February 08, 2004

ネットではどこまでが既発表作品?

CGI歌人としては、自分のサイトにアップした歌まで既発表の歌になってしまってはかなわないと思いながらガイドラインを模索する。
加藤治郎氏に言わせると、『彗星集』に投稿する歌は自分が一番最初に見るものであってほしいという。過去歌を整理しながらのんびり投稿しようかなーというのでは甘いのだろう。投稿用の歌をバンバン書いてほしいというか・・・でも、自分の場合は、典型的なネット歌人であるためにそれは不可能だ。つまりは、すでにペンの代わりにキーボードを打つ。しかも、ワードが嫌いなのでローカルに置いておくという習慣もない。それよりも直接BBSなどのCGIに打ち込んだほうが遥かに速い。しかも、日記代わりに歌をアップしているために、いわばサイトのメインコンテンツでもある。また、他人のBBSで詠んだ歌も多い。それをコピペにより自分のデータベースに記録する。つまりは、サイトがノート代わりであり、メモであり、ペンであり、作歌の場であり、なおかつ鬱捨て場であり、コミュニケーション・スペースでもある。つまりは、とてもじゃないけど、メディアの一つであるという認識には及ばない。
というわけで、自分のサイトにアップした歌は未発表の扱いでもかまわないということになる。ただし、題詠マラソン、フォーラム、歌会、イベントなど公の性質の高いサイトへの投稿は既発表という扱い。同人サイトや同盟などに関しても、今のところ未発表という扱い?少なくても、個人サイトの場合には未発表の扱いというのがおおまかな分類かもしれない。

完全に雑誌一本でやっている人などにしてみたら、ネットはまだメディアの部類としては認識されていないような気がする。どうして加藤さんが自分の歌のことをご存知なのかと思ったら、去年、歌葉新人賞に応募したかららしい。あれだけの応募数の作品を真面目に選歌していたのだと思ったら驚く。ひらったく考えると、雑誌等でも話題になるほどのネットのイベントであればそこは発表の場なのであり、それ以外の個人サイトまではいちいち来訪していられないというのが本音なのかも。
このようにして考えると、『サラダ記念日』がいかに特殊かわかる。短歌というのはある意味今でも閉鎖的な世界の代物であり、総合誌とはいえ、本当の意味での総合誌となるとごく一部だし、新聞などに掲載された歌が結社では選歌されないこともあるなど酷くややこしい。結社誌はいわば会員制の大掛かりな同人誌のようなものだし、それとは別に同人誌は同人誌として別にある。
インターネットと既存歌壇との融合というのは本当にありえるのだろうか?

投稿者 Blue Wind : February 8, 2004 07:35 AM
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