June 10, 2007

はちゃめちゃ・・・

世の中がどうなっているのかわからないけれども、大学病院から研修医募集のお知らせが届き、「はあ?」となってしまった。私立の学校案内のような内容が書かれ、給料と待遇とカリキュラムが書かれている。大学の医局に残るのが当たり前で、時給10円交通費その他の経費が持ち出しだったダンナの頃とは大違いだと思って眺めていた。

それと同時に、世の中の開院ラッシュは続いており、問屋さんがその数の多さにクリニック名を覚えられない、回りきれない、とこぼしているし、近所に出来たクリニックの隣の調剤薬局ではほとんど薬を置いていないという噂まで聞く。問屋さんに聞いてもほとんど情報が入ってこないというのはそういうことらしい。

そのくせ医師会の集まりでは実にその手の情報が出回っているようだ。なんでそんなことまで知っているんだろう、ということまで知っている。新しく開院したところでは、来院患者数0更新が続いているとか、開院以来ずっと一桁とか・・・それとは逆にすこぶる経営が順調のところの院長は医師会にはあまり顔を出さない様子。医師会に入っていない医師もいる。

この世界、はちゃめちゃ。

一方で、癌で胃がなくても平気な顔して働いているし、高熱にうなされていようがボルタレンを使って平気な顔をしている。自分が心臓のオペをしたばかりでもすぐに復帰しちゃうし、そういう病人が風邪のお子さんを診察したりしている。この前もダンナが出血し、「おーーっ、医者に行かねば」と思っていたら、「石が出たから平気だろう」と言って終わり。患者さんには薬を出したり紹介状を書いたりするくせに、自分のことだと治ったと思えば終わり。

いいんだけどね、別に。次第にどうでもよくなってしまう。自分に厳しく他人に甘く、それが仕事だから仕方がない。

”仕事”というのは甘美な言葉である。
ちょっと何かどこかが変だと思っても、仕事という響きに置き換えてしまうと、それが当たり前のような気になってしまう。

そもそも公務員が農家の悪口を言うのは変だ。大抵は教育絡みのことが多い。価値観が違う。
価値観が違うと言えば、まだましだ。それを具体的に考えると、おそろしい。相続税を払うためにゴミの収集車に乗ったり、タクシーに乗ったり・・・税金を払うために?
そこが変だ。
わたしだったら働きたくないから、土地を売って払えばいいじゃないかと安易に考えるが、土地を売らないためには税金を支払うしかないとなると、単に税金を支払うために働いている。そうやって集められた税金を搾取するために公務員の子たちは勉強をするのか?
大抵の人たちが働くのは、生活のためとか子どもの教育費のため、とかだと思っていたが、税金を払うために働く、というのはすごすぎて、まじめに考えるのをやめたくなってしまう。

自宅開業の先生が言うには、子どもの医療費をタダにするのをやめろ、と言う。理由は、夜にやってきて何事かと思えば、子どもが咳をするから診てほしい、という。別に大した病気でもない。で、そういう人に限って医療費が公費の扱い。夜間診療をやっていないからわからないが、わたしだったら仕事だと思って愛想の一つも振りまいてしまいそうだ。昔から無愛想な先生で有名だったが、そんなことを考えていたのか・・・と今さらながらナットクしてしまう。

わたし的には、夜、母親が心配になって子どもを医者に連れて行くのは当たり前のような気がしていたが、公費の無駄遣いと言われてしまうと返す言葉もない。それに、自費だろうが公費だろうが小児科に限ってはあまり深く考えていない人のほうが多いような気がする。予防接種って高いんだけど、子どものためなら、という人も多いし・・・生活保護の人だって子どものためならかまわないと言う・・・が、しかし、子どもの場合なら罹患してしまったほうがよいような気がするから説得はするけど。

なんか、はちゃめちゃだ。

やっぱ余計なことは考えず、日々日日の労働に埋没しているほうが気が楽だ。しかも、マイペースで・・・
まあ、順調なんだから順調なんだと思って、少しも順調なような気がしない、と思いながら働くのはやめよう。

投稿者 Blue Wind : June 10, 2007 01:55 AM | トラックバック
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