうやつて普通のわたし生きている。ふと思い出す悪夢の時間。
本当になりたかつたの医者だつた夫の怒涛なる青い歳月
時間って長くなつたり短くもなるものなんだアインシュタイン
せっかちにあわててみてもゆがんでも歳月だけは行ってしまった
くねくねと曲がりくねった風のみち屈折してる虹の架け橋
月の虹”暈”と呼ぶのかきんきらきん歌人になって新語学びき
金子まるやむさまへ
こうやつて毒の世界をつむぎゆくほのぼのとした笑みのふかしぎ
必然をなぞらえてみて曽根崎は大阪にあり西は遠のき
眠薬を昼寝のために飲み干せば惚れちゃいやよと曽根崎心中
(飲むなよ〜)
王李月@大哥さまへ
お題「飛行機雲」
ユーミンを思い出しちゃうわたしってババアなんだと反省してる
夜空には点滅ライト光るだけちょっと寂しい成田の空か
堕ちゆく日空には空の雲ありき落書きしてるセスナ思いき
お題「夕焼け」
七つの子泣いても朝はカラスいる電柱のうえ睨み返して
夕焼けに今日の終わりを感じてはすぐに始まるユダヤの明日は
蝋燭を今日の合図に燈しいづ炎も今は茜の雲に
雪の中とけてしまった太陽は枯れた芝生を浮き上がらせる
王さん、名前読めないんだ、ふりがなほしいです。わたしもふりがなないと読んでくれない・・・
ゆうことは誰のことかとおもっても返事をしてるわたしというひと
金子まるやむさまへ
気にするなそういうものさ世の中はうつろいゆかば外は白雪
朝の雪融けてしまうか夕暮れは深き眠りに誘うしらべ
うつうつと茨城なまりの標準語あらたな業のオレオレ詐欺師
電話さえそういうものさネットにも鬼の住まえる地域のありき
闘いは人の心の奥深く彷徨っている茫洋の底
いのまたまさたかさまへ
インド洋沈む夕陽は熱き海君が来た日にゃこちらは雪さ
あわただしく過ぎゆく日々は今日もまた雪の重みに耐えかねる水
あしもとに激流あるか砂のうえ浅瀬の津波サーフィンを思う
短歌にもリハビリ期間置きたれば今なお津波くりかえすやうに
たまさかに同じ時代に生まれては電子文字書きつながりし縁
まるやむさまへ
澪つくし小鳥の声に誘われて空の彼方に虹を眺むる
ポチッとな押して気がつく削除かなあっけないほど跡形も無く
アメブロよテーマ変えたら記事消えたわたしの時間無に帰する夜
王李月@大哥さまへ
お題「冬の空」
朧月朦朧として東雲を見遣り信号・外灯・薄暮
お題「夜景」
なんでだろラインの外のまどろみにふと浮びたる影の残り香
点滅す赤いライトを眺むれど飛行機さえも雲に消えゆく
並木路フロントガラスの向こうには反射鏡つづく永遠の雨
お題「虹」
ホノルルの小さな虹に送られてぼんやり座り飛行機眺む
禁煙のビーチに座り焼ける砂もう来ないぞとナポレオン顔
ちっぽけに管理されては地球儀はアバウトな海描いておりし
ぐたさまへ
しゃぼん玉そっと吹いては消えてゆく儚い命詠みいづる歌
初詠み、おめでとうございます。
オルフェさまへ
川の上三段跳びをする鯉の飛距離を眺む土浦の橋
跳ねる鯉いるよいるよと驚けば霞ヶ浦の泥水の中
潮風の吹かないボート渡りては広き浦辺を湖畔と呼びし
人生きるそのためにある泥湖水元気な鯉は三段跳びす
足のない鳥→白鷺の舞い→霞ヶ浦の鯉・・・・ゆるしてください。
なんでこうなんでしょう・・・・あたしって。
まるやむさまへ
夜毎さえ歌詠みいづるひねもすに休む間もなくトレーシー・ソーン
いちごって素直に書いてある箱に銘柄さがすもどかしき吾
浦の中元気な鯉の飛び跳ねりゃ住めば都か澄めば帆船
霞ヶ浦の中にも鯉が泳いでいるからね・・・
そりゃ誰でも元気になれるような気がしますです。
Natさまへ
海岸線バスに揺られて鴨川のサーフィン眺む紺碧の磯
荒れ狂う波に逆らいサーファーはイルカ色して大波を待つ
いつひさしシュガートレイン指ちゅぱの吾子を乗せゆく膝のうえかな
津波の映像を見て、歌を読んで、何となく・・・鴨川(房総半島)のサーファーと指ちゅぱしている娘を思い出しました。
気まぐれに風の舞う日の月夜には浮ぶ雲さえなかりしものを
まるやむさまへ
溶け出せば絵の具のような青空は海に溶けずに弧の水平線
しゃぼん玉虹色のまるふふませてぱちんと割れる運命の音
冬いちごかたちととのえ小さき実へたを咥えてキーボード打つ
罪人よ、我のことかと呼ばれれば素直にこたえ進む道かな。
悲しみよ、罪を背負って生きるともイエス・キリスト愛してやまぬ。
つらきみち我の罪をぞ背負いては十字架のみち愛は輝き。
罪の色、深深として闇の中沈む光に愛を求めん。
生きる意味光は遠くまぶしけれ苦しみのなか愛はおわせり
おしよする波にのまれし大地かなそれでもわれは地球を愛す
苦しみを生きる狭間に背負いては苦しむために生まれ来し息
苦しみを背負いつ生きるそのために罪のなかにぞいのちは浮ぶ
エレミヤ書 50. 6-7
ひとりひとり罪を背負いて生まれては罪はないさと言ってみたくも
ひとりひとり苦しむために生まれては微笑んでいる、泣いてもいるが。
ひとりひとり考えるため夕闇を与えられては陽の昇るみち
せっかちに幸せばかり集めても泡の消えゆくしゃぼん玉飛ぶ
暮れゆけば日はまた昇り暮れる街点滅してる青い信号
このみちは行ってもよいの?迷うほど点滅してる、どうぞどうぞと。
セイフティ、行ってもよいと信号は微笑んでいる。でも渡れない。
エステル記 2. 22-23
死の恐怖ないさと言えば嘘になる駆け巡りゆく波は大きく
ぽっかりとお空に孔が開くよりも傷跡ふかき海底の道
叫んでも風の声など聴こえるか地球のうたのとおりゆく道
もうここはどこまで来たと訊きたいが訊くのが怖いみことば書かれ
ふわふわと光の中に飛んでゆく綿毛の季節 今はまだ冬
くゆりゆく宇宙のような人生を小さな花にたとえてみても
破壊され逃げゆくか人宇宙には住まえる星のなかりしものを
われはあり、小さな星にわれはあり。小さな砂の積もりゆく浜。
ひとつずつ数えてみても砂粒はさらさらとしてこぼれるばかり
しあわせに流れる日々は砂の粒不幸の海は月を呑みこみ
歴代誌下 20. 16-17
ふわふわととけゆくような旧と新ひろがりゆくを光に負うて
ひとときも休むことなく輝きは水平線を昇りゆくかな
光射し闇おとづれて光射すわれは地球に止まっている
ふわふわと飛んでしまうか人間も見放されては地球のコアに
亀裂走る地球に生きる生まれこしみしみし唸るゆがんだ大地
その日には何をしたとて無意味だと見放されては地球の涙
土地の名を呼ぶのはやめてジーザスに頼んでみても地の上に生る
土の中消えゆく骨の亡骸をいのちというか、せつなきマリア
この土は誰の骨かもわからぬと息吹く春には黄花は咲けり
マタイによる福音書 10. 1-4
少しでも多くのいのち救いたい少しずつ数いのちと呼ぶか
みひかりよ、大地のうえに人を置き、氷のとける季節を待ちぬ。
肉救う大地のうえに肉を置くわななきはまたくりかえされる。
土のうえ重なるように土のなか人の消えゆく道もあるかな
ふわふわと光のなかを飛ぶように綿毛舞う日は透明な色
少しずつ神の涙のとけゆけば沈みゆく島、いくつ残りぬ。
そうやって沈んでゆくか地平線奥へ奥へと誘うように
少しずつ減りゆく地上溢れるは魂という裸足のいのち
すいすいと生きる魚だに泳ぐ海いづこに消える海の魂
地のうえはゆっくりとして地に消える砂落つる音うねりゆく島
詩編 71. 17-18
少しずつ光の糸のほつれゆく冬の落ち日はまどろみの中
どうだっていいじゃないかと投げ出せば冬はひらひらダウンの中で
◇BBS詠
地雷踏み地雷の種類尋ねてはたらちね地雷いづこに眠る
アクセルを踏んで哀しき夕べかな過ぎ去る日々をタイヤは滑る
今日の鳥明日はいづこで啼いている足のない鳥飛びつづく空
ゲジマユさまへ
ムーディにころころかわるゆでたまごカッターで切る白い裸体か
カルカッタいつか行きたい吾子となら行ける気がする老いた牝ロバ
ジーザスは彼氏なのよとささやけば友と答える愛はさみしい
あの人もこの人もみなイエスさまと死の臥す通り生まれ来し人
アッシジに行ってむなしきあきめくらどうしてゆくか通り眺めし
少しずつ奇跡の道をたまゆらに幽かな光まばゆくも愛
幽かにぞ娘の眉がうすくなり笑いすぎだと言われたってねぇ・・・
オトの髭誰が抜いたか犯人を名推理する虚しき朝よ
プチプチとはじけるようなストレスに白髪抜かれてぬばたまの黒
オルフェさまへ
風、メヒコおとづれることあるならばわがこころあれシェリート・リンド
雨垂れの途切れ途切れに聴こえれば本当は糸透明に生(あ)れ
黄金の光の弦の誰がためにな泣きそ虹のおとづれるまで
啼く鳥のわがためならず朝の庭姿なきままミモザは揺れる
シカマルさまへ
中指に異物のような鉛筆はもはや不要かけだるくも剣
今という時はないかと刻々と時計の針は同じ方向
とまるような青空青く広がれば白い浮雲お話してる
被災
照らされて光さすなか闇のいろ浮き上がりしては沈む夕陽に
明日のこと考えるから人なんだ。少し停まってそろそろ走る。
すこしだけお休みください。災害に頼んでみても地球は回る。
明日のこと考えるから朝の色いくつ変わって遊泳する雲
そうやって考えるんだ人の息。天高くあり今願うても。
新潟でつかれはてては人の息神戸の街は大きな都会
インド洋ティルスの涙で覆いたる一滴の海ひろがるばかり
憐れみを悲しみ色に染めゆけば子ら走りゆく海岸線を
エメラルド輝く海は美しく悲しくもあり怖くも光る
黄金のゆらるる波をくりかえす白い浜辺にゆうぐれる空
十年を迎えて今はしづしづと雨降る音と夫の高鼾
過不足に悩める息は小休止ほとほと降れば冬は深まる
房総に空白の息ありたるかほとばしりては海底沈み
五十年数えた月日大地震関西揺らし房総沈む
ながいながい沈黙する沖ひそめたる闇のいぶきにさざめく屏風
新しき年だと謂うか新年を昨日までとは違うと謂うか
ほのほのとゆらぐまたたきすまえては予期せぬことのなにがしと謂う
十年は苦きかたまり新年は迎えるよりもカウントダウン
ひそめてる息のかたまり明日の朝雨はあがるか激しく降るか
倒れては新たな家の建ち並び新たな刃深深と胸
祈りうた詠んでみたいが雨の音重なるような冬の暗がり
めいっぱいくりかえすより気まぐれな弱まる雨が無機質な朝
怒るより感謝すること多かった震災と謂い睨まれている
ちっぽけに感謝してるよ雨音は生きてる空をつたえておりし
ガレージを打ち付けている雨音は隣の家の子守歌なり
ボサノバは声とギターで始まって半世紀経ち「声とギター」に
つながってブルーノートと呼ばれても声とギターに小声のジョアン
詩編 1. 4-5
みことばよ吹けよ吹け吹け風のみち吹き飛ばす音あまりに静か
ゆらぎゆく静かな炎大息で吹き消したとて微かな吐息
リズミカル偶然の雨なりだせばジョアンのサンバあまりに静か
これなんだ、そうこれなんだよとおもうけど、淡淡としてかたき炎を。
潮風に慣れた耳には散らす風ふりまくような音のない音
躁聴けばミステリアスな小説を思い浮かべる必然の文字
鬱聴けば生きるの死ぬの月の裏眺めるような必然の文字
それは来るわざわいの日は突然に。そうなってみて気づく孤独か。
偶然に支配されては無気力にえがくみちすら必然に消ゆ
詩編 39. 14
沈黙は茜のそらに似ていると啼くカラスには時間を尋ね
生まれてはくりかえすこと空の色明日もあるかと問う先もない
カラスなら知っているかと茜いろさす時間には告げまわる声
雨音がどういうふうに鳴るかまで知っているかと問う先もない
沈黙はしずかな腕をひろげてはちらちらと雲吹き流すよう
水底にしずんだ青は光る海みあぐるように空をみあぐる
こちらから見えないのです光るそらむこうの空は何色ですか
水のなかすいすい泳ぐさかなさまわたしのすがたゆがんでますか
マタイによる福音書 10. 34-39
そらからの剣の舞うかみことばを地上の平和祈るひとあり
ひかりひかれ舞う剣色永き陽のくりかえす陽をひかりひかれと
贖いのしずかな光ほのぐらき虹の空にはにあわぬ剣
憐れみを、七色の虹広がれば大地のつるぎ弧をえがき射す
みそらにぞ晴れてうたいし音のごと奏でるようにひびけひびけと
御手ゆだね今生きるひとのしあわせを砂さらさらと落つ波のうへ
雲のうえ静かに昇っていくような大きな虹はきぞの台風
詩編 88. 9-19
暗闇に降りくるような落雷は音なくば青復活す夜
白い線切れることなく冬の陽は透きとおるほど撃ちつけてくる
クラコット チーズを載せて食む吾子は陽だまりのなか母寝る傍も
サスペンスそうやって読む人ありき絵空事にも銃弾の痕
やっと神戸ネタをアップし終わりました。
書いても書いても愚痴ばかりではないぞよ。
・なぜかサイパン、マイクロ・ビーチ
激しくも怒涛の波にあうようなエメラルド色浮ぶ沖合い
紺碧をマイクロビーチにもとめれば熱帯の島たいふうの霧
パラパラと気まぐれな雨落ちてくる生まれたばかり幼き台風
雲の上飛んでしまえば台風もいづこにめぐる地の夢の跡
いろは歌数えるように流れれば逆さにうたう声も混じりぬ
太陽のゆらゆらゆれる波のうえうらうらひかる透かしゆく浜
サンダルをのんびり履いて飛び立てばバンザイ岬寄らずバス降り
悲しみを透かし模様の雲みあぐふわふわとして時間はすすむ
一点に見つむる瞳追いつづく子ら散らすのち店員の笑み
ゆるがない射的のような夜の店鳥撃つ音の鳴り響く棚
マタイによる福音書 11. 20-24 悔い改めない町を叱る
・自転の速まった地球
自転すら速まるような地震とは地球が割れて別れてゆくか
少しずつ地球の霧かわたくしは危ないうえを知らずにあるく
そらのうえ未知なる世界もとむれば遥かな光もはや幾億
そらからは海かがやくか広がるか沈める闇の広がるばかり
ゆっくりと地球殺しているような夜更かしという悪しき習慣
光降る昼間の闇は棚のなか闇訪るる夜は輝き
うらがわの亀裂のうらはいづこかと地球儀をみしメキシコ湾か
うらうらと沸き立つように地球には土のしたにぞパトスの息吹
涙して地球の傷をなぐさむり癒されず海沈みゆく孔
テトスへの手紙 2. 1-5
憎しみの燃え立つ人のありてなお輝きの増す十字架の色
言われてもいいじゃないかと細波は手のなるほうへ呼んで逃げ出す
白砂のあつまりきたる海岸に明日は散るかと堤防築く
荒海の消えゆく奇跡眺めてもモンサンミシェル過去がお好きか
・震災後すぐ
テレビ消し郵便局へゆきたれば何事もなく募金箱あり
ヨブ記 40. 25-32
くりかえし崩されてゆく陸のうえ戦の槍も天にとどかず
人類が破壊せしとも災害の規模深まりし破壊くらべか
海のうえきらきら光る波の色一瞬の傷きらきらと消ゆ
たなびけばいつぞ消ゆるか冬の陽につきすすみゆく黄金のみち
一首でも返しておきます。
借金を抜け出すように返歌する週末の夜はまぬけなテレビ
吾を救う悲鳴ゆかしき毒の息ブロガーの交う交差点かな
このみちをゆっくり行けば信号機。点滅してる青が気になり。
夜じゃないとゆっくり歌なんて詠めない。
昼寝してるし・・・昼は。
気が付けば、祝い箸の紙に書いていた3首
ひろいひろい世の果て浮ぶ小島には世のわくらばのふわりただよひ
ひとひとりそれにむかつてすすむならふたり3人ゆくすえ知らず
道ゆかば小さな風のひらひらと冬将軍を避けて通りぬ
Pacem in Terris
わきいづる言の葉の海茫洋と霧間の舟のゆらるるごとく
愚直にぞすすめるみちのあるのなら釈超空のながながき旅
鎮魂歌しにたへて今ボランティアゆくかみそらは茜に染まる
存在はいつも見えないつむぎ糸体内細胞数えてむなし
・ご返歌
死滅する組織細胞増える朝新生細胞揺らぎ出す音(まるやむ氏)
・さらにご返歌
生まれては増えることなき脳内の神経細胞われと死すべし
シナプスをどこへ伸ばすかわがままな樹状突起はしなりゆく枝
細胞が生まれいづると信じてるローションよりも角質減らす
朝からこれくらいのパワーがないと歌詠みは続かないような気がいたします。
赤道は鈴木その子に似合わない夕まぐれまでのあかあかき空
細胞の死す音響く熱帯夜焼かれて皮膚は傷跡のこす
こんがりとトースト色に焼かれてもわれと砂浜対話する皮膚
毒がないとね、解毒剤って要らないのよ。毒は薬。薬は毒。毒薬は要らない。
アンニュイは人の欠片のまぶしさを日影に落とす隠れ貝殻
・またまたご返歌
毒にさえならないものは薬にもなりえないとぞ毒薬飲む我(まるやむ氏)
・そしてご返歌
にんじんがアレルギーなる君のためにんじんくわえたうさぎ描きし
のんびりと年賀葉書を眺めれば文字の中にぞおなじ顔みし
いつまでも今日までも友変わらぬはノート写した記憶の文字か
細々とつなぐ文字あり年賀状あの人のことわたしの話
一つだけニックネームの生きている昔のわたし友はその中
りんさんは誰のことかと思っても記憶の中に文字は残りぬ
空白に流るる時間いつの日か忘れた頃に甦るかな
にゃおにゃおとお話してる年賀状彼女は知るか風は遥かに
うっすらと霧のむこうにあるような友の話も去った昔か
突然に何があるのかわからないもうわたしにはわからないよと
消息は細々としてつなぎゆき微かななかに生きてる時間
ちっぽけな生簀のなかにいるような外海知らぬさざえのようだ
年賀状のほほんとしてカトリックみことば書いてプロテスタント
年賀状中途半端に歌詠めばどっちつかずののらくらと吾
ちっぽけな生簀のなかにいるような歌詠みいづるつくばねの春
ヨエル書 3. 1-5 神の霊の降臨
アスファルト固めたような道路にも揺れるあらくさ光浴び立つ
ひっそりと大きな愛とちっぽけなひねもすのなか小さな理解
窓抜けて大きくなったマリちゃんが戻ってきたよな不思議な予感
消えいりてしずかに光る億年の微かに細い星の瞬き
あの星は今はないかもしれないと幻のとき届く光に
星からの光は届く地のうえにながむる吾はおびただし時差
あの星の光の年を数えればあの光など幻と思う
存在はいつも見えないつむぎ糸体内細胞数えてむなし
詩編 32. 8-11
そだな・・・・神に逆らう人は悩みが多い。
生きるとは悩み多かり沸沸と泡立つソーダ眺めるようだ
憤りクリームソーダの泡だらけ融けたアイスのベタつくグラス
浮かべれば溢れいづると知っていてアイスを乗せるクリームソーダ
あの人はクリームソーダを飲むように苛立つ鬱を飲み干している
グラスにも水滴のない季節にはかさつくような乾いたグラス
ゆっくりと飲みたくもない珈琲を冷たいままに過ごしゆく冬
苦しみの相乗効果溢れても吸引の数反比例する
泡立ちは喉の孔から溢れ出づ痰の絡んだクリームソーダ
愛うすきからくり箱は吸引のうすっぺらい手の描かれた袋
使徒言行録 7. 54-60 ステファノの殉教
胃に管の注がれている液体の奈落の底へ落ちてゆく、今。
膝を曲げ脚の形がダンシング寝ている母のSKDみし
*SKD: 松竹歌劇団だったかな・・・大昔、浅草にあったそうです。
インド系かバングラディシュ系かわからないけれども、何となく影響されていますね。どの歌に返歌しているの知られたくない。
こういう時には、チャリティ・バナーをクリックか?
土手あるきゆるり散歩の遠景色角度ちがえてすれちがう窓
止まらずにうつうつといづ淡き血のわれの涙はまたぐらにあり
すききらいわけわからずにいづるとき独りのわたしくりかえす波
不可思議に夢の中でも覚えてる顔なき人の話し声かな
母のためゆくことわすれ年を越すドキリと和歌は罪悪を呼ぶ
こんなことしている場合?みあげれば時計の針はやさしげにあり
ゴトゴトとくぐもる音のくりかえし軋む音さえさらばララバイ
散乱を秩序と言われ不可思議に整理されたる脳裏のメニュー
「変な人」と思われるから病には嫌われて今ボサノバを聴く
柵の外ひらひら布の並びたるウブドの崖のレストラン居る
陽炎はむかしのわたし映してはスカートの丈微妙にかわる
ドクダミと知らずながむる白い花愛でてうれしき抜いて哀しき
まるやむさまのどの歌にご返歌したか・・・は、金子まるやむのゲストブック参照といったところでしょうか。
◇追加
うつくしき波の色さえながむれば太陽を呑む水平線あり
ぽっかりと陽の透かしゆく水の色まばゆいほどに輝きぬ魚
珊瑚礁越えてしまえば月さえも沈む水底深き地球よ
透かしゆく文字ほど遠くみことばは落としゆく葉を吹き飛ばす風
山よりも大きな雲が並んでは前ゆくクルマ急に近づく
山よりも小さな雲をながめては大きさというまぼろしを知る
冬休み塾の入り口ふたり連れ私服姿の高校生みし
高校生背景にして吾子走るこうして吾の知らない世界
少しずつおとなになって知らぬ吾子育ちゆくかと7℃下がりし
昨日まで小春日和は雪化粧落として今日はすみわたる空
落ち葉さえいづこへ去るか冬の樹のふたつ凍える紅ざくろ落つ
冷蔵庫膝で蹴飛ばし滑りゆく音は軽やか手には珈琲
ボサノバは季節外れと悩んでも地球の裏は今が夏色
『三月の雨』ってどこかまとはずれ秋風の吹く季節をえがく
おゝ地球、今はどうでも裏表青青と空白白と雲
歴代誌上 29. 10-17
与えられ打ち砕かれて浮ぶ舟いづこへゆくかわくらばに海
雲の影ゆっくりすすむ砂浜の熱き陽射しも今はなき冬
ボサノバを冬のつくばで聴いてるとジョアンは知るか、知るはずもなく。
裏側はどっちのことと考える。もしかして今、逆さのわたし。
クリスマス終わって新葉いづる窓ポインセチアが光求めて
青臭い尾崎豊は17歳。変わらないまま男の声だ。
七色の虹だと思え子育てはくるくる変わり朝を迎える。
オトくんを誰が言ったか青年とあいつは今も1歳の犬
ルカによる福音書 11. 27-28 真の幸い
うつろわばいつかは枯れ木めぐりゆく季節は落ち葉すがた消えゆく
◇ご返歌
あけゆけば
真白き雪の
テオーリア
愛でて忘るる
通りゆく風
(新年のご挨拶)
浜千鳥きゅうきゅう鳴いてくれるかと愛もとむれど渇望の喉
せつなさは忘れた頃に浮ぶ月冴え冴えとしてうつろえば冬
無邪気なら無邪気な声で呼んでくれ素直なわれにこころありなば
まるやむさまへのご返歌です。
本当は予感していた「浜千鳥」汝(なれ)こそは吾(あ)の愛し鳥の子(まるやむさま)
古い童謡、「浜千鳥」を検索し、深いな〜と思いました。
☆浜千鳥(歌詞)
http://www.page.sannet.ne.jp/mmoriwa/P1-a1.htm
生き別れになった子が自分を求めていると思うと、つらい。
うちの隣の奥さんは、生後2ヶ月から保育所に子どもを預けていたんですけど、それでも生き別れのようなつらさだったそうです。
何とかならないのか、日本。