October 02, 2005

不安

何かをするのなら若いうちがいい。

次第に親の苦労が理解できるようになる。どうしてあんなにがむしゃらだったのか・・・要するに、借金があったからだ。一度借金をして商売を始めてしまったら、儲かろうが儲かるまいが途中で放り出すわけにはいかない。結局、放り出されたのはわたしだったが。

そうだな・・・母に商売を教えたのは父だ。理由は簡単。母に収入があれば勝負ができる。やっぱ、現実を考えないと。生きていくにはそれなりに生活費というものがかかり、商売のことだけを考えるわけにはいかない。が、しかし、父はいつも前へ行くタイプだった。

父はサラリーマンを嫌っていたけど、考えようによってはこんな気楽な生活はない。悪くないサラリーを貰って、安定した生活しているせいか、なおさらそんなことを考えてしまう。ややこしいことは他人に任せ、医者は医療に専念していられる。わたしだって、育児に専念できる。

不安で一杯になりながら、それでも動いているのはわたしだ。

娘が、イメージキャラを描いてくれた。うさぎの看護婦さん。可愛い。

医療モールは断った。結局は自分の資産にはならないかららしい。それと場所から言って、おそらくは大通りに面したところかもしれない。確認していないけど。あの辺りはすでに開業医も多い。うちの近所にもすでに医療モールが一つオープンしたけど、あまり流行っていないよう。まだ始まったばかりだからそれが普通なのかもしれない。それでいて都会と違って、この辺は大通りに面しているとクルマが入りにくいため立地としてはよさそうで悪い。おそらくは計画したのはあまり地元のことに詳しくない人なのだろう。

院内薬局はやりたくないというので、知り合いの薬剤師さんに声をかける。隣の土地で調剤薬局をやってほしいから。このため土地を押さえるために不動産屋さんに声をかける。どれか一つがうまく行かなければ辞めればいい。銀行へは不動産屋さんのほうから話してくれるそう。ということは一度窓口へ行って相談してしまったらすべてが動き出してしまう。

あまりにも不安になり、姑さんにも相談した。とりあえず、土地だけは買っておけという。・・・・・・土地だけ買ってアパートでも建てようかな、という誘惑が心をよぎる。大して儲からないまでも自動的に資産にはなる。このままの生活を続けながら、アパートの管理人さんをするのも悪くない。たぶん。

いかんいかん。そういうつもりではないのだ。

軽く言うな。そろそろ開業しようかな、などと。これから娘に金がかかるという時に。それでも動いているのはわたしだ。この自己矛盾に満ちた気分をうまく説明できない。

一番楽な方法は家を売って開業予定地に併用住宅を建ててしまうこと。そうすれば資金面でずいぶん楽になる。でも、せっかくオトくんやマリのためにドッグランをつくったのに、庭も駐車場になってしまう。それではあまりにもせつない。われながらおバカだと思うのだけど、本末転倒になってはいけない。

事業計画書?

・・・・・・書いてますよ。そんなものは書いたことはない。でも、何となく作成している自分が怖い。要するにこうすればいくら儲かるかを計算し、赤字から黒字に転じるまでの道筋を銀行に説明するために必要らしい。ありがたいことにこの辺で倒産した開業医はいない。病院ですら赤字経営の噂は飛び交うものの潰れたという話はない。要するに、茨城県はあまりにも医者が少ないために潰すわけにはいかないのだろう。完全黒字で経常利益をあげるようなところはほとんどない。事業を拡大するつもりがないのなら、トントンでいいのよね。がっちり給料をせしめてしまうとか。(こらっ)

あっさり語れば、税金を払うのが嫌いな人たちが世の中には多すぎるだけなのかも。官か民か・・・う〜む・・・どっちが親身になってくれるんでしょうか。どっちもどっちのような・・・気のせいかな。

それにしてもいやな話ばかり。今は儲かって仕方がないようなところでもオープン当初は一日2,3人くらいしか患者さんが来なかったとか、多いところで8人だったとか。「へ?」って思ってしまったけど、それが普通なのかもしれない。それでもみんな生きている。

胃が痛い。銀行の人が融資を渋ってくれたらありがたい。今なら何も失わない。

投稿者 Blue Wind : October 2, 2005 05:06 AM | トラックバック
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