February 15, 2004

ちょっとした反撃

やることが多くてかなわん・・・とは言いながら、自分はまだマシかもしれない。自分が家にいて子育てをし、ネットをやっているのは社会に対する反撃でもある。あまりにもかぼそい反撃かもしれないけど。世の中があまりにも育児や家事などを軽んじているからかもしれないし、自分の生育環境の中における親に対する意地なのかもしれないし、いや、おそらくはこの後半の部分が主な理由なのかもしれない。
自分が子どもの頃、一番友達がうらやましかったのは、「ふつうのおかあさん」がいること。自分の母は、どちらかというと仕事が命みたいな人だったから、今となってはあのような状態になり、老いた母に対して、「あんたの人生は」などと言う気力も残ってはいないけど、気力を振り絞ってでも言いたいことって誰でもあるでしょ?つまりは、そういうことなのだと思う。
それでいて、今の社会風潮ではとてもじゃないけど自分を理解してもらうなんて不可能だ。女性でも自分で働き、もっと保育所を増やして、というのが普通なんじゃないかな。自分の意見はまったく逆だから。子どもといられる時間というのは、一生のうちでごく僅かな時間だ。しかも、幼児期ともなれば今となってはあっという間に過ぎてしまった。そのうち親のことが煙たい年頃になり、あたしもいやでも子離れしなければならない時期が来る。そうなってから後悔したくない。だから、子どもといられる時間を大切にする。第一、自分を考えればわかるではないか・・・普通だったらもっと親に対する愛着というのがあるのが普通なんだけど、自分の場合には母に対する愛着がない。愛情がないわけではない。そりゃ親子なんだから。でも、愛着が欠如してしまっている。だから、いつまでたっても実家へ入り浸りの正反対の生活であり、逆に母が来ると疲れる。もう来ないけど。そうやって育てられた人はみな同じということにも気が付いたし、一つの人生観なんだろうな。

自分の場合には復学の権利というものがあり、かつオーバードクターでもあと2年間いられるために、いつでも研究に復帰することは可能だ。でも、しない。もしかすると80歳まで長生きしていたら研究に復帰するかもしれないけど、今のところ64歳くらいの寿命だと諦めているためにもう無理かも。
世の中はね・・・子どもが小さくて家にいなければならない、体が悪い、介護のため、などなどいろいろな理由で外へ出られない人たちはいるわけで、そういう中で社会とのつながりという意味ではネットは値打ちがある。つまらないチャット一つにしても、中には子育てのグチを赤ちゃん抱きながらチャットでぼやいていたり、そういうことがすごくストレスの軽減になる。だから、サイトをつくっても、BBSにりん・スクリプトとしてレスを書いているだけでも一種のカウンセリング・サービスというか、これも一つのご奉仕かもしれない。
獄中の聖バレンタインではないけれども、そうやって制約されて何もできない中でも彼はせっせと愛のメッセを書いていたわけで、それが今日にも続いている。短歌一つにしてもね、毎日せっせとつまらない歌を詠むことも立派な社会貢献と言われた。かなりバカにされたこともあるけど。家でネットやって、つまらない歌を詠んでいるより、教授の小間使いをしているほうが偉いと思われるらしい。は?なにそれ??
声を大にして言いたい。
ばっかみた〜い!!(うそうそ・・単なるふつーの主婦のひがみです。)

短歌にしたって、あれこれ勉強し出したらきりがない。自分としては、軽やかに微笑んで、セカンドアートを楽しんでいるというほうがオシャレな気がするんだけど、どうもそれでは今の結社などの風潮には合わないらしい。詩歌の世界というのがいかに親父社会なのかということもわかってきたけど。セカンドアートとバカにされるところが自分にとっての短歌の値打ちなんだけど、一生懸命そういうことを言っても無駄だろう。
歌は風であり、社会であり、生活だから、自分のライフスタイルというものを詠むしかない。生き様での反撃だ。

---- どうしてマリアさまなんですか〜?
---- 救世主の母だからです。

あー、なつかしい。
小平房子さんは強かった。結社に入って、初めて理解できる。結局、戦争に負けたからセカンドアートと言われると悔しいだけのことであり、日本の文化の否定がタブーの時代での出来事。海外に行っちゃうととたんに日本びいきになってしまうことにも似ている。日本にいる時には不満タラタラなくせに、海の外へ行くとやたらと日本人ということを強調したがる人たちも多い。
クリスチャンでも歌を詠む。今は当たり前のことなんでしょうけど、年代がね・・・違うから。今でこそ海外へ行くと日本人だと思われたほうが扱いがよろしいけど、バリニーズと思われたらバリの免税店の姉ちゃんの扱いの冷たいこと冷たいこと・・・それが現実なのね。
というわけで、短歌なんてものはセカンドアートでいいのさ。(たぶん)

投稿者 Blue Wind : February 15, 2004 02:27 AM
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