白石と呼ばれているかわが娘男の子詰める後ろの座席
長ジャケツ、ランドセル負い背の足りず遊び足りない放課後の道
穴あきの缶捨てられし道端は子ら多きゆえ悪意を感ず
春の日は眠気ばかりがやってきて目の開くごとにこいぬは育つ
たまに会う子らは育ちぬ面影をさがしてみても波間の光
あの道もこの道もまたなつかしく感じるような季節の終わり
ソロモンの時代のようなオリンピア金のほかには値打ちなき色
マジックでいたずら書きをするようなお遊びなのか議員のあくび
皇室は要らないというわが夫にはいくつもの墓のしかかりたる
墓の数吾子にまわすかひとりっこ。無理だよなぁと洗礼を思う。
あざらしの顔からすこし犬の顔。おおあくびするこいぬの昼寝
まったりと春の気配のたちこめる暗い朝には焦げたトースト
父よりも母よりも顔あざらしに似てる気がするこいぬのテンは
■ラッパをぷぅ〜
“楽しみに”期待集めた論舌はラッパをぷぅ〜と吹いただけ
(とんこつラーメン@くまさま)
■こいぬはいいなぁ・・・と思って
歩こうと頑張っているこいぬには愛らしき目の世界やさしき
(しらいし)
政治にも対処療法あるのだとゆとりは休み、不等号なり
少子化でゆとりは増えて生き甲斐の減りつ老後は鬱が襲いぬ
自爆テロ、癒しなのかとジーザスに訊いてみたいが、屁理屈やまぬ。
死にたいと死を待つ人ら多ければ死さえむなしき、こころ冷えゆく。
床のうえこいぬを置けば歩こうと踏ん張っている。オシッコまみれ。
乳咥え寝息にかわるこいぬにはわたしの鼻もおっぱいのうち
(エゼキエル書38)
少しだけ期待しながら朝ぼらけ今度こそはと思ったメダル
ガセネタのそのまた裏のメール中午後の三時の決闘を知る
高校生くちもとの笑みまなこうつろ軽やかにして銀盤を舞う
イタリアのらくがき全部消えたなら銀盤のうえ温床の海
やわらかき雨の中にはさまざまな春の光がにじみ落ちゆく
日向にはこいぬの寝顔置いてあり、夕暮れは吾子黄の傘まわす。
戦争に勝つためにだに王と武将飾っていたか、誰動かさん。
そうやってあったものだからもうすでに気づかないまま空はひろがる
新聞の購読決めて古雑誌燃えるゴミの日まとめて捨てる
資源なき国だというがこんなにも重たいゴミを日々捨てに行く
自動車でゴミを捨てゆきなんとなく冷たい視線浴びるここちす
夜のみち犬連れあるく人影に不意打ちのごと射すくめられる
もうすでに飽きてしまったオリンピア。「ワールドカップ」と新聞屋言う。
聖書とは毒矢のようにわが舌をきつくもしたりあな不思議かな
ふつふつと泡立ちゆかば空のいろ朝な夕なとうつろいつ、雲
一日が終わりゆくのがはやすぎる。時は不平等、時計は平等。
読めなけりゃすどおりするか情報は。地球は狭く、メールは速い。
日本が生まれる前のお話が終わらぬうちに、シリアが怒る。
聖人も派閥のようだなげかわし何れの世にも人々はおり
そうやって違うところをさがしては、重箱の隅つついているか。
目がふたつ耳もふたつで鼻ひとつ、右と左の区別もつくが。
ガセネタの飛び交いゆかば電子にもスパムの花粉飛び立てば春
北朝鮮テレビのなかの人らにはまじめな花も外の花粉か
こうやって平和な時に生まれたが軸のずれゆく地球はまわる
にごり目でじっとこちらを見つめてるつきのわぐまのこいぬのようだ
たちあがり、へちゃとつぶれ、ハイハイで、タオルの海を泳ぐこいぬよ
手のうえで飛行機になり、床のうえこおろぎになり、なきごえはねこ
のんびりとやりすごす日にすやすやといねむりこいぬ落下傘かな
千年の歴史の文字はつらつらとまた千年の歴史の文字に
ベツレヘムにぎやかなのか今世紀、いや昔からうるさいのかも
荒野には草もなくなりベドウィンがサラリーマンになる砂漠かな
テロリスト規模拡大す伝統はおおげさなまま地球はまるく
あゝ今日が雨だと知ったレンガ色 空の白さも忘れつつあり
あたたかく、次の日さむく、芝草も野はらの色もうつろわぬ春
君が代を忘れちまったオリンピック。いまあの子らは歌えるだろか。
アナウンス「にっぽん」と言うNHK 正しいにほんごぽんぽん聞こえ
彷徨える心導く魂の漂流先はエデンの園か(くまさま)
夕暮れのポプラ並木の向こうにはエデンがありき。今はみちあり。(しらいし)
象徴に憧れてみたジェームズ・ディーン。笑むともなき笑み浮べ、死す。(しらいし)
うた用の聖書のうえにデンとある注釈付きの聖書は重く
新約にいつになったらたどりつく漂流の日の荒野の果てに
謀反から花咲く枝に終わりゆく、いや終わらない旅まだつづく
ほんのすこし離れただけの別世界花咲く丘と荒野の山と
ジャンプする機体は軽く期待落ち、意識の薄さ原田の腹だ。(くまさま)
厳密なルールで飛んだ雪の丘そろそろ人も飛行機になり(しらいし)
華やかに銀盤の舞目を見張る。トリプルループ投げたらアカン!(くまさま)
音楽の途切れた時間ゆくすえのつむぐ糸さえ乙女つなぎし(しらいし)
銀盤を制す者らの傷跡のキラキラと舞い聖火ともりぬ(しらいし)
徹夜して波乱万丈眺めつつトリノ五輪のライブはつづく
今やっとバルバロ聖書レビの書にしおりはさみつ、「清水は通過」
古に逸る気持ちは似合わぬもコンマのタイム競い合う夜
トルコ産シロップ漬けのまる杏レンガ色した器に沈む
十日経ちテンは二倍に育ちゆきグラムを量るおさなきいのち
一日は永くも在るが測量はちいさなめもり、バランスの春
>>>>☆ 風と水、日の光さえさらさらと資源とかわる。風の吹く日は
>>>○ 陽の光風のざわめきそよぐ水 食べずに捨ててた野菜の皮よ
>>☆ 葦舟にアスファルト塗る死海にはヘドロはなきか今も昔も
>○ 地の底の眠りを覚まし遠つ国でゴミに変わりて海底(うなぞこ)へ眠らん
☆ その昔海はナチュラル汚水処理ゴミはまぼろしかたちある謎
>○ 捨てていた野菜の皮をTVみて 食べてみたもの3日で飽きた
☆ TVみてみかんの皮で風船を割れるものかな汁のなき冬
○ masaping ☆ Rin
***
待ち惚け、風の香りに振り向けば、はにかみながらチョコを差し出す。(くまさま)
スーパーを楽しみ歩くバレンタイン遠慮しふたつ。ひとつ吾がため。(しらいし)
今日ちょっと更新の数が多いので、まとめさせていただきます。
☆ 風と水、日の光さえさらさらと資源とかわる。風の吹く日は
○ 陽の光風のざわめきそよぐ水 食べずに捨ててた野菜の皮よ
☆ 葦舟にアスファルト塗る死海にはヘドロはなきか今も昔も
○masapingさん ☆Rin
ガソリンより水のほうが高い国もあるのだから・・・
それに火力発電なんて昭和に入ってからでしょ?(違う?)
風の日のうなり声さえ届かないこいぬの眠りまぼろしの乳
カラカラと音を立てるは風力の電気のマシン風の吹くまに
風と水、日の光さえさらさらと資源とかわる。風の吹く日は
ベテランの200グラムに泣く丘は空の降らせぬ雪積もる冬
湯上がりに牛乳瓶を頬に付け冬の夕べにふぅっと息を吐く (くまさま)
軽やかなペットボトルの容器には冷たい息が吹き込んでゆく (しらいし)
牛乳瓶というのをほとんど見かけなくなりました。
湯上りの牛乳というのもノスタルジック。
復刻堂フルーツ牛乳買ってきて吾子がほとんど飲み干している
三日ばかり生きればマリは母の顔子のはべりたるケージに座り
テン生まれペットショップの閉店の報せの葉書舞い込んで、春。
吾子の目があまりに近く驚きつちかごろふたりペアで歩きぬ
雨もなく雪もなくただ寒い夜は霜降りだけが朝の訪れ
似合わない気分のままに北欧のサウンドの夜賑やかすぎる
歴史って遠い昔の今なのか、いつも変わらぬ言の葉の海。
民族の歴史のような旧約を読んで思うは敷島のこと
からみあう糸のようだと糸車。水車がまわる小町の里は。
ただ寒き風の向こうに打たれたる枯れ芝のうえ飛び乗ってみる
さむぞらに頬染め歩く霧雨の傘の下にぞあどけなき頃
雨の中閉め忘れてた扉にはキーの音だけかわらまわりする
四角くてまるい顔してくしゃみするこいぬにはまだ冷たい季節
てのなかをくるりぬけゆくこいぬには袖のなかさえ進みゆくみち
>>○ にっこりと丼ほどの大きさの コーヒーカップを小粋に掲げ
>☆ けだるくもジョッキ小の大きさの重いカップは冷えたるままに
○ アンニュイな眠気を覚ます珈琲丼 たった一杯で夜まで眠れず
☆ スーパーのプラスティックのカツ丼がなつかしくなるうすぺらなグアム
(あんなまずいカツ丼が世の中にあるとはゆるせない・・・・まあ、いっか)
>>○ いっぱいの珈琲飲んで腹膨れ 千鳥足とる眠気は覚めたが
>☆ 氷など要らない冬の珈琲をプルメリア咲く器に半分
○ 半分に割ったスイカを食べようと やってみたらお腹壊した
☆ つる割れたりんごを一つ置きざりにぽつりぽつりと茶がまじりゆく
○ まさぴんさん ☆ Rin
ちくちくとちいさな爪をひっかけてぱしぱし母の腹打つこいぬ
春の弓冬へひきこみ大空へ矢を放つ日はどんより曇り
息止まる。痰がつまって息止まる。それだけなのにおおげさすぎる。
じっとして春夏を待ち秋を愛で冬が過ぎれば春がくる国
ぼんやりと枕草子の喧騒を映画のように色ながめゆく
文字の国息をしている人たちがものもうしたりいとをかしらし
テンちゃんはうっかりするとすぐ落ちる。ベッドのうえから椅子のうえから。
三日ばかり生きればほふく前進でくるり回転山登りたる
テンちゃんは8グラムずつ育ちゆき月の終わりは2倍の体
○ にっこりと丼ほどの大きさの コーヒーカップを小粋に掲げ
☆ けだるくもジョッキ小の大きさの重いカップは冷えたるままに
○ ガラス越し陽射しさしたる夏の午後 珈琲いっぱい眠気の覚める
☆ ひねもすをカップ半分満たしてはモカシダモとは何処の国か
○ いっぱいの珈琲飲んで腹膨れ 千鳥足とる眠気は覚めたが
☆ 氷など要らない冬の珈琲をプルメリア咲く器に半分
○ まさぴんさん ☆ Rin
風よ、今、何処へ進む風のみち、砂か花粉か何を載せゆく
あしひきの山の尾根さえマンションの蔭に沈みぬ空さえ沈みぬ
少しずつマリアの顔が母親の笑みをふふみてふかまりゆくや
文字さえももたない頃の生き様は国のないまま笑み浮べたり
書いた文字消えないままにのこりゆく世界の果てが国の成り立ち
一つずつ増えて削られまとめられことばあそびは電子の世界
鎌倉の頃に生まれたふたつ屋根よわまりゆかば葺き替えられて
春の日が突然やってきたような厳しさのない春こそが春
ひなあられ山と積まれた節分に季節の色を垣間見る店
文字のない国だからこそ文字だけが自由におどる世界もありき
みかづきが白く浮べば冬の空ざくろの皮の風に吹かれり
少しずつ何かが変わってゆくような地球も今もこいぬの笑みも
子が泣けばオトが最初に飛んでゆく。飼い主似だと吾子に言われる。
7時間。疲れ果ててかマリと吾脱力の夜朝を待ちたる。
力ないこいぬの爪はかざり窓こねこのような声で鳴きたる
こいぬにはここが最初の世界だと見渡してみて今はまだ夜
母の傍子を移しては心配になるとは人の群れにいる犬
里親になった気がするわたくしはしばしの間孫の世話かな