January 30, 2011

高齢者もいろいろ

高齢者の介護は大変だと思う。寝たきりとか認知症などに限らず、精神的な面での負担が大きい。

年末に姑さんが突然入院するというので、こちらにやってきた。2年前のことが脳裏に過ぎったので心配していたが、実際問題、飛行機を降りるなり非常に元気になり、なかったはずの食欲も、ある。

2年前は、食事が食べられなくなり、点滴のために一泊入院を繰り返し、あげく腸閉塞にまでなってしまった。半年くらいこちらにいて、その後神戸へ戻りたいと言うので、上の義姉の近くの老人ホームに入居した。すでに高齢者用のマンションに一人で住んでいたが、そこでは無理だと思ったので、介護付きのところへ引っ越したのである。

ところが、今度はそこが気に入らないので、他へ移るか、いまだに売れないケアマンションに戻りたいと言っている。が、しかし、下の義姉はすでに義母の世話はしたくないらしく、誰の世話にもならず、一人で暮らすのは義母の性格からして無理。病院や施設のように、24時間いつも誰かがいてくれるようなところでないと安心できずに、病気が悪化してしまう。

今回も年末年始に入院のために来たが、理由は病院にいると本人が安心するかららしい。一応は検査のための入院ということになっていたので一通り検査をしたが、2年前とあまり変わらず、かといって入院の適用があるわけでもなく、前回と違って元気なので、退院後、近所の老人ホームの体験入居を申し込んだ。

入院していても、孫の手がほしいとか、風邪薬をもってこいとか(入院しているにもかかわらず市販薬も服用しているのである)、電気毛布を買ってきてとか、一日に何度も行かなければならない。退院して老人ホームにいても、眼科へ連れて行ったり、風邪でもないのに喉が痛いというので医者に連れて行ったり、美容院へ連れて行ったり、毎日呼び出される。携帯電話の着信記録を見たら、一日14回電話がかかってきていた。

義母に、教会へ行くかと訊いたら、行くと言うので、雪の日に娘と3人で御ミサに与る。雪の日には来られない人たちが多いので、いつもよりも空いていたが、御ミサの後、義母に話しかけてくれる人たちが多く、義母も喜んでいた。

3年以上治らなかった角膜炎もほとんど良くなり、義母曰く、それだけでも今回こちらへ来た価値があったそうだ。苦し紛れに体験入所した老人ホームを気に入り、ずっとこちらに居たくなったそうだが、残念ながら満床で今のところ入居できない。

わたし的には、これがずっと続いたら生活がめちゃくちゃになってしまう。義母が喜んでいるのできついことは言えないが、正直言って、満床でよかったと思う。看護師が良い人で、こんなに呼び出されていたら、施設に入れている意味がないと言ってくれた。

***

今回は、義母のためではなく、イエスさまのために頑張ったのである。

仕事もあるし、娘の送迎もあったし、教会へも行っているし、時間的にかなりハード。教会は高齢の人たちも多いけど、義母のように他人に甘えている人はいない。義母と同い年くらいの人にすると、義母は寂しいから甘えているだけなのだそう。そうやって、ずばっと言ってくれると嬉しい。同じような年で、同じような境遇なのに、どうしてあんなに違うのかと思ってしまう。

教会にもボランティア活動などいろいろあるのかもしれないが、教会の清掃当番ですらすったもんだしているのに、教区の問題どころではないし、親の世話もできないで、ボランティアどころではない。

そう思って、義母のわがままに1ヶ月間付き合ってきたが、本当にこちらで暮らすようになったら如何なものかと思ってしまう。

イエスさまのために頑張っているのだが、義母に言ってもわからないだろうな・・・ 義母のことだけではなく、施設のほかの人たちとも顔見知りになり、会話をする。それが大事。

が、しかし、家で一人でいる時間が癒し。

携帯電話は常にオフにすべし。

(使徒 28. 21-27)

投稿者 Blue Wind : 02:37 AM | コメント (0) | トラックバック

冷たくも、かく凍りき太陽の小粒のかりん砕き飲み干す

冷たくも、かく凍りき太陽の小粒のかりん砕き飲み干す

老いたるもなお母求めるがごとく人ら義母のまわり集まり祝う

墓さがし千代田の森を走れどもいまだ見ぬマリアの像のいづこにあるか

小遣いを渡そうとして駄駄こねる義母の義憤の欺瞞のふりを

善い話聞きたいからとミサへ行き寝息やすらか隣の義母は

(マタイ 27. 5-7)


投稿者 Blue Wind : 12:49 AM | コメント (0) | トラックバック