April 27, 2009

ジェイラーズ

今日、御ミサに行ったら、この前のお婆さんが隣の椅子に座っていた。わたしはすぐに気がついたが、あちらはわたしのことは覚えていない様子。隣の席に座っているのがご家族かと思ったが、聖体拝領になると1人で順番かまわず列に並んでいたので、もしかすると信者さんなのかも。それとも何も気にしていないのかもしれないし、あの年頃になると世の中の秩序には無頓着なので、ある意味羨ましい。何となく姑さんを思い出す。

姑さんは今度は脳梗塞で入院している。連絡を受けたときは驚いたが、気がついたのが早かったので、ほとんど後遺症もないそう。神戸へ行くと義姉に伝えたら、病室から電話がかかってきて、事故に遭ったら大変だから(心配だから)来ないでほしいと言っている。ろれつが回らないはずが、いつもの調子で早口で一方的に話し続け、本当に脳梗塞なのか疑いたくなるが、今回はちゃんと診断がついているので本当なんだろうな。

退院後は介護マンションに引っ越す。念のため、今住んでいるところはしばらくそのままにして、90日間のクーリングオフが認められているので、様子をみると義姉が言っていた。自立型を申し込んだけど、場合によっては介護型への変更も可能なので、今の所よりはいいらしい。

ぐったり・・・・

「煉獄でいつまで待つやろな」と、まるで世間話をするようにこの前のお婆さんに言われて以来、わたしはすっかり凹んでいる。煉獄というのは今ではあまり言われなくなったらしいが、あの年頃の人たちにしてみたら、馴染み深い世界なのかも。つまり、天国と地獄の間。死んだら天国へ行くのではないかと思っていたのに、わたしは彼女によって煉獄が身近なものになってしまった。しかも、見える煉獄。

あっちもこっちも煉獄だらけだ。

地獄・・・・というほど悲惨な世界ではないが、病床で話し相手を得たとばかりに看護師をつかまえて、ひねもす話しまくっている姑の姿が目に浮かぶ。入院しているときが一番元気で、退院すると、また1人で死の恐怖に怯えて暮らさなければならない。

下の義姉は元気そうで、めずらしく早口で楽しそうに話している。退院したら、今度は上の義姉の家の近所に引っ越すので、今回のことで責任を果たしたとばかりに声が明るい。

***

午後、娘を連れて本屋へ行く。この前、アマゾンで受験関係の本やデッサンの本を注文し、その続きで、今度は参考書や参考になりそうな本を探しに出かけた。

小学校のときから、近頃では子どもに将来どんな職業に就きたいかを問う。中学校でもそうだったし、高校生になり、この前の二者面談でも先生に訊かれたそう。具体的に教師になりたいのなら、地方の国立大学へ行くべきだし、何のために美大へ行きたいのかを問われる。娘の場合は教師になりたいわけではないが、先生に訊かれると、そうやって答えることにしているらしい。

気持ち、わかる。

受験案内をペラペラめくりながら、進路を調べる。東京芸大は20%が就職し、ほとんどが進学等。筑芸は、半数が就職し、20%が進学。私大のほうが華やか、ではある。

今の娘のデッサンの先生は、東京芸大の院生らしい。彼に言わせると、就職はいくらでもあるのに、みんな絵ばかり描いているそう。なるほど。ちょっと見ただけでは、生徒なのか先生なのか区別がつきにくいクラスだが、昔は木曜日と土曜日だけだったのに、近頃では教室も増えて、毎日やっている、とねこ先生が言っていた。

わたし的には、”モモコ”が同じクラスなのが少し気になるが、モモコは絵は上手らしい。なのに毎年受からない。最初、彼を見たとき、彼が教師だったらほかのクラスに変えてもらおうと思って娘に尋ねたが、生徒だった。小柄な男性的な顔立ちに、毛先のカールした極端なロングヘアーを見たとき、昔のお笑いタレントに似ていたからわたしが勝手にそうやって呼んでいるだけだが、わたし的分類によると変人の類に入ってしまう。

世の中の分類は、学生、社会人、高齢者の3つしかないような気がする。そこから外れたら、どうやって分類すればよいのか迷う。

(ヘブライ 1. 5- 2. 18)

投稿者 Blue Wind : April 27, 2009 03:11 AM | トラックバック
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