黙々と白百合の花倒れれば薄日射すなり芝のうえにぞ 花の房よこたえて百合つぎつぎとさしろき蕾啓きゆくべし 背の高き百合の伸びたる倒れたる風のなき日に雨のなき日に 花の重みゆっくりと今切ろうかと迷ってみれば翌年気にす 地に臥して死す百合はまた咲くだろう。切りて待つのか幻の花。