今年の夏はハワイ島へ行って来ました。
ふつうのコンドミニアムに滞在し、半数以上の人たちがふつうに生活しているため、わたしたちのユニットの前を隣家の人がお掃除したり、キッチンの物音に驚いて隣の人がのぞきに来たり、ハワイアンが聞こえてきたり、のどかな休日だった。
庭から垣根ごしにビーチへ出られるユニットで、残念ながら岩場のビーチなので遊泳には向かないけど、朝っぱらからカヌーが沖合いを横切るのが見え、近所のビーチにはカメが寝ており、一日中波の音を聞いているうちにそのままソファに寝てしまったり、コナのサンセットのほとんどを部屋かスーパーから眺めていたような気がする。
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ボルケーノは寒かった。
ハワイ島はレンタカーがないと不自由だとガイドブックに書いてあったので、小さなジープを借りて、どうやらハワイ島を一周してしまったらしい。
中央分離帯のない高速道路というのは、慣れないとぶつかりそうで怖い。時速がマイル表示なので感覚がつかみにくいけど、それでも90キロ以上のスピードですれ違っているのだろう。カーブのつづく田舎道を抜けて、しばらく走るとボルケーノ国立公園へのわかりにくい入り口が出てくる。
今までナビをバカにしていたけど、あんなに便利なものだと思ったのは初めて。ただし、ナビのとおりに走ってとんでもないめにあったこともしばしば。最初は南回りに出発し、帰りは北ルートで、と思って走っていたら、マウナケア山へつづくおそろしい悪路を豪雨の中に走らされた。まるで猛吹雪の中の高速道路を真夜中に走るようなもので、これが本当にハワイなのだろうかと心配になったほどだ。
それでも、せっかくボルケーノまで来たら、当然カラパナへ。
カラパナの黒砂海岸は、とっくの昔に溶岩で潰され、カラパナの町自体が消滅した、というショッキングな出来事があったのはわたしがまだ10代の頃の出来事だろうか。カラパナという名前のバンドがあり、わたしは当時好きでよく聴いていた。いつかはカラパナへ行ってみたいと思っていたのに、ある日突然噴火があり、あっという間に消滅してしまったのだ。
そのカラパナが解禁になったというニュースを知り、とても溶岩の上を歩けるような格好ではなかったけど、それでもボルケーノからカラパナへ向かった。
道の行き止まりに小さなドライブインがあり、そこに車を停めて、カラパナの溶岩の上を歩いた。溶岩を削ったらしい赤い石の小道ができていたので、思っていたよりも楽に歩けた。ビーチへ、という看板が出ていたのでおそるおそる海のほうへ歩いて行ったら、本当にビーチがあった。溶岩の上に何本も椰子の苗が置いてあり、数年もすると本当にビーチらしくなっているかも。
砂が本当に黒い。大きな石も混じっている。波も荒く、1キロくらい先ににまだ溶岩流が流れ込んでいるのが見える。
ハワイの人たちは噴火が始まると火山に集まってくるという話を聞いたが、なんとなくその気持ちがわかった。
投稿者 Blue Wind : September 6, 2008 01:07 AM | トラックバック