March 18, 2005

異質空間

その一言を言わせるまでが大変なんだよなぁ・・・いや、おちびがこのところふさぎこんでいるから何か原因があるはずなんだけど、その原因を吐かせるのがテクニックなのかもしれん。

塾や習い事をすっぽかし、それを叱ったからといって何も解決しない。単に塾がいやだとか、習い事に飽きたというのであれば別だけど、それまでやる気で行っていたのが急に、というのは変だ。

学校の帰りがやけに遅いとかね・・・塾があることを知っているはずなのに。以前ならこちらの都合におかまいなしに電話をかけてくる。迎えに来いと・・・

それとか、「うちはどうしてお父さんもお母さんも東大じゃないの?」とかね・・・ガクッてくるようなことを言ってくれる。その時も、「悪かったね、東大じゃなくて」と先回りしてカマをかけたら、「どうして分かったの?」だって。

ハワイにでも移住しようかと思ってしまう。

国立の研究機関ばかりある土地柄っちゅーのは、そういうものなんだよね・・・幼稚園から大学まで国公立で東大一直線、みたいな。私立の医学部に行かせる金はないけど、医者にはなれる、みたいな。プライドだけが変に高い。

それで、何となく皆の輪に入れない、とか?

こうなると、テクニック。ひたすら吐かせる。泣かせる。次におだてる。

「○○くんのお母さんがまほちゃんのこと褒めてたわよ〜、しっかりしてるって。プロボウラーのYさんもタダでボールつくってくれたでしょ?まほを将来プロボウラーにしたいって。すごいわ〜。くま先生だってまほに期待してるって。学校の先生が分かってくれなくてもくま先生が言うんだから、そっちのほうがすごいわよ」とかね・・・次から次へ思いつくままにおだてまくる。

そのうちウキウキしてきて、2階から『中学受験案内書』を持ってきた。

(しめた!)

と内心思ったとたん、バカオヤジ。

「まほ、座りなさい。本当に塾に行きたくないのか?行きたくないのなら・・・(うだうだうだうだ)」が、始まる。

もうその話は終わっているのに・・・酔っ払いが説教を始める。

(やめて〜〜〜〜!!!)

母子でぶんむくれる。

(あんたが東大出てないのが悪いのよっ!)とは言えません・・・さすがに。でも腹が立つ。

こういうとき、父が生きてたらいいよねって思う。彼はシンプルだから、「女は顔だ」で終わり。まだあるぞ・・・「ブスな子ほど飾ってやらねばならない」とか・・・ほんで、小遣いせしめて、ぷわ〜っとね・・・ビル・ブラス、ティエリー・ミュグレ、サンローランにケンゾー。手当たり次第に買いまくる。

「目指せ、東京芸大!東大よりすごいわ〜、お母さん(わたしのことさ)なんて、まほが受けたというだけで自慢だわ、落ちても受験票だけは記念にとっておくの。中学や高校なんてどこでもいいのよ、まほは東京芸大へ行きたいんでしょ?」

・・・・・・・・・われながらあほだと思うんだよね。それでも今日はご機嫌で学校から戻ってきたから・・・それでよしとせねば。

ゆとり教育、か。

たしかにゆとりあるよ・・・昔に比べれば。それでいて何なんだろう・・・この異質物がぎっしりつまったような不自然さは。

投稿者 Blue Wind : March 18, 2005 02:09 AM | トラックバック
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