こんな日に脳の萎縮を感じては射す日の光に衝撃感ず
曇り空君はどうして天気予報パラソル持たず学校へ行き
晴れた日のそのまた晴れた筑波嶺にロケット眺む異空の時
やまとうた言の葉の根を思はざり地中に埋もる冬篭りかな
ひとつ知る われは歌には向かないと それでも溢る子守歌かな
コンビニのましろき姿に変わり果て縄はる店に2本の電柱
筑波大どこかと訊かれ指差すは森のことかとさらに問はれり
青春のぽっかり浮かんだ真ん中に葉のない花のグラスに揺れる
夏色の腕に描かる夏模様まだらな皮膚の秋遠かりし
黒髪の伸びることさえ忘れてもつめきり探すペン立ての中
贖罪を求むるのなら空の中消えゆくひかり燃えゆくいのり
◇pekeyonさん家で詠んだ歌
エアポートせかせかヒマな待ち時間バーゲンの札のわれを呼びたる
黒雲の過ぎ去る空の甦る海桶の中船は揺れたり
気まぐれな秋風吹けば曇り雨たゆたう雲を地に降らせたり
ぼけぼけの年寄りなりてシミだらけ南の島でごまかそうかな
バイク乗り次なる道はバンジーかマシン留める紐さえあれば
ガーベラの葉さえ持たずに並びたる春の花屋のセロファンの束