July 26, 2009

早起きイルカ

5年に一度くらいの割でバリ島へ行っているような気がする。今回はウブド経由でロビナへ行った。ウブドへ行くのは10年ぶりくらいだろうか。

最初にバリ島へ訪れたときのような幻想感はすでに無く、深夜だというのにひっきりなしにバイクが通り、バイクの騒音に伴奏されながらいつの間にかウブドに到着していた。以前は深夜の道をほとんどすれ違う車さえなく、真っ暗な世界を走っていた気がするが、道路が整備され、オレンジの灯りが続く。信号がないので、バイク天国だ。

ウブドでは日本語が通じる。逆に、日本人がインドネシア語を話していたり、日本人だと思ったら韓国語のガイドブックを持っていたり、白人がインドネシア語で話しかけてきたり、フランス人が英語を話したりしているので、外見だけで国籍を判断するのは難しい。

インドネシア人同士でも、同郷の者以外は互いに異邦人なのだろう。ロビナから空港へと送迎してくれた運転手は、地元では頼みもしないのにあちこちガイドをしてくれるが、空港に近づくに連れどうでもよくなってくる。

それでも、ジンバランのイカンパサール(ビーチレストラン)で偶然知り合いを見つけると、帰りにはその店の名刺をごそっとポケットに入れていた。わたしたちのコーヒーも、彼の友人のサービスなのだろうか。ちなみに本業は消防士で、週に3回くらいホテルで運転手のアルバイトをしているらしい。

ロビナビーチはもっとひなびた漁村を期待していたのだが、ビーチ沿いにホテルやレストランが並び、みやげ物屋や物売りたちが働いている。子どもが多くて、ちょっとでも座っていると次から次へとやって来る。手作りのアクセサリーを売っているので、買うなら皆から公平に1個ずつ買わなければならない。

わたしは山の上のホテルに宿泊していたので、ホテルのシャトルに乗らないとビーチには来られない。最初はものすごい勢いで押し売りしてくるので不愉快だったが、迎えの車が来るまでの退屈しのぎにはちょうどいいかも。Tシャツからアクセサリーから工芸品、フルーツ、ジュース、次から次へと集まってくる。

バリフリークとなると、百円ショップで小物を買って行って、クタの物売りを相手に遊んでいるらしいが、何となくその気持ちがわかった。あれだけ退屈していると、物々交換でもOKだろう。どこへ行っても同じようなものしか売っていないし、ちょっとめずらしいものを持って行ったらかなり喜ばれる。しつこく売りつけてくる割には話好きで、郷土愛が強く、特に家族の話が好きだ。

ロビナの海は日が昇る前が一番賑やかで、小さなジュクンと呼ばれる舟でイルカを追う。沖合いに何艘ものジュクンが浮かび、イルカが現れると一斉にそちらへ向かう。わたしはかなりラッキーで、イルカの群れがドルフィンジャンプをしながら次々と舟の横を泳いでいるのが見えた。最初は波と背びれの区別がつかないが、そのうちイルカがいる場所がわかるようになる。

ハイジャンプを期待したが、さすがにそれは無理だった。

日の出とともに彼等の姿は見えなくなる。夜明けとともにウォーミングアップのために姿を現すのだろうか。お天気が悪い日にはイルカは姿を現さないそう。晴れて朝日がくっきり見えるような日は、イルカも元気に泳ぎまわっている。

(ルカ 1. 78-80)

投稿者 Blue Wind : July 26, 2009 05:01 AM | トラックバック
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