April 22, 2009

仕事だから・・・

学会誌がない。気がつけば、全部捨てられている。

開業以来、ずっと置かれているため、先月あたり事務員が整理していたのは知っている。が、しかし、「先生、これ捨てていいですか?」と訊かれて、忙しいから、「いいよ」と答えていたら、最新号まで捨てられていた。ありえない・・・

---- だって、自分で捨てていいよ、って言ったんでしょ?

---- 忙しいから、事務に訊かれたら、面倒だからそうやって答えるんだよ。

(医者というのはそういうものだと言いたいらしい)

それってわたしの責任か?(そーかも・・・・)

---- だったら自分で事務に言えばいいじゃない。

---- 大学病院だったらいいんだよ、いくら捨てても。大学なら、わからなくても事務が全部読んで、いつ医者に言われても大丈夫なように覚えているから。「そういえば、胃潰瘍の特集があったけど、あれ何月号だったかな」と事務に訊けば、すぐにMR(製薬業者の営業)に言って持ってきてもらえるから。でも、うちじゃぜんぜんダメ。

捨てた人の顔を思い浮かべたが、何を訊いても無駄だろう。最新号まで捨ててしまうくらいだから。

---- じゃあ、とりあえず、捨てる時には表紙(目次)だけでもとっておいてもらう?

---- いや、自分で決めるから、全部とっておいて、捨ててもいいと言ったものだけ捨ててもらう。

当たり前だよね・・・いつからこんな常識的なやり取りをしなければならなくなったのだろう。自分で連絡帳に記入しているうちに、次第に恥ずかしくなってくる。「私物はロッカーへ入れてください」とか、「ワクチンは古いものから使用してください」とか、自分でもあまりにもくだらないことばかりなので嫌になってくる。これって書かれたほうも恥ずかしくはないのだろうか。

***

夕方、患者さんのお祖母さんから電話が掛かってくる。午前中受診したが、夕方熱発したので、何の薬を飲ませたらよいか、という問い合わせ。診察中だったので、事務が、「おりかえしこちらから連絡します」と答えている。及第。

その後、医師に伝える。・・・・・・・そこまでは何の問題もなかったが、突然、事務が電話をし始め、「熱さましの薬を飲ませて・・・」と言っている。

わたし、ひっくり返りましてね。患者さんが多くて医者も看護師も手一杯なら話もわかるが、患者さんは1人待っているだけだったし、看護師も1人は診察室の外でぼーっとしている。その状態なら医師から連絡するのが普通だろう。患者さんが何十人も待っていて、目いっぱいというのならわかるが、この時期、そういうことはない。

---- 事務がなんで連絡してるの?

---- えっ、でも先生に聞きました。

---- そうじゃなくて、患者さんは医者と話がしたいのよ。医者が忙しい時には、看護師に替わって、看護師に容態の変化などを訊いてもらってください。事務は医者でも看護師でもないんだから。

すると、ホソピーが、

---- ちゃんと先生に訊いてたよ、事務さん。

---- そういう問題じゃないでしょ。単なる問い合わせの電話とか、診療以外のことだったら事務が対応してもいいけど、今回のケースは診察に相当する内容で、事務が応答するなんてありえないです。

その後、院長が電話をしたが、その後、「僕は午前中ちゃんと説明した」と言って怒っている。

そーいう問題じゃねーだろ。とりあえず、容態が変わったという訴えがあったら、ちゃんと対応するべき。

---- あの親、ちょっと変。午前中熱があるし、ゼロゼロしているから薬を出して、その時に説明したのに、そのまま保育園に行かせたと言っている。普通は休ませるだろう。

---- Sさんでしょ?(わたしはその時いなかったが)、Sさんのところはいつもお祖母ちゃんが連れて来ているけど。

---- えっ。お祖母さんなの? 母親だと思っていた。ちょっと年いってるな、とは思っていたけど。

---- お母さんは若いよ。お仕事しているから一度しか来たことはないけど・・・(わたしのいる時には)

どーなってるんだよーーーーー!!

たしかに、「事務は医者でも看護師でもないんだから」という表現はきついが、それって常識じゃないか?

ありえない・・・・

以前はそんなこともなかったのに、このところ患者さんがきつい。クレームもある。この数ヶ月の間に何が起こったのだろう?

仕事をさぼっていたわたしが悪いのだろうか。

Mさんに、

---- バプテスマ、受けたんですか?

と突然訊かれた。

今さら何を言っているのだろう。「もちろん」と答えると、「あんなに忙しかったのに?」と言われたが、要するに、勉強会へ行かなくてもいいのですか、とか、そういうことを知りたかっただけかも。おかげさまで、今のところ洗礼も受けたので、十分にお仕事している暇はあります。あなたたちに任せられない・・・

(ルカ 22. 1-6)

投稿者 Blue Wind : April 22, 2009 06:49 PM | トラックバック
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