July 16, 2009

「直線通り」にて

ずいぶん時代が変わったなと、大学の学校案内を眺めながら思う。今はインターネットでも申し込めるため、娘の代わりにわたしが勝手に取り寄せている。娘のためにというよりも、わたし自身の好奇心による。

試しにわたしの母校の学校案内も取り寄せた。わたしの時にはこんな立派な冊子はなかったと思いながら、ずいぶんカジュアルな雰囲気になった学生たちの写真を追いながら、世代交代を感じる。

わたしの学生の頃は、バブルの全盛期で、ブランド物で身を固めた学生が当たり前のような顔をして歩いていたものだが、今の学生はうちの娘が普段しているような格好で通学している。かく言うわたしもジーパンとユニクロで通勤しているし、自分のことは置いておいて、他人の姿を見ると、ずいぶん時代が変わったと思う、というのも身勝手な話なのかもしれない。

まあ、うちの娘だけがあんなんなのかと思っていたが、母校の学生の姿を見て、あんなんなのかというお嬢さんたちがたくさんいるので、ダンナと二人で、「ふつーだね」と妙に納得してしまった。何が普通かというと、うちの娘はふつーだ、という意味。中には総武線の運転手をしている卒業生がいて、ぶったまげてしまった。レアだから掲載されているのかもしれないが、それにしてもわたしの時代には考えられないことである。こういう時代に100%に近い就職率を誇っているのは相変わらずだが・・・

****

私立の美大は数が少ない。実際にはどこへ行こうかなどと迷うことは稀で、とりあえず、どこか受かったところへ行くしかないのかも。で、大学へ通いながら国立を受験する人たちも多い。仮面浪人と呼ばれているらしいが、実際、美大は浪人して入学する人たちも多いし、不景気だ就職難だと騒ぐわりには、気長に学生やっている子たちも多い。ファインへ進むと大学院へ行くほうが多いみたいだし、それから就職するのだろうか。

わたしが進学するわけではないので、娘にもっと勉強してもらいたいのは関の山なんだけど、娘の模試の結果を見るとがっかりしてしまう。ダンナに至っては、「こんなんじゃダメだ」と怒っている。それで、模試の全国の総合成績を調べてみると、上は偏差値94、下は30未満という具合に、自分達の頃にはありえなかったような数値が並んでいる。わたし的には、娘は医学部に行くわけではないんだから、娘にしては善戦しているのではないかと・・・ つまりは、まあふつーかな、という程度。喜べないし、叱れない、といったところか。

格差社会と言われる理由がわかる気がする。なんせ、偏差値100から25以下の時代。ほとんどが中間にいるとして、あまりにも格差がありすぎて逆に参考にならない。短大の合格圏内なんて、ほとんどが偏差値32以下。ありえない。試験をするほうが無意味だという気すらする。何のために入試をするのだろう・・・

ある美大のファインなどは学科試験がない。かと思えば、実技なしでセンター試験の結果だけで合否を判定していたり・・・

わたし的にはもっと勉強させたいんだけど、入学だけが目的だとすれば、学科の成績などはほとんど役に立ちそうにない。それでいて、私立の美大は学科の成績で合否が決まったりすると言われている。ありえない。どういう尺度で誰が語っているのか、昔の尺度しか知らないわたしとしては理解不可能。

****

それにしても、大変な時代になっちゃったな。自民党とか民主党という前に、力のある与党がなくなる可能性が高い。自民党が野党になり、権力がなくなると、どうなるのだろう。一応はマニフェストを確認しながら選挙へ行くようになるのだろうか。マニフェストと言っても、一番今気になっているのが、エコ減税。来年の3月までは続くだろうけど、民主党になったら廃止になりそう。その上、消費税まで上がったら、買い物をするなら選挙の前までに済ませるべきか。(せこい・・)

コロコロと政策が変わったら、それも迷惑な気がする。ますます誰に投票してよいのかわからない・・・

(使徒 9. 12-16)

投稿者 Blue Wind : July 16, 2009 01:46 AM | トラックバック
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?