July 13, 2007

経過観察

一般社会とまるで違うのだもの、参ってしまう。

この前、いきなり電話がかかってきて、娘が審査に合格したという連絡がきた。もしかすると怪しいところからの電話かもしれないと思ったが、大手の出版社だったのでこの前届いていた封書と関係があるのかもしれないと思った。くま先生にも尋ねたら、怪しいところではなさそうなので、とりあえず面接に出かけることにした。

・・・・・・・いろいろお話したなかで印象に残っているのは、美大の高い学費と、「才能のあるやつは卒業まで残っていない」という台詞。娘はまだ中学生なので、いきなりプロになるための通信講座と言われてもぴんとこない。そこでいろいろ見せてもらい、あの世界には年齢は関係ないことを知る。高校生でも3億、4億稼いでいるそう。わたし的には、高校生で漫画家をしていること自体が驚きだったが、そういう世界を目指す人たちのための講座があること自体にも驚いた。

まだまだ先のことだと思っていたが、本気で美大に進学するつもりなら今からやっても遅いくらいだと言われ、そのくせ美大に入っても、就職先があるのは3つくらいの大学と一つの専門学校くらいのもので、卒業まで残っているのは才能のないやつ、絵の上手なやつは履いて捨てるほどいる、と言われた。

娘の前に来ていた母子。高校生くらいだろうと思っていたら、地元でももっとも難しい高校の生徒で、受験も近いし、先生に国立を狙えと言われているのでイラストどころではないということだった。それならどうしてそんなものに応募して面接にまで来るのか理解に苦しんだが、気持ちがわからなくもない。娘の後の面接のいく人かは地元の国立大学の学生さんたちで、就職難だからという理由で、卒業後の進路の選択の一つとしてアート方面を考えているらしい。

・・・・・・・・だったら、中学生でやったほうがましなような・・・・・・・

せっかく受験勉強をして大学に入って、いざ就職難となるとイラストの勉強でもしようかという・・・
気持ちもわからなくもないけど、何となくむなしいような気がした。

それにしても受講料もバカにならない。塾へ行かせていると思えば大したことでもないのかもしれないが、ぼーっとしているうちに娘も高校生になってしまうという実感が湧いてくる。そうやって一生懸命に育てて、公務員か会社員というのが普通なんだろうな・・・などと思いつつ、就職難の言葉の持つ意味が圧し掛かる。

まあ、何でもいいや・・・と思いつつ、娘はやる気になっているし、それ以前に自分で勝手に応募していたのだし、感性テストが満点だったので喜んでいる。日頃、満点のテストなどには縁のない生活をしているため、そのエネルギーを勉強に向けてくれないかとも思ったが、せっかく高校受験がないのだから、その分、好きなことをやらせてやってもよいのではないかという気もする。

しばし経過観察。

投稿者 Blue Wind : July 13, 2007 01:12 AM | トラックバック
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