高い山が二つありました
山はとても美しく、わたしはほかの山を見ながら山の麓に佇んでいました
あなたは信仰心があれば、山だって動くと言いました
ならばわたしの登る山を一つにしてください
空が二つありました
一つには月、一つには太陽がありました
夜と昼はともに存在し、空はとても広いのだと思いました
でも、二つの空が一つになると
月はとても大きくみえ、それでいて写真には写らないほど小さな月だと気がつきました
空がとても広いからです
山の上の空はとても広いのです
麓からみる空はとても狭くみえました
でも、山の上の空はとても広いのです
山はわたしを空には連れて行ってくれません
空はとても広いからです
山は狭くなり空は広くなり
山が動いても空は動きません
空は動きません
だから山にも登りたくない
というのは、わたしの我が儘でしょうか
(歴代誌下 26. 16-21)