<草刈り>
へび草の根ののびゆくはどくだみの白き花さえ蠱惑となれば
紫外線さえぎるもののなき庭の刈り取る草のこかげに座る
薔薇の木の誰が植えたかと物干しに雑巾並ぶご奉仕の春
子ら遊ぶ庭にせんとて草刈は小石の姿置き去りにして
大声で叫ぶがごとし草端の会議のネタは葬式のこと
優雅とはほど遠き庭じりじりともゆる陽落とす赤き野の花
(列王記下 23. 21)