August 29, 2010

8月の終わりに

今年の夏は、暑さと寒さで大変だった。

あの猛暑の中、エアコンが壊れ、取り付けまでに2週間待たされた。しかも、前のエアコンは排水が出来なくなっており、部屋の中が水浸し。そこに、犬がおしっこをしたものだから、猛暑と臭さと、地獄のような部屋だった。おかげで、不要品を捨てまくり、床を乾かし、カーテンも替え、エアコンも替え、ペットの消臭剤だけでは足りず香水まで部屋に撒き、ダウニーを使って一日中洗濯をし続け、扇風機を買ってきて、どうにか生きていた、ような気がする。それくらい、暑くて、臭かった。

***

間もなくして、予定通り、パリへ行った。

なんですか?あの寒さは・・・

涼しいかもしれないとは思っていたが、セーターが必要なほどの寒さとは!

今年のお盆の頃のパリは、異常なほど寒く、雨が降り続き、ジャケットを着ているくらいでは寒くてガタガタしてしまう。疲れているうえに、日程の関係から美術館をはしごし、スーパーは遠いし、食欲はないし、雨はやまないし、本当につらかった。

15日、本当はシャルルビルへ行く予定だったが、雨が降っていたので、ランスだけ観光してパリへ戻ることにした。そのおかげで、ランスの大聖堂で家族で御ミサに参加することができた。

ランスの駅前は大きな公園になっており、どこが出口かよくわからない。ほかの人たちも迷っているようで、誰か出たのを追ってわたしたちも外へ出た。適当に数少ない観光客の姿を追って歩き出したが、人影もまばらで、大聖堂らしき姿も見えない。・・・・・・と、その時、左手のほうに、雨の中、大聖堂が見えた。

パリとは違って、中に入ってもほとんど人がいないし、寒いので雨宿りのつもりで座っていたら、御ミサの準備が始まっていた。最初は誰もいなかったのに、御ミサが終わったとき、後ろを振り返ったら、ずっと人でいっぱいだった。そのまま御ミサの流れのままに外へ出たら、雨は小雨に変わり、空が少し明るくなっていた。

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翌日から3日間、ホテルに大きな荷物を預け、ノルマンディ観光に出かけた。

最初は、ヴェルノンで降りてモネの庭。その後、ルーアンへ行き、ルーアンからルアーブルへ行く予定が、間違った電車に乗ってしまい、リジューへ。リジューへは行きたかったのだけど、日程の関係で諦めていたら、なぜかたどり着いてしまった。目的地はオンフルールだったので、そのままドービル行きの電車に乗り、タクシーでオンフルールへ。

リジューからドービル行きの電車がなかなか出発しないので何かあったのかと思ったら、一人、高齢者の方が遅れて乗り込むのを車掌が手伝っている。その後まもなく、ものすごいスピードで電車は出発した。

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オンフルールは小さな町で、居心地がよい。遊覧船乗り場の前のホテルに泊り、窓から通りを眺めているだけでも退屈しない。朝、部屋から日の出が見えた。モネの描いた絵のように、大きなオレンジ色の朝日だった。太陽はすぐに雲に隠れてしまい、ほんの数分のことだったが、感動した。

ずっとオンフルールに滞在していたかったが、バスに乗り、カンへ。カンから電車に乗り換えて、ポントルソン。ポントルソンからバスで10分くらいでモンサンミシェルの対岸に到着。

モンサンミシェルは、人だらけ。夕方だったので、干潟で遊んでから修道院へ。夏はイベントがあるので23時まで開いている。想像していたよりも小さな修道院だった。それと、中世の面影があるせいか、あるいは牢獄として使われていたせいか、なんとなく重々しい雰囲気があり、教会というよりもお城といった雰囲気を感じた。

島内で食事をするつもりだったのに、ものすごい人出で、結局、ホテルで食事をしたのだが、9時でクローズのところ無理やり席を取ってもらった。食べ損ねた人もいると、コメントに書いてあったが、夏だというのに、本当にそんな感じだった。

この頃には快晴で、夜中の12時をまわっても、モンサンミシェルに続く道路にはひっきりなしに車が通っていた。聖地なんでしょうけど、どうやって考えても観光地にしか見えず、しかも、日程的に潮の満ち引きも見られないときだったので、干潟にも遅くまで観光客が溢れていた。

モンサンミシェルからパリへ戻ると、快晴のパリはやたらと暑く、あの寒さはなんだったのかと思ってしまう。美術館を回るという目的がなかったら、のんびり田舎で遊んでいたかった。

(ヨハネ6. 1-15)

投稿者 Blue Wind : August 29, 2010 04:35 AM | トラックバック
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