January 20, 2005

叫んでも風の声など聴こえるか地球のうたのとおりゆく道

死の恐怖ないさと言えば嘘になる駆け巡りゆく波は大きく
ぽっかりとお空に孔が開くよりも傷跡ふかき海底の道
叫んでも風の声など聴こえるか地球のうたのとおりゆく道
もうここはどこまで来たと訊きたいが訊くのが怖いみことば書かれ
ふわふわと光の中に飛んでゆく綿毛の季節 今はまだ冬
くゆりゆく宇宙のような人生を小さな花にたとえてみても
破壊され逃げゆくか人宇宙には住まえる星のなかりしものを
われはあり、小さな星にわれはあり。小さな砂の積もりゆく浜。
ひとつずつ数えてみても砂粒はさらさらとしてこぼれるばかり
しあわせに流れる日々は砂の粒不幸の海は月を呑みこみ

歴代誌下 20. 16-17

ふわふわととけゆくような旧と新ひろがりゆくを光に負うて
ひとときも休むことなく輝きは水平線を昇りゆくかな
光射し闇おとづれて光射すわれは地球に止まっている
ふわふわと飛んでしまうか人間も見放されては地球のコアに
亀裂走る地球に生きる生まれこしみしみし唸るゆがんだ大地
その日には何をしたとて無意味だと見放されては地球の涙
土地の名を呼ぶのはやめてジーザスに頼んでみても地の上に生る
土の中消えゆく骨の亡骸をいのちというか、せつなきマリア
この土は誰の骨かもわからぬと息吹く春には黄花は咲けり

マタイによる福音書 10. 1-4

少しでも多くのいのち救いたい少しずつ数いのちと呼ぶか
みひかりよ、大地のうえに人を置き、氷のとける季節を待ちぬ。
肉救う大地のうえに肉を置くわななきはまたくりかえされる。
土のうえ重なるように土のなか人の消えゆく道もあるかな
ふわふわと光のなかを飛ぶように綿毛舞う日は透明な色

少しずつ神の涙のとけゆけば沈みゆく島、いくつ残りぬ。
そうやって沈んでゆくか地平線奥へ奥へと誘うように
少しずつ減りゆく地上溢れるは魂という裸足のいのち
すいすいと生きる魚だに泳ぐ海いづこに消える海の魂
地のうえはゆっくりとして地に消える砂落つる音うねりゆく島

詩編 71. 17-18

少しずつ光の糸のほつれゆく冬の落ち日はまどろみの中
どうだっていいじゃないかと投げ出せば冬はひらひらダウンの中で


◇BBS詠

地雷踏み地雷の種類尋ねてはたらちね地雷いづこに眠る
アクセルを踏んで哀しき夕べかな過ぎ去る日々をタイヤは滑る

今日の鳥明日はいづこで啼いている足のない鳥飛びつづく空

投稿者 Blue Wind : January 20, 2005 03:06 AM | トラックバック
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