September 09, 2005

『教育のプロが語る 「できる子ども」は環境で決まる』 北野大著

娘を塾へ送り届けた帰りに本屋で買ったのは、北野大さんの『教育のプロが語る 「できる子ども」は環境で決まる』 。いわゆる対談集。一気に通読してしまった。

きっかけはコープの注文書を書いている時、学校選びのための本があったのだけど、2週間待つのはかったるいので本屋へ向かった。まあ、無ければ無いでかまわない。

その時に見つけたのが、この本だった。

それこそ公立、私立、塾、予備校などジャンルは若干違ってもどの先生にも教育に対する熱意と工夫があり、1人でもこんな先生がいたらどんなだるだるの学校でもたちまちピカピカの学校になってしまいそう。

そこで気がついたのが、もしかすると今の教育をダメにしている真の理由は教師を批判しすぎることかもしれないと思った。子どもを褒めるのは当たり前だけど、教師も褒めないとダメかもしれない。批判するのはあまりにも簡単で、苦情を言うのも簡単な昨今、教師を褒めたり評価するというのは案外難しい。それどころか挨拶代わり、世間話代わりに教師の噂話は多い。

親という立場を離れて教師をしている人と話すと、大抵は精神状態がボロボロなことに気づく。ゆとり教育になって以来、ゆとり教育とは関係ないのかもしれないけど、ノイローゼになる教師の数が3倍になったそう。あっさり語ればこれって怖い。だって、子どもはとても長い間学校で過ごすわけで、先生が元気一杯なら子どもたちも活気付く。その逆の先生といつも一緒にいるというのは大変だ・・・

しかも、教育ってすぐに答えが出る仕事ではないし、世論に振り回されやすいし、それでいて責任が問われるし、ストレス過多でダウンしてしまっても無理はない。しかも、あの薄っぺらな教科書に対して、濃厚で高度な内容を教えなければならない。かなりの指導力が問われる。しかも、教員免許の更新制度が導入されるとなったら・・・しかも、熱心な先生が排除されやすい昨今、やる気のある生徒は塾や予備校へ。

まあ、いいや・・・
それより、学校選びのポイントとして、エピローグに、「それなりに評価されている学校には独特の雰囲気があり、恩師と思える教師がいて、切磋琢磨できる友人がいるはずだ。」(本文 p. 187 から引用)と書かれている。なるほどと思いつつ、さほど難しい条件ではない。それでいて、今の時代には案外難しいような気がしている。

独特の雰囲気、恩師、切磋琢磨できる友人。確かにこの3つの条件が揃っていれば・・・何となくやる気に満ちあふれるような・・・

(こらこら・・・肝心の家庭での生活については書かないのか?>わたし)

⇒ トラステのお題 「こんな先生に我が子を託したい」

う〜む・・・
尊敬できる先生に託したい。

うまく説明できないけど、尊敬できる上司の下で働きたいでしょ? それと一緒で、尊敬できる先生から学びたい、学ばせたい、というのは教育に対する動機づけの原点のような気がするんだけど、それじゃお題になってないかな。

投稿者 Blue Wind : September 9, 2005 02:50 AM | トラックバック
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