落雷にしずまりかえる昼さがり家庭訪問春の嵐ぞ 歩きつつ要点話す先生は車の中でシナリオを描く 要点は春の嵐か音のない二階の吾子と犬も寝をりぬ
落雷の消えゆくばかり澄み渡りいつもの午後の落陽(おちび)は伸びる 一人の子みつめ育てつ教室はすぎゆく子らの足音のせて あつまれば重ね並べる机椅子あまねく子らのうつろいゆかば マスゲーム眺めるやうに子ら歩く一人の吾子と子らといふ吾子
教室も校庭も子らあつまりつ一人あまねくみそらひろがり ドラマって一人みつめつ進みたる光のやうだ、子らあつまりぬ