November 17, 2003

母の死を自分のせいとおもいこむ小さき長男目つきのけわし

いとしいとし吾が持つものゝ何一つほろぶるなかれけがさるゝなかれ
今井邦子さんの歌

コメント「あなたが守りたい人がいるように。あの人もあなたを見守っている。」

   ★歌葉の「今日の歌」より
       http://www.bookpark.ne.jp/utanoha/


_____________________

子どもは素晴らしいですよね・・・
あっという間に変わっている。
「もうNちゃんはおとなしいよ」
あーこのまえまで母さんを亡くして荒れていた男の子も成長したんだなぁ・・って感心してしまう。

交差点うつむき加減でゆきすぎるあの子の背丈ことしものびゆ

母の死を自分のせいとおもいこむ小さき長男目つきのけわし
「またあの子」授業参観ちかづけば風のたよりがながれてゆけり
泣きじゃくり父と立ちたる玄関で怯えることのかそけきさまよ
叱れれば終わることさえ叱れぬは罪の深さに泣きじゃくるだに
神経のとがったさきの教室で教師とはなすを避けてとおれり
学校といふところでは加害者もまた生徒なり明日こそあらば

___________________

◇酸欠状態の金魚のような歌
気分屋のすぐに忘るる過去などを拾い集めてどうするやもと
ベクトルを刺激にあわせ変はる脳たまにはわれに休息をくれ
酸欠に仰いでしまう金魚かなパクパクお口で深呼吸なり
巨大魚に変身したりデメキンの不気味におよぐみどりの水よ
縁日にすくってしまった金魚たちふくろの中ですいすいおよぐ
枠だけになつてしまつた金魚あみいつまでつかふ慣れたる手つき

◇最果ての記憶
最果てとなぜに呼ぶなり雪の降る無人の駅さえ汽車は停まりぬ
空電車のんびり車掌の回り来る行き先をどこにするかと母の声
降り立てば宿はあるなり最果ての汽車はガタゴトレールを走り
ガタゴトと揺れる線路の音を聴く高校生らの一駅乗りぬ
ガタゴトとすでにどこかもわからない幼き日の音今も聴こえり

ボツにしろよ〜(笑)。

投稿者 Blue Wind : November 17, 2003 01:20 AM
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?