大きなありがとうから小さなありがとうまで、書き出したらキリがないのかもしれないけど、今年一番のありがとうは、名前も知らない人。たまたま母が最初に入った病室で向かい側にいた90歳のお祖母さんの付き添いのお嫁さん。
「お若いですねー、色白で綺麗で・・・」
一体誰のことを指して言っているのか、わからなかった。
しばらくして、うちの母のことを指して言っているのだと理解する。
わたしからしてみたら、変わり果てた母の姿で、叔母に言わせるともうお見舞いなども要らないそう。もう5年も意識がはっきりしないままで、首には孔、胃にも孔、という具合。脳の手術をしたためにおでこにも断層があるし、若き日の母のことを知る人たちからすれば、目も背けたくなるほどの変わりよう。
突然、母のことを褒められて、ぽかんとした。
何も知らないって、すごくありがたいと感じることがある。何となく過去から解放された気がしてうれしかった。どうしてありがとうなのかうまく伝えられないから、なおさらありがとう。
青き空いつもおそばにありがとう広がる笑顔子どもの未来
大昔に詠んだ歌。
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