ホセア書をのんびり開いて眺めれば幾年のごとく短きは人
欲望を否定するか?・・・と尋ねれば神殿の外、見あげれば星。
生き甲斐と死に甲斐の差はだるだるに繋がれた糸引き抜くようだ
営利のち晴れることなどあるまいと厳しきは夏。蝉の鳴き声。
求めれば与えられると営利には循環の水流れるままに
家の中こもっていても動いてもわがこころだに動かんと空
吾子のため、さりとて思う人の渦、次なる山は次なる河へ。
流れればたどりつくのか河の流れ追い求めつつ空の下には
生きること?死ぬことよりも簡単さ。罪あらば人生きるしかなく。
汗だくでまつりつくばの山車みれば浴衣姿の海彼(かいひ)の人ら
青森のねぶたまつりのくりだせば山車に神輿に見知らぬ地名
つくばって広いんだなと見渡しつ人の流れのまんなか歩く
貸切のバスの並んでくりだせば高速バスを不思議にながむ
地下鉄の降り口のあるつくば市になっちまったか、キラキラと夜。
地下鉄の出口のとなり交番の慣れない明かりスポットライト
だるだるに渋滞の道走らせたことがあるだけ。まつりに日には。
無機質に似合わないほど人歩く鬱蒼と夜、鬱蒼と人。
嵐待つ、蒸し暑き夜、寝苦しき。漠たる怒りとおりすぐまで。
政治すらせせら笑ってせらせらと果つる夜さえ日はみつむるか。
世のためと言って動けぬガリバーの横たわるうえ蟻たわむれる。
あっそう、と言ってしまえば”反対”の文字はふるきと”改革”の文字。
改革に反対すれば保守なのと言いたいけれど、活断層あり。
震わせる地の音を聞く深夜には地下鉄の音のかそけく消える。
だるだるなにっぽんじんの真似すればマネーに泣くよ、それだけは言う・・
さくらんぼ・・・ぐわっとヴィトン、それだけはやめてくれよと言いたくもあり。
500億選挙のために使うなら2007年・・・定年を待つ。
ところてん想い描いてピラミッド逆さになって地球は浮ぶ
カラフルに植えてしまったペチュニアと黄花コスモス、留守番の花。
あらくさの激しく伸びる夏の日に雨の面影、太陽の下。
北斎の波なら波で高波の向こうの富士の小さき姿
カラゲンキ、出すなら出すで停滞は信号を待つブレーキの上。
ひまわりの虚ろに咲くか太陽はうつむくままにあちこちの顔
いつの日かひまわりの顔太陽にそろいあおぎし夢路を歩く
落とす顔、夏の終わりのひまわりに、ひとつふたつと秋の野を待つ。
チャンネルの一つになりしNHK世界は狭く世界は広く
アメリカの統治のもとに太平洋、働くチャモロ、歩いてヴィトン。
日本語の下に英語のふりがなが並んでおりしメニューを眺む
鬱蒼とビーチの淵へたどりつく緑の草の海と砂浜
大砲の置かれたプール島影は青い海空、飛行機の音。
アメリカは遠くにありて思うもの。熱帯の浜、ジパングの旗。
大雨と雷さえも一日の時差があるのか、熱帯の空。
島民の暮らしておりしグアムの町。隣の島から買い物の客。
法律は静かな空気テンションの統治の色の濃い魚影みし
白鷺の舞う利根川を越えゆかば白き飛行機の待つ滑走路
ひまわりのけだるいように並びたるけだるい夏が今年も来たり
残骸の円い形は紫陽花の色失いて木陰の翠
スコールと呼んでみたけどしょぼい雨。濡れつつ歩く夕焼けのみち。
太陽が遠慮しながら雲の陰うっすら消える。黄金の海。
グアムよりも蒸し暑き蝉鳴いている夏の日過ぎる、いつもの時間。
落雷に権力闘争ながむれば嵐のような田園の雨
こうやってあぶりだされて浮世絵は江戸からつづく裾野の絵図に
円安になっちまった夏休みいつもと違う世相に押され
農政を改革するか60年。戦争のため米買いつづけ。
なってるかなってないかは梨の実の収穫を待つ。小さな夏日。
民主主義、多数決って言うけれど、談合すれば民意は遠く。
独裁を責めるのならばアメリカの真似しただけと。総理総裁。
ホリエモン、小泉首相、平成は北斎の波。富士の山、あり。
平和って忘れ去られた原爆の記憶の瓦礫つみあげるよう
戦争って不満の裏の人殺し。プロパガンダを思い出す朝。
広島の観光源をみるように原爆ドームうつしだす空
昭和って過ぎてしまった過去の傷瘡蓋のまま膿のたまりぬ
30度めずらしかったその昔。灼熱もまた浸透す、夏。
夕方に涼しき風の吹く街をクルマ走らせ夕陽と、ムクドリ
灼熱が連れてくるのかムクドリを。淡い夕陽と涼しき森に。
森昌子、離婚さっぱり歌手のみち、演歌さっぱり、黒子さっぱり。
民営化、記念切手は倍額でEXの絵が売られておりし。
蝉の声むんむん唸る並木路あらくさだけが勢いを増す
早口で小鳥鳴く朝お天気もよろしいようで鬱蒼と夏
競争がひっそりとある地下鉄に優先席は欠かせずにある
競争に打ち勝つようなラッシュアワー人を乗せゆくブランド貨物
「ゆったりと座って行けます」バスの席。スクールバスの宣伝文句。
ふたりだけ乗っているのがみえる窓、空でもバスは走るCM。