December 27, 2005

【今日の短歌】 焦げ茶山こえゆく雲はしらじらと身を倒さるる雲の流れに

水車小屋こおり張りつきまわりたる苔むす巨木、小町の里は
山肌に身を寄せたるや墓の主まつるまつらん空ゆく雲は
焦げ茶山こえゆく雲はしらじらと身を倒さるる雲の流れに
禿山の正体を知る砂埃浴びつつ走る真っ青な空

投稿者 Blue Wind : 11:07 PM | コメント (0) | トラックバック

December 17, 2005

【今日の短歌】 送り出す未来の一歩軌道には月のめぐりぬ空青くあり

現実の終わりの日には始まりの交差するみち子らゆきすぎる
送り出す未来の一歩軌道には月のめぐりぬ空青くあり
靄の中みえぬかたちの子らの夢運びぬ風は吹きぬけてゆく

投稿者 Blue Wind : 12:13 AM | コメント (0) | トラックバック

December 08, 2005

【今日の短歌】 今宵にはドアには吾子のつくりたるリースがひとつ。新年を待つ。

冬薔薇の濃く色づきし陽だまりの白い空気と白いガラスと
大判のまな板を置く調理場の横にはドーナツ固まり候
コーヒーの温かいうち召し上がれ。冷えた指には熱きカップを。
寒々と椿色した薔薇の花蕾のままでクリスマス待つ
去年の冬、椿ツリーが咲きました。今年は薔薇が背筋をのばし。

今宵にはドアには吾子のつくりたるリースがひとつ。新年を待つ。

投稿者 Blue Wind : 01:52 PM | コメント (0) | トラックバック

December 02, 2005

【今日の短歌】 感覚がくるくるまわるかざぐるま誰か止めてよ木枯らしのふゆ

からくりがひっくりかえってガラス窓のぞいているか木枯らしのみち
ほんまつがてんとうしちゃう世の中はさかだちするよ洪水の水
感覚がくるくるまわるかざぐるま誰か止めてよ木枯らしのふゆ

働いてせっせと育つ子のためにくるくるまわる金ぐるまかな
天国は遠くなったか長生きはいつはつるとも孫の数減る

投稿者 Blue Wind : 01:00 AM | コメント (0) | トラックバック