October 18, 2005

ゆとり教育による高学歴化の加速

わたし個人としてはゆとり教育には反対なのだけど、その一方で今は大学院へ進学するのも当たり前みたいな風潮があることも否めない。考えようによってはどこかに雇用されようと思って生きるのならば資格や学歴が勝負なのかもしれないし、逆に自分で起業しようというタイプはそんなものがあまり役に立たないことを知っている。

たとえば事業計画書を書きながら、専従者という項目があるのだけど、これは家族のこと。家族経営のところで雇用されても出世は望めない。親族経営のところはそんな感じ。

経営に慣れている先生に相談すると、いつも患者さんが多いか少ないかで話を分ける。

具体的に語れば、患者さんが少なければ、看護師さんを雇うほうがいい。理由は看護師は受付も事務もできるけど、事務は看護師の仕事ができないから。この理屈により、事務より看護師のサラリーは高い。

ところが、患者さんが増えたら、事務を増やしたほうがいい。増えるのは事務仕事ばかりだし、事務を雇うほうが人件費が安くすむ。

患者さんが少なかったら院内薬局がいい。ところが増えて薬剤師を雇うのなら院外薬局がいい。理由は薬剤師は看護師も仕事も事務もしない上に薬の単価は低い。つまり赤字。

という具合に、どこかに勤めることを前提として考えると、学歴や資格によってサラリーは歴然としてきてしまうし、雇用に必要な人数は限られているため競争になる。

ところが自分で起業すれば、この前美容師さんと話していて、医師も美容師も変わらないなぁ・・というのが率直な感想。簿記だの英会話だのといった問題は就職試験の際の面接で必要となるだけなのかも。

かと思えば、知り合いの薬剤師さんがヒマにしているので調剤をやってくれないかと思ったら、ようやく今ほかに薬剤師と事務の人を雇って店から解放されたのにしばらくは働きたくないというお返事。そりゃそうだろうな・・と、一応は受験生の子を持つ母としてはいたく共感してしまう。家で子育てに専念しているほうが楽に違いない。

知識偏重主義とか偏差値とかややこしいことを言われたとしても、とりあえずなにがしかの資格などを得るにはある程度勉強しなければならないのも事実。それでいて、そういう知識は他人に雇われるための証明書みたいなもの。25歳で1億円を借金した美容師さんは今度は犬好きが高じてトリマーの店をやるそう。おしゃれだからね・・・医者が今から獣医になろうと思ったら大変だけど、その点フットワークが軽いからうらやましい。美容業界で成功した人がトリマーになったらそりゃ流行りそう。残念ながら我が家の愛犬はミニチュアピンシャなのでトリミングは必要ないのだけど・・・

ゆとり教育の弊害で、学力低下は懸念されるけれども、一方で勉強する子は勝手にやるし、しない子はまるでしない。まるで勉強しなくても困らない人たちも世の中には案外多い。

人生観だよなぁ・・・
老後に50万円の資本金で自分の店・・・
それを考えたら、何のために大学院まで行くのかわからん。わたしは研究が好きだったから・・・

投稿者 Blue Wind : October 18, 2005 02:47 PM | トラックバック
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?