January 06, 2005

落ち葉さえいづこへ去るか冬の樹のふたつ凍える紅ざくろ落つ

透かしゆく文字ほど遠くみことばは落としゆく葉を吹き飛ばす風
山よりも大きな雲が並んでは前ゆくクルマ急に近づく
山よりも小さな雲をながめては大きさというまぼろしを知る
冬休み塾の入り口ふたり連れ私服姿の高校生みし
高校生背景にして吾子走るこうして吾の知らない世界
少しずつおとなになって知らぬ吾子育ちゆくかと7℃下がりし
昨日まで小春日和は雪化粧落として今日はすみわたる空
落ち葉さえいづこへ去るか冬の樹のふたつ凍える紅ざくろ落つ

冷蔵庫膝で蹴飛ばし滑りゆく音は軽やか手には珈琲
ボサノバは季節外れと悩んでも地球の裏は今が夏色
『三月の雨』ってどこかまとはずれ秋風の吹く季節をえがく
おゝ地球、今はどうでも裏表青青と空白白と雲

歴代誌上 29. 10-17

与えられ打ち砕かれて浮ぶ舟いづこへゆくかわくらばに海
雲の影ゆっくりすすむ砂浜の熱き陽射しも今はなき冬
ボサノバを冬のつくばで聴いてるとジョアンは知るか、知るはずもなく。
裏側はどっちのことと考える。もしかして今、逆さのわたし。
クリスマス終わって新葉いづる窓ポインセチアが光求めて
青臭い尾崎豊は17歳。変わらないまま男の声だ。
七色の虹だと思え子育てはくるくる変わり朝を迎える。
オトくんを誰が言ったか青年とあいつは今も1歳の犬

ルカによる福音書 11. 27-28 真の幸い

うつろわばいつかは枯れ木めぐりゆく季節は落ち葉すがた消えゆく

◇ご返歌

あけゆけば
真白き雪の
テオーリア
愛でて忘るる
通りゆく風

(新年のご挨拶)

投稿者 Blue Wind : January 6, 2005 02:24 AM | トラックバック
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