どしゃぶりに牛が鳴いているようなワイパーを聴く。ゆきどけの冬。 卒業にカウントダウンが始まった学校までのみちのり遠く ひとつだけ自慢のできることがある。校庭の隅の四葉の多さ。 どしゃぶりにたたずむ教師信号の色によく似た傘を広げて
氷点の上で降るのか冬の雨。氷点の下の雪より過酷。 生存の確認されたあらくさが濃いみどりでこちらみつめる 春の日はいつも突然やってきて雪か雨かととまどう薄日