June 15, 2015

絵画展

芸大美術館に、ヘレン・シャルフベック の絵を観に行く。

タダ券をいただいたので行っただけだけど、とてもよかった。


中でも、「教会へ行く人々(復活祭の朝)」という絵があり、ずっしりきてしまった。


背景もない絵で、4人が描かれているだけ。手前に後ろ向きの子ども、左にぼけーっとして正面を向いた若い娘、中央にその母親、一番右に老婆。


母親は、顔を十字架を見上げるかのように上に向けているが、視線はうつむき、生活の重さを感じる表情。老婆は背中のまるみに合わせたように視線を下方に向けてはいるが、その視線の高さはまるで棺桶を眺めているときのよう。


娘が、「復活祭なのに黒服を着ていくのか」と尋ねてきたが、そんなことは知らん。

「ボケっとした顔をしているのはマホで、その隣の母親は私で、その隣の老婆も私」と言ってやったら、黙って絵を眺めていた。(正確には、映写場に置いてあった解説書の絵だが・・・)


昔、母が、映画や小説は3回、と言っていた意味がわかる。

年齢によって感じ方がまるで違うから。


娘がその絵を観て、何を感じたかわからないけど、めずらしく別れるときにずっとこちらを見ていたので、娘も少し大人になったのかも、と思った。


(ヨハネ 14. 16)

投稿者 Blue Wind : June 15, 2015 12:44 AM | トラックバック
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