June 08, 2005

『女盗賊プーラン』 プーラン デヴィ著


著者: プーラン デヴィ, Phooran Devi, 武者 圭子
タイトル: 女盗賊プーラン〈上巻〉


著者: プーラン デヴィ, Phoolan Devi, 武者 圭子
タイトル: 女盗賊プーラン〈下巻〉


著者: 黒田 龍彦
タイトル: 女盗賊プーランは誰が殺したのか


遠藤周作の『深い河』に触発されて、今から7,8年くらい昔に読んだ『女盗賊プーラン』を思い出した。もっとショッキングなのは、『女盗賊プーランは誰が殺したのか』という本のタイトルを見て、彼女が射殺されたことを知る。わたしがテレビのインタビューで彼女の姿を見たとき、彼女はまだ元気で仏教徒の夫と並んで微笑みながら座っていた。

彼女の壮絶な人生は、わたしには想像もつかない。文盲の彼女は口述筆記という形式でこの本を書いたそう。彼女の口から語られた内容は、本の帯にもあるように11歳で結婚し、壮絶な虐待、レイプ、盗賊団に誘拐され投降、刑務所の中の様子やその後国会議員になるまで。

その中で印象に残っているのは、彼女が結婚するまで川の向こう側の世界を知らなかったこと、嫁ぎ先でマンゴーを見てとても裕福ということを感じたこと、上カーストの男たちの低カーストの女性へのレイプが平然と行われていること、刑務所での生活が恵まれていたこと、など。そして、低カーストとは言っても、彼女の家は実はさほど低カーストとは言えず、いわばインドでは中流の家庭であること。そんな彼女がどうして盗賊になったのか。

(トラステへのTB : 第29回 これをドラマ化して!)

投稿者 Blue Wind : June 8, 2005 10:45 AM | トラックバック
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