September 12, 2005

時代気分

どうして9月11日が衆議院選挙になったのかよくわからないけれど、正直、選挙がなかったらまた9.11テロの話題が一日中メディアで流されたのかもしれない。

今回、アメリカのハリケーンでたくさんの被災者が出て、その話は娘でも知っている。ファミレスにも募金箱が置いてあった。

ちょうど時期を同じにして、日本でも大型台風があり、極めて局所的な被害だったけど都内などでとても大きな被害が出た。規模は違うかもしれないけど、被災者がいるのは同じ。

今回、中越地方の様子が画面に登場した。いまだに仮設住宅に住み、道路すらまだ復旧していないそう。正直な感想として、復興の速度が遅く感じられる。神戸の震災の話がいまだにささやかれるのは被災者の数が多いからなのだろうか。

今もどこかで地震が発生している。大きな被害があるかどうかは別として、世界の地震マップは毎日更新され続ける。台風の被害も日本なら毎度おなじみの話題。アメリカだってそうなのかもしれない。

選挙速報を見て、自民党が圧勝したのに驚いた。勝つだろうとは思ってはいたけど、こんなに大勝するとは思っていなかった。比例代表を眺めると、そちらの数字が組織票に近く、もしかすると小選挙区での自民の圧勝というのが番狂わせだっただけなのかも。

民主党の何が気に入らないかと言えば、郵政民営化に反対に回ったということも大きいけれど、それ以上に年金の一元化が嫌だった。最低保障額を決めるという発想。共済と厚生年金の合体はともかく、国民年金と一緒になるというのはすっきりしない。国民年金に加入しているのは自営業や農家であり、その政策を眺めるだけでその政党を支える基盤が見えてくる。農家のおばあちゃんにどうして年金が必要なのかよくわからない。都市型労働者で、どうしても年金に頼らざるを得ず、かつ高額の保険料を支払っている人たちが、どうして年金に加入していない人たちのために最低年金を保障をしなければならないのか理解に苦しんでしまった。もっとも具体的にどういうことになるのかまでは知らないけど。

弱者保護という名目。なんか、すっきりしないのですわ・・・いいんだけどね、別に。寝たきりで入院していると実は恐ろしいほど医療費がかかる。健康保険がなかったら大変なことになる。誰でも年金の範囲内で、というのが基本ベースなのかもしれない。それよりもどこか無意識のうちに、本当ににっちもさっちもいかない状態になったら娘の家に一間余分につくってもらって、そこに居候を決め込むほうが現実的な老後だと考えてしまう。あちらは嫌がるかもしれないが、死にそうな親を見捨てるほど酷い子だとは思っていないので。

何もかもがいっしょくたになり、そういう全体主義的な発想についていけそうにない。なんか、だるだる不景気がずっと続くようで、なかなか気分の悪い政策だ。悪気はないのだろうけど、そういう無意識の不愉快さをどうやって表現してよいのかわからない。

マスコミにもうんざり。わたしが知る限り、野党もそうだけど、単に与党を批判するだけで票や視聴率を稼ごうとする。正直な感想としてそういう単純な発想にもうんざりだし、今回はどういうわけかメディアが一生懸命に自民党や小泉さんを批判しようとすればするほど、それに対して抗議したくなってしまう。

もしかすると、わたしが間違っているのかもしれないと思ったけれども、気分というか、ムードというか、そういうベーシックで表に出ないところが自民党の圧勝の原因のような気がする。

広島6区。堀江さんは落選。亀井さんは強かった。でも、本音で語れば、政治に興味のなかった人が知名度だけで当選するという図式には飽き飽きなので、それはそれで仕方がないような気もする。それでいて、どういうわけか今回の選挙は汚職やスキャンダルなどで失脚した人が復活したりしている。

いいんだろうか?

社会とは悪を孕みながら存続していることを考えると、他人の過ちを追及するより、しっかり仕事をしてもらおうとか、敗者復活とか、無意識のうちにノスタルジーに浸る人たちの深層の現れなのかもしれない。

女性が増えるということは、派閥が成立しにくくなるということ。その理由はよくわからないけれども、そういうのは、猿山のボスは常にオスであり、オスは群れを形成し、なわばりが発生する様子を想い描けば、それに対してメスがどういう風に存在しているか?・・・・・ってことなんだろうなぁ、と何となく思った。

投稿者 Blue Wind : September 12, 2005 04:24 AM | トラックバック
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