君死して今何のため嫌われて呪われて肉まつられ拝み
あのように生きるがよしと子らなどに言えるわけなく苛立ちの杜
国のため生きるがよしと蓮っ葉に砕け散ったか野の向こうには
英雄は黒黒として聳え立つ鋭利な刃物つきたてている
野の花よ、森の木霊のいくせんの声にも似たり、風の向こうは
苛立ちは武勲の文字をかろがろと祭ってみては死に絶える、人
公務員減らして増える軍事費に騙されてみて科学立国
軍隊は政府の犬と書いていたあの本の意味老眼で知る
オトくんは勇敢に吠え勇ましく玄関の前飛び出してゆく
マリちゃんは好奇心ゆえドアの横身を滑らせてしっぽふりふり
虚しさをすこし感じるドアの前くらがりの中犬だけ吠える
憤り、遠のいてみて無邪気さが胸につかえた小骨の罪に
英雄に天国はなし英霊は小骨のようにたたずんでいる
投稿者 Blue Wind : October 29, 2005 02:07 AM | トラックバック