土手あるきゆるり散歩の遠景色角度ちがえてすれちがう窓
止まらずにうつうつといづ淡き血のわれの涙はまたぐらにあり
すききらいわけわからずにいづるとき独りのわたしくりかえす波
不可思議に夢の中でも覚えてる顔なき人の話し声かな
母のためゆくことわすれ年を越すドキリと和歌は罪悪を呼ぶ
こんなことしている場合?みあげれば時計の針はやさしげにあり
ゴトゴトとくぐもる音のくりかえし軋む音さえさらばララバイ
散乱を秩序と言われ不可思議に整理されたる脳裏のメニュー
「変な人」と思われるから病には嫌われて今ボサノバを聴く
柵の外ひらひら布の並びたるウブドの崖のレストラン居る
陽炎はむかしのわたし映してはスカートの丈微妙にかわる
ドクダミと知らずながむる白い花愛でてうれしき抜いて哀しき
まるやむさまのどの歌にご返歌したか・・・は、金子まるやむのゲストブック参照といったところでしょうか。
◇追加
うつくしき波の色さえながむれば太陽を呑む水平線あり
ぽっかりと陽の透かしゆく水の色まばゆいほどに輝きぬ魚
珊瑚礁越えてしまえば月さえも沈む水底深き地球よ