Love Theory

■ ネット恋愛のからくり・・?

 

一体、彼らは誰に恋しているのだろう?
ネット恋愛は多いけれど、中には一度も会ったことがないという人たちも多いのではないだろうか?
つまり、バーチャルな世界では、相手が実在の人物である必要性がないのね・・・
コンピュータのスクリプトに恋しているだけなのかもしれないし、ネカマに恋しているだけなのかもしれないし、リアルだったら口もききたくないような人に恋しているのかもしれない。
これって恋愛なのだろうか?

問題は、その人が恋愛だと認識してしまえば、やはり恋愛なのかもしれないというか、簡単に語ればそこにはゲームの要素しか含まれていないことが多い。
カール・グラマーのように、恋愛が単なるリスキーなゲームと語ってしまうのであれば、やはり性的刺激を求めるだけの恋愛も立派な恋愛なのかもしれないと思う。
ターゲットとなる女性がいて、一生懸命、メールを書いたり?
口説いているのね・・・
それによって、一喜一憂しているという行為自体が恋愛なの?
何だか、酷く憂鬱な気分に陥ってしまう。

これは男性だけに当てはまるのではなく、大抵は女性にも当てはまる。
出逢いがあって、恋愛のヤリトリがあって、結局、オフをしてエッチをするかしないかとかね・・・大抵は、そんなもんじゃないだろーか?
まぁ・・・恋愛というのがそーいうものだと思ってしまえば、リアルもバーチャルも関係ないだろうし、相手が好みの女性であったとしても、好みの女性として描かれたスクリプトであっても関係ないのかもしれないし、そういう点で、たしかに一部のネットジャンキーたちが語るみたいにネットでは何かを実証することは不可能なのかもしれない。
メールに貼り付ける写真だって、もしかするとどこかから剥がしてきたヤツだったり、友人の写真だったり?

人生が短いことをふと考える・・・

結局、no reality・・・・

この、げんなりした気分をどうやって説明していいのか悩む。
たしかにネットにはナンパやろーは多いよね。
彼らのフィールドへ迷い込んでしまえば、それこそ思う壺じゃないかな・・と思ったことはあるけれど、そういう人たちはすでに暗闇に目が慣れているせいか、実に的確にターゲットを探すことが上手い。
手口?
そーだな・・・聞き上手ということかな。
一度、ターゲットが出没すると、ターゲット以外の女性とは会話しないとか・・・
画面を観察していて、AOLだったらピンク文字を狙うとかね・・・
その他大勢トークと、ナンパのターゲットとのトークとは必ず分けるとかね・・・場所を変えたり・・・
すごく冷静なのが特徴だったりする。
いかに相手に警戒感を抱かせないか?
ということにかけては、よく考えているなぁ・・と感心したりして。

あたしはすぐに説教されてしまう。
ネットはそういう連中が徘徊しているから、あたしみたいなヤツが一番危ないと男性からも女性からも説教される。
が、しかし・・・・
実は、そーやって説教する人が一番危なかったりするわけで、危ないということを承知でそれを楽しんでいるわけだから、すでにジャンキー化していることを自らが告白しているようなものだ。
積極的にネットで恋愛を拾おうとしているというより、そういうタイプはそういう駆け引きを求めているような気がすることがあるけど。
まぁ・・・所帯持ちが多いから、単なる遊びやストレス発散として、そういう場所を活用しているのかもしれないし、木っ端ミジンコすらマニュアル化している人に対してはどーやって語ったらいいものやら・・・
バーチャル恋愛という罠で遊び、その危険性を熟知しているから最初から用心しているのね・・・
だから、あたしが彼らに説教したことはない・・・

あたし?
あたしは実は完璧なリアリストでして、特にネットみたいに刺激が限定された世界で発生する行動のメカニズムは単なる人間関係にしろ恋愛にしろ極めてマニュアル化しているために、熟練したナンパ師以上に冷静かもしれないです。
一度、パラノイアの妄想が移って苦労したことがあったけれど、それさえ電源をオフにしてしまえばケロッと忘れてしまっているのかもしれないし・・・
ネットとリアルを比較したら、遥かにリアルのほうが危険に満ち溢れているのかもしれません。

というかね・・・
ネットジャンキーにとっては、ゲームもメル友も同じなのね・・・
単なる性的刺激をネットに求めているにすぎない。
どうも脳に電極を差し込まれたラットを思い出してしまって・・・

ネットが出逢いのキッカケだったという人たちと、そういう性的刺激を求める人たちを同じフィールドで語ってはいけないのかもしれないけれど、相手がスクリプトであっても恋してしまうという情けない現実を垣間見ると、やはり恋人くらいリアルで探したほうが賢明な気が致します。

(『屁理屈にっき』 2002/05/16より)

 

 


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