December 04, 2005

「1円でも金を賭けろ」

父の言っていたことを思い出す。

「1円でもいいから金を賭けろ」

つまり、「1円でも金を賭けろ」というのは、千円のチョコを賭けても人は本気にはならないくせに、1円でもお金がかかってくるとぐっとまじめになってしまうかららしい。千円のチョコを損しても気にならないけど、1円でも損するとなるとものすごく損した気分になる。

ギャンブルは法律で禁止されているはずだけど、家庭内でやる分には関係ないらしく、お正月はお年玉の争奪戦が恒例の行事だった。大抵は勝っても負けても最後には親がペイしてくれるので金額の問題ではない。でも、子どもといえどもタダ差し上げていてはつまらないとばかりに、わたしはカードを子どもの頃から鍛えられた。

なんで急にそういうことを思い出したかというと、「仕事だと思っていますから」というのが一つの殺し文句になることに気がついたからである。

大抵ね・・・正直に語れば、主婦が何か言ってもまじめに相手にされない。そのくせ、それで食べている人たちがいかにも感心するような仕事をしてくれるかといえば、職人はすごいと思うけれども、それ以外はなんと言ったらよいのだろう・・・あまり学ぶ点はないと感じてしまう。

でね、「わたしもこれが仕事だと思っていますから」と言うと、案外、まじめに受け取ってくれることに気がついたから。つまり、単なる客として存在しているのではなく、ビジネスとして考えているのですよ、ということを伝えると、引いてくれるんだよね・・・うまく説明できないけど。相手と対等になる。そちらもそれがお仕事かもしれませんが、こちらもこれが仕事なのであしからず、というか。

仕事、というのは便利な言葉。

投稿者 Blue Wind : December 4, 2005 01:10 AM | トラックバック
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