July 30, 2009

常勝のあたりまえの夏、白鷺は青田のうえに舞い落ちる、一瞬(とき)

常勝のあたりまえの夏、白鷺は青田のうえに舞い落ちる、一瞬(とき)

スポ・クラの子らは元気に前をゆく。残されて夏、うつむくノート。

朝7時水道橋に集合す子らの夏などおしゃべりカラス

ふっつりと積み重ねられデッサンは上達もせし退屈もせし

***

手作業でアスファルト掘るやわらかさ割れるまで打つ無情の待ち路

尾根に沿いへばりつきたる両崖の宙に浮きたる家々の屋根

湖は、ごく自然にぞ始まって、舟浮かびたる青陸の水

ちびバナナしっかり握る黒い手と渡さないぞとちび猿の目と

にわとりは朝な夕なに鳴くなくに篭より庭のプール掃除

退屈にお咎めはなしガムランの誰がおしえたかチューリップ鳴る

陽を浴びて雨浴びて人寝ていればトタンの屋根の路上見物

雑貨屋のウインドウなど眺めれば上目遣いにノート数冊

海岸のメインロードに店建てりゃ隣の店の壁もわが壁

夕焼けは眼下に沈む海の上遠い世界のオレンジの川

今日もまた明日も昨日もひねもすのミントの味に醤油思いぬ

(コリント一 10. 23-31)

投稿者 Blue Wind : 02:56 AM | コメント (0) | トラックバック

July 26, 2009

早起きイルカ

5年に一度くらいの割でバリ島へ行っているような気がする。今回はウブド経由でロビナへ行った。ウブドへ行くのは10年ぶりくらいだろうか。

最初にバリ島へ訪れたときのような幻想感はすでに無く、深夜だというのにひっきりなしにバイクが通り、バイクの騒音に伴奏されながらいつの間にかウブドに到着していた。以前は深夜の道をほとんどすれ違う車さえなく、真っ暗な世界を走っていた気がするが、道路が整備され、オレンジの灯りが続く。信号がないので、バイク天国だ。

ウブドでは日本語が通じる。逆に、日本人がインドネシア語を話していたり、日本人だと思ったら韓国語のガイドブックを持っていたり、白人がインドネシア語で話しかけてきたり、フランス人が英語を話したりしているので、外見だけで国籍を判断するのは難しい。

インドネシア人同士でも、同郷の者以外は互いに異邦人なのだろう。ロビナから空港へと送迎してくれた運転手は、地元では頼みもしないのにあちこちガイドをしてくれるが、空港に近づくに連れどうでもよくなってくる。

それでも、ジンバランのイカンパサール(ビーチレストラン)で偶然知り合いを見つけると、帰りにはその店の名刺をごそっとポケットに入れていた。わたしたちのコーヒーも、彼の友人のサービスなのだろうか。ちなみに本業は消防士で、週に3回くらいホテルで運転手のアルバイトをしているらしい。

ロビナビーチはもっとひなびた漁村を期待していたのだが、ビーチ沿いにホテルやレストランが並び、みやげ物屋や物売りたちが働いている。子どもが多くて、ちょっとでも座っていると次から次へとやって来る。手作りのアクセサリーを売っているので、買うなら皆から公平に1個ずつ買わなければならない。

わたしは山の上のホテルに宿泊していたので、ホテルのシャトルに乗らないとビーチには来られない。最初はものすごい勢いで押し売りしてくるので不愉快だったが、迎えの車が来るまでの退屈しのぎにはちょうどいいかも。Tシャツからアクセサリーから工芸品、フルーツ、ジュース、次から次へと集まってくる。

バリフリークとなると、百円ショップで小物を買って行って、クタの物売りを相手に遊んでいるらしいが、何となくその気持ちがわかった。あれだけ退屈していると、物々交換でもOKだろう。どこへ行っても同じようなものしか売っていないし、ちょっとめずらしいものを持って行ったらかなり喜ばれる。しつこく売りつけてくる割には話好きで、郷土愛が強く、特に家族の話が好きだ。

ロビナの海は日が昇る前が一番賑やかで、小さなジュクンと呼ばれる舟でイルカを追う。沖合いに何艘ものジュクンが浮かび、イルカが現れると一斉にそちらへ向かう。わたしはかなりラッキーで、イルカの群れがドルフィンジャンプをしながら次々と舟の横を泳いでいるのが見えた。最初は波と背びれの区別がつかないが、そのうちイルカがいる場所がわかるようになる。

ハイジャンプを期待したが、さすがにそれは無理だった。

日の出とともに彼等の姿は見えなくなる。夜明けとともにウォーミングアップのために姿を現すのだろうか。お天気が悪い日にはイルカは姿を現さないそう。晴れて朝日がくっきり見えるような日は、イルカも元気に泳ぎまわっている。

(ルカ 1. 78-80)

投稿者 Blue Wind : 05:01 AM | コメント (0) | トラックバック

July 16, 2009

「直線通り」にて

ずいぶん時代が変わったなと、大学の学校案内を眺めながら思う。今はインターネットでも申し込めるため、娘の代わりにわたしが勝手に取り寄せている。娘のためにというよりも、わたし自身の好奇心による。

試しにわたしの母校の学校案内も取り寄せた。わたしの時にはこんな立派な冊子はなかったと思いながら、ずいぶんカジュアルな雰囲気になった学生たちの写真を追いながら、世代交代を感じる。

わたしの学生の頃は、バブルの全盛期で、ブランド物で身を固めた学生が当たり前のような顔をして歩いていたものだが、今の学生はうちの娘が普段しているような格好で通学している。かく言うわたしもジーパンとユニクロで通勤しているし、自分のことは置いておいて、他人の姿を見ると、ずいぶん時代が変わったと思う、というのも身勝手な話なのかもしれない。

まあ、うちの娘だけがあんなんなのかと思っていたが、母校の学生の姿を見て、あんなんなのかというお嬢さんたちがたくさんいるので、ダンナと二人で、「ふつーだね」と妙に納得してしまった。何が普通かというと、うちの娘はふつーだ、という意味。中には総武線の運転手をしている卒業生がいて、ぶったまげてしまった。レアだから掲載されているのかもしれないが、それにしてもわたしの時代には考えられないことである。こういう時代に100%に近い就職率を誇っているのは相変わらずだが・・・

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私立の美大は数が少ない。実際にはどこへ行こうかなどと迷うことは稀で、とりあえず、どこか受かったところへ行くしかないのかも。で、大学へ通いながら国立を受験する人たちも多い。仮面浪人と呼ばれているらしいが、実際、美大は浪人して入学する人たちも多いし、不景気だ就職難だと騒ぐわりには、気長に学生やっている子たちも多い。ファインへ進むと大学院へ行くほうが多いみたいだし、それから就職するのだろうか。

わたしが進学するわけではないので、娘にもっと勉強してもらいたいのは関の山なんだけど、娘の模試の結果を見るとがっかりしてしまう。ダンナに至っては、「こんなんじゃダメだ」と怒っている。それで、模試の全国の総合成績を調べてみると、上は偏差値94、下は30未満という具合に、自分達の頃にはありえなかったような数値が並んでいる。わたし的には、娘は医学部に行くわけではないんだから、娘にしては善戦しているのではないかと・・・ つまりは、まあふつーかな、という程度。喜べないし、叱れない、といったところか。

格差社会と言われる理由がわかる気がする。なんせ、偏差値100から25以下の時代。ほとんどが中間にいるとして、あまりにも格差がありすぎて逆に参考にならない。短大の合格圏内なんて、ほとんどが偏差値32以下。ありえない。試験をするほうが無意味だという気すらする。何のために入試をするのだろう・・・

ある美大のファインなどは学科試験がない。かと思えば、実技なしでセンター試験の結果だけで合否を判定していたり・・・

わたし的にはもっと勉強させたいんだけど、入学だけが目的だとすれば、学科の成績などはほとんど役に立ちそうにない。それでいて、私立の美大は学科の成績で合否が決まったりすると言われている。ありえない。どういう尺度で誰が語っているのか、昔の尺度しか知らないわたしとしては理解不可能。

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それにしても、大変な時代になっちゃったな。自民党とか民主党という前に、力のある与党がなくなる可能性が高い。自民党が野党になり、権力がなくなると、どうなるのだろう。一応はマニフェストを確認しながら選挙へ行くようになるのだろうか。マニフェストと言っても、一番今気になっているのが、エコ減税。来年の3月までは続くだろうけど、民主党になったら廃止になりそう。その上、消費税まで上がったら、買い物をするなら選挙の前までに済ませるべきか。(せこい・・)

コロコロと政策が変わったら、それも迷惑な気がする。ますます誰に投票してよいのかわからない・・・

(使徒 9. 12-16)

投稿者 Blue Wind : 01:46 AM | コメント (0) | トラックバック

July 11, 2009

カード犯罪

昼間、家にいたらクレジット会社から電話。使用内容についての問い合わせだと言う。今年の2月に遡って、いちいち確認。

わたしの場合、場所によってカードを使い分けているので、比較的よく覚えているかもしれない。せこいから、ガソリンはガソリンスタンドのカード、ショッピングセンターでの買い物はそこのお店のカードという具合。

でも、今回、問い合わせのあったカードは、主に旅行用のカード。最後に使ったのはこの前の入院代。間違えて電気屋さんで使ったほかは、思い当たるものばかりだ。

外国からの請求はホテルの前払い金のみのはず。なのに、病院での支払いの後、聞いたこともない名前が続く。フランス語なのでなんと読んでよいのかわからないと係りの人にも言われ、スペインのサイトやフランスでのサイトでの買い物に使われているらしい。

---- 4日前にこのカードで買い物をしましたか?

---- 4日前ですか? 使っていません。

---- 家族の方が使ったということはありませんか?

---- いいえ、いつもわたしが持ち歩いているので、それはないと思います。

---- どこかで支払おうとして使うのをやめたとか、荷物を置いたままにしておいたということはありませんか?

---- ないと思います。あるとすれば職場とか・・・ でも考えられないです。

少なくても、うちのスタッフがスペインやフランスで買い物をするはずがない。英語だって危ないくらいなのに、そんなサイトにアクセスしたって読めないだろう。ホソピーにいたっては、日本語でですらネットで買い物なんてしない。(できないのか・・・)

カード会社によると、3万円くらいずついろいろなところから請求があるらしい。まとまるとかなり高額で、おそらくはたまたまわたしが病院でカードを使ったので、海外からの請求と病院との請求が同時に発生するなんてことはありえないので、問い合わせの電話が掛かってきたのかも。

こういう不正使用に関しては、わたしが支払うことにはならないらしいが、それにしてもがっくり。

心当たりはない。あるとすれば、旅行の予約に使ったので、海外でカード情報が盗まれた可能性はある。日本だったら考えられないけど、バリ島だったら何でもありいのような・・・ それにいろいろな国で使われているため、一人の犯行ではないかもしれない。組織だったりしたら、プロの犯行なので、太刀打ちできない。カード会社からの明細を見て気がつく頃には犯人はどこかへ逃げているかもしれない。でも、4日前なら捕まるだろうか。

それにしても災難続き。大したことはないけれども、病気はするし、体調は悪いし、犯罪にも巻き込まれるし、近頃ろくなことがない。前庭神経炎の後遺症はすっかり影を潜め、普通の日常生活にはなったものの、仕事に復帰すると風邪ばかりひいて、体調が悪い。

こういうことって続くのよね・・・

がっくり。

(エレミヤ 15. 9)

投稿者 Blue Wind : 02:44 AM | コメント (0) | トラックバック