December 27, 2004

日本人の活字好き

ネットで知り合った友達に、ご主人が元アメリカ兵という人がいる。彼女の話の中で、一番印象に残っているのが、「結婚したとき、家の中に一冊も本が無かった」という話。

これってすごいと思った。
まず、毎朝新聞を配達してくれる国が日本のほかにどこがあるのか、わたしはいまだに知らない。大抵の国では、新聞や雑誌はニューススタンドなどで購入するらしい。気が付いたら新聞よりも折込広告ののほうが遥かに重いなどと思いながら、いまだにほとんどの家庭では新聞を配達してもらっているのではないかしら?この国では・・・

海外のリゾートへ行くと、ホテルの中に図書室があり、英語が読めればそこで借りたほうがよいのかもしれないと思いつつ、つい成田で読みもしない本を買ったりする。何となく日本語に飢えてしまうからかもしれない。

ちなみに、読み終わった本をどうするのか尋ねたら、元アメリカ兵のご主人は雑誌にしろ新聞にしろペーパーバックにしろ、さっさとごみ箱に捨ててしまうらしい。

そうやって言われると、O・ヘンリーでさえ、シドニー・シェルダンでさえ、ペーパーバックだといかにも読み終わったら捨ててくださいとばかりに、表紙からして安っぽい。文庫本などがそれに相当するのかもしれないけど、ある程度古くならないと捨てないせいか、つい本が溜まってしまうわが家とは違う。

わたしの父などは活字に人生を求めるタイプではなかったので、たしかに人生を求めるなら競馬新聞やスワロフスキーのクリスタルのほうが眺めていて楽しかったもしれないと、今ごろになってわたしは彼を理解するようになった。

うちのダンナも、まず仕事以外で何かを読むという習慣がない。近頃、例外としてボウリングの本やらペットの躾の本をたまに買ってきて読んでいる。あと、空手。わたしにも読めというのだけれど、せいぜい犬の写真を眺めて終わり。

これに対して、わたしの母や叔母は活字中毒。ヒマさえあれば何か読んでいた。さすがに母は、今は何も読まなくなったけど。

プーケットへ行って、読めないタイ語を眺めていると、まるで活字を必要としないことに気が付いた。せいぜいカタコトのタイ語が通じたら喜ばねば。アレくらい読めないとまるで覚えようという気力が湧かないから救われる。

漢字が悪いのだと思う。中国語は聴いていてもまるでわからないけど、漢字を眺めていると少しわかったような気になってしまう。漢文を考えると、そういうものなのかも。

アルファベットはなお悪い。英語を知っていれば、もしかするとほかの言語のアルファベットの羅列も理解できるかも、という錯覚に陥る。ところが実際には、イタリアのホテルのレストランでフライドポテトをオーダーしたら、どうしても意味が通じず、フロントの人がやって来た。ポテイトーもパターテーもよく似たようなものじゃないかと思ったんだけど、彼らにしてみたら互いに意味不明の世界らしい。

という具合に、自分でキーボードを打つようになって以来、わたしの手は止まらない。

500冊発行して、200冊は歌壇に寄贈するとして、それでも完売という話の少ない歌集。200人以上の歌人が集まって、1500冊を売るのに苦労するアンソロジー・・・

それでいて、図書館へ行って、古い歌集を写本している歌人・・・


■関連書籍

著者: 飯島 淳秀, オー ヘンリー
タイトル: オー・ヘンリー傑作集〈1〉最後の一葉
著者: オー・ヘンリー, リスベート・ツヴェルガー, 矢川 澄子
タイトル: 賢者のおくりもの
著者: シドニー シェルダン, 天馬 龍行, 中山 和郎
タイトル: ゲームの達人
著者: シドニィ シェルダン, 天馬 龍行, 紀 泰隆
タイトル: 真夜中は別の顔〈上〉
著者: シドニィ シェルダン, 天馬 龍行, 紀 泰隆
タイトル: 真夜中は別の顔〈下〉
著者: 「地球の歩き方」編集室
タイトル: プーケット―サムイ島/ピピ島/クラビ
著者: 大山 由里香
タイトル: DVD付 大山由里香ボウリング・レッスン
著者: ティーピーエム
タイトル: 犬カフェ―犬と一緒にいけるカフェ&レストラン

投稿者 Blue Wind : December 27, 2004 02:08 PM | トラックバック
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