May 04, 2005

楽しい幻想

昔はよかったなぁ・・・
なんてことを考えるようになったということは、わたしもババアになったのだろう。

うちのブログ・・・・検索キーワードの中に毎日「NEET」 が含まれている。よっぽど社会的関心が高いのかも。少なくても就職活動している人たちはこれに含まれないんだけど、無職や失業中の人が使っているのを発見。「ぷー=NEET」ではない。

NEET(Not in Employment, Education or Training)の定義: 学生でもなく、就業者でもなく、求職「活動」もしておらず、主婦(主夫)でもないという者をさす。

わたしはバブルな時代に学生をしていたため、まずは就職難という言葉があるなんてことを知らない。勝手にフリーターをしている人たちはたくさんいたけど、職が無いということが無い。ただし、土地が異常に高かったので一生働いても家が買えないのではないかという不安はあった。このため当時宮沢さんだったかな・・・蔵相の「年収の5倍で家が買えるようにする」という政策発表があり、その直後から一気に流れが変わっていった。

何年か前に、不意に入ったチャット部屋に大学生たちが集っていた。それでね・・・彼らにバブルと言っても通じない。「学生が外車乗っていたり、親にマンションを買ってもらっているのが当たり前だったのよ」って言ったら異常に驚いていた。当時流行っていたのがアルファ・キュービック。つまらないブラウス一枚4万円くらいした。今、どうなってしまったのだろう・・・あのお店。それが学生の間で流行っていたのだもの・・・そういう時代だった。

関東と関西は流行が違って、関西はさらに大阪・神戸・京都では流行が違う。だから、夏休みが過ぎ、関西の子たちが戻ってくるとまた流行が変わる。あらゆるブランド物が横行し、ちょっとめずらしいものを見つけるとチェック。それが2ヵ月後には雑誌に取り上げられるとちまたに溢れる・・・という時代だった。

わたしが茨城に来たのは、ちょうど都内の地価が下がり始めて数年経った頃。地価は下がるのに家賃はなかなか下がらなかったのが一気に下がり出し、それでいて金利が安くなったために借りるより買ったほうが安くすむという時代。銀行の支店が次々と封鎖され、物価がどんどん下がる。あっさり語れば、主婦にとっては物価が安くなるというのは有り難く、不景気を深く考えたことはなかった。

都市銀の支店が閉鎖される中、変わらない常陽銀行。ダイエーは潰れたけど増殖するカスミ。ローカルって強い。

結局、大きく考えるから生きていくのが大変な気がするだけで、小さく考えればどうということもない。

家庭訪問の時に先生が、
「・・・・・・今から美術と決めても本人次第だし、就職も大変ですからね・・・・・・」
とお決まりのセリフ。

そんなことは最初から分かっている。昔から言われていることだし・・・・娘が美術の先生になりたいって言うのだからそれも一つ分かりやすい選択だし、美大を出たらどこかへまた服飾でもデザインでも留学させてもいいし、就職先が無ければ、くま先生のところで雇ってもらえばいい。お弟子さんの就職難につき、どういうわけか増殖する美術教室に美術専門予備校。やる気に満ちあふれ、子どもの頃から集っている人たちが気ままにやっているせいか合格実績が高く、気がついたらあちこちに増殖している。

そこでちまちま絵を教えながら自分のやりたいことを探してもいいし・・・
くま先生自身が、「チャンスを待て」という性格だから、子どもたちのを絵を集めてはあちこちのイベントに送っている。地元で話題になればアート展とかね・・・わたしにはもはや詳しいことは分からない。でも、現役の流れでずっと来ているせいか、アクティブ。お弟子さんたちが若いからなんだろう。

楽しそうでしょ?

大学を出て、どこかの企業に就職して・・・という流れもいいけど、そうやって子どもの頃からの流れで散っては集まり、また流れていっては戻ってくる。そういう流れの中で、娘も大学へ行ったり、留学したり、学んだことを互いに活性化の一部として消化していく。子どもたちに伝えていく。

つくばは基本的にサイエンスの街だから、そういう世界でそういう人たちがいてもいいのではないかと。

まあ・・・・・・もしかすると、それはわたしの幻想なのかもしれないけど。
楽しい幻想だ。

投稿者 Blue Wind : May 4, 2005 09:24 AM | トラックバック
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