March 28, 2006

【今日の短歌】 ひんやりと吹く風とばす時さえも待ち遠し春、今や水仙。

ちっぽけなあらくさみつけペチュニアに似てる気がして、野原を歩く。
一年草風に運ばれ明日のこと知りはしないと去年を忘れる
おもしろいおもちゃのような熊手もち吾子の植えたる百合ひっかける
土掘れば顔に似合わぬ根の張りぬどくだみの葉の可憐さに泣く
水仙の告げゆく春の始まりは一枚の葉さえまとわぬ木立
古き葉を落として新芽隠したる春待つ木木に風は吹きぬけ
ひんやりと吹く風とばす時さえも待ち遠し春、今や水仙。

投稿者 Blue Wind : 01:40 AM | コメント (0) | トラックバック

March 23, 2006

【今日の短歌】 身を裂かれ花咲かせたるミモザ葉に激しき春のおとづれを知る

身を裂かれ花咲かせたるミモザ葉に激しき春のおとづれを知る
陽の射せば小雨降るらん春の庭つぼみのしだる水仙の花

子に聞かす春の氷柱の落つる音水で洗わば透明な雪
雪解けの春はなかりしつくばねの春吹く風は鉄も折りけり

ぐったりと桜ブルーはやってきて悪夢をみやる疲れはつる夜

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March 20, 2006

【今日の短歌】 冷え冷えと遠のけば風激しかろ春の嵐の夜鳴きする窓

そう、これが受難の季節だと知りて桜の芽も風も吹く
断片に散りばめられて形となる時の姿の詩(うた)続くやも
神の知恵、神のしるしとうたかたの夢は散るらん桜の咲かば
それがサタン?さもありなんと反戦もいつしか不正轟きやまぬ
冷え冷えと遠のけば風激しかろ春の嵐の夜鳴きする窓

投稿者 Blue Wind : 04:05 AM | コメント (0) | トラックバック

March 13, 2006

【今日の短歌】 生き残りゃ反戦チップまきあげて死ぬさ死ぬさと年金を待ち

もうあんた金がないから戦地いき死んでくれたら祭ってあげる。
いじわるく考えてみて退廃はことばたくみに死へと誘い
生き残りゃ反戦チップまきあげて死ぬさ死ぬさと年金を待ち
戦争になるなら金を返しましょう。戦車は個室、4人の小部屋。
潜水艦また自殺かと海の中死体とともに任務の水底
テレビ観てパブの親父は盛り上がり敵を殺せとベースボールか
戦争の実況をみる茶の間ではおやつほおばりチャンネルかえる
戦争にめっぽうつよいアメリカもハリケーンには水と喧嘩し
都心にぞ閉じ込められて地震には虹の欠片の散らばりし空

たちあがる水仙の葉のあおあおと芝のりこえて陽をあおぎみし
こきざみに水仙の葉がふるえれば突如笑いだす女子の群れ風

前転と着地を決めるこいぬには猫のあやしい鳴き声がする
さっきから地震がきたと耳すます音の深さはわが椅子のした

投稿者 Blue Wind : 01:32 PM | コメント (0) | トラックバック

March 11, 2006

【今日の短歌】 体育館、映画館ではないのだと寒さのなかに子の世界あり

サンダルがサクサク鳴らす芝のうえしばし歩いて陽だまりの木木
人ごみに紛れて風邪をまき散らし日影の春は震えるばかり
体育館、映画館ではないのだと寒さのなかに子の世界あり
泥団子つくって遊ぶ吾子の昼、算数テスト、教室の朝。

投稿者 Blue Wind : 04:44 PM | コメント (0) | トラックバック

March 10, 2006

【今日の短歌】 ゆっくりと罠にはまっていくような春と冬との曲がり角ゆく

小鳥の巣ざくろの枝にまるまってひな孵るころはおひっこしかな
野良犬がかわいそうだと思っても公園散歩肥えたるしっぽ
トレリスを掻い潜りゆく無邪気犬のんきなところわが家の気質

ミサイルを買ってくれよと飛ばしたる隣の国に海もの哀し
東郷を元帥と呼ぶ原宿の散歩のテレビなにげなく聴く
ゆっくりと罠にはまっていくような春と冬との曲がり角ゆく

投稿者 Blue Wind : 12:08 AM | コメント (0) | トラックバック

March 08, 2006

【今日の短歌】 春光り母の浴衣の色あせて驚きつ今長生きを知る

物憂げにやさしい春がつれてくるやさしい光まどろみの草
春光り母の浴衣の色あせて驚きつ今長生きを知る
スケッチは親にナイショの隠しごと。いぬの絵描いて教室に置く。
店員のかわったカフェはめのまえにメニューを置いてあしばやに去る

イナバウアーやってみせると身をそらせ、「意味知ってるよ」そとまたになる。
梨の枝、空に向かってたちあがり花咲かせるか、双子の木の実。

マカバイは終わってないとグローバルなすすべないと春の光に

投稿者 Blue Wind : 12:01 PM | コメント (0) | トラックバック

March 07, 2006

【今日の短歌】 保健所の犬思いやるエステル記もののあはれの遠のく水仙

水仙の葉のたちあがる小群れらも今日は寒いと寄り添うばかり
少しずつ陽にだまされて風吹けばしだれる葉にぞ新芽の息吹

殺伐と旧約の世をさまよえば今っぽく朝ニュースは流れ
かたくなな明治のころの改革がふきこぼれてる鍋底の下
来年は増税なのか。書き終えて確定申告のりづけしやる。

保健所の犬思いやるエステル記もののあはれの遠のく水仙

投稿者 Blue Wind : 09:40 AM | コメント (0) | トラックバック

March 06, 2006

【今日の短歌】 彼女には年頃までのみちのりが遠くにがにがよこたわっている

彼女には年頃までのみちのりが遠くにがにがよこたわっている
どうやって変わりゆくのか悩みつつ自分という分身ながむ
似合わない髪型をして鏡みて髪を濡らして幼き怒り
イメージをゆっくりつくり破壊しつつとおまわりするせまき箱庭
思春期がそう遠くなくやってきて自分探しの渦のはじまり

投稿者 Blue Wind : 01:21 AM | コメント (0) | トラックバック

March 04, 2006

【トラバ返歌】 花に罪なくも

■砂上の国
深理無し砂上の国の日本は迷走の果て自滅するのか
とんこつラーメンさま

■けっこう、きてますな
野の花の野辺うるわしく賑わえばあらくさと呼び憎めと言われ
(しらいし)

投稿者 Blue Wind : 02:17 PM | コメント (0) | トラックバック

【今日の短歌】 ひなまつり義理人形は飾らねど吾子頼もしき花々の節

子の世話をうけてたのしきひな祭り病に臥すも祝いのうちか
ひなまつり義理人形は飾らねど吾子頼もしき花々の節
豪快に飲みたくもない水飲んで細菌退治、聖書は砂漠・・・
降る雨に感謝せよなど言われてもイマジーネーション鬱蒼と雨

ひなまつり走る殿下の姿にぞ皇居の春ものべ咲きやらん

投稿者 Blue Wind : 01:14 AM | コメント (0) | トラックバック

March 03, 2006

【今日の短歌】 現象をベクトルとして十字架はこころの表裏ことばを破る

イベントの増える年月お雛様今年も忘れ去年も飾らぬ
2連続平井堅の「歌バカ」が売られておりしコープは味方
へりくつを重ねるために聖書読みしおりは2本、時代を分ける。

少しずつ地球が狭くなってゆき100年前を知らない私

現象をベクトルとして十字架はこころの表裏ことばを破る

投稿者 Blue Wind : 10:57 AM | コメント (0) | トラックバック

March 02, 2006

【今日の短歌】 ミモザ葉の雨をふふみししだれ黄の花うるわしき白いひねもす

ミモザ葉の雨をふふみししだれ黄の花うるわしき白いひねもす
枯れ草の黄金にならぶ野原には雨の光の見慣れぬ景色

テレビみるクセは直せと新しいCDを聴く、さっぱり気分

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March 01, 2006

【今日の短歌】 今は朝、今は昼かと学生街、夕暮れ待てば車列なす

肛門科わくらばもなき駐車場代がわりして外科になるやも
透明度、春の雨にはありません。フロントガラス、埃と霜と。
階段と新聞紙の積み上がる高さくらべの月末迎え

平日に卒業式があるなんて刺身のつまの着飾りしごと
今は朝、今は昼かと学生街、夕暮れ待てば車列なす
雨なのか、おしっこなのかとテン抱けば、ジーンズの裾やけに冷たい。
埴輪より無愛想かも学校へ連なる傘の下にいる子は

投稿者 Blue Wind : 11:28 AM | コメント (0) | トラックバック