タンポポの可憐に一つ秋の庭アザレアの横小声の春か 悲しくも色のわかれり酔芙蓉朝の白花夕昏の紅 一つずつまた一人ずつ迷路へと一歩すすんで世はめぐりゆく 安らかに眠れる人の幸せを祝福しせる天国のドア 人の死に悲しみ覚ゆ涙いろ祝福の風天に昇りつ 吾子を抱くその一時が母という一人の人に吾を戻しぬ ヤシ陰でバタイユ読めるひとときをバカンスと呼ぶプールと海と