July 10, 2005

【短歌】 寂寞の閑散とせし家のなか人の気配はわが友なりき

寂寞の閑散とせし家のなか人の気配はわが友なりき
水泳に溺れたるか弟は胸の病に苦しみ喘ぐ
賑やかな土田さんのおばさんは手馴れた手つきわが部屋なおす
賑やかに振舞いてなお静寂はテレビの音に紛れこむべし
コーラでも酔っ払えると弟は賑やかな笑み浮かべていたが
ベランダの植木鉢とて運びいれる階段の音 速やかな風
あらくさのない家だったそういえば誰がやったか吾知らぬ時
家のなか誰もいないとおばさんはセールス帰す、賑々し声
閑散と出入りの多い家だった。不可思議に思う、仲良し家族。

不器用に育っちまった気がせしも不器用なゆえ楽しみもあり
あんなにも賑やかだったわたくしはもはや他人は要らないと言う

投稿者 Blue Wind : July 10, 2005 03:36 AM | トラックバック
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