August 31, 2005

実務教育?

実務教育というわけじゃないけど、わたしは案外そういう教育を受けている、親から。

高校1年の夏休みには、新橋のサラリーマン街でランチタイムだけバイトに。ランチタイムは戦争・・・猫の手も借りたいくらい忙しい。定食のメニューがあり、時間になると一気に人が雪崩れ込んでくる。わたしの仕事はトレーを拭いたり、ご飯やお味噌汁をお客さんが入ってきたら配膳すること。一度だけレジに入ったけど、緊張してしまいたった500円のレジが打てない。死ぬかと思った・・・いつの間にかレジの前に列が出来ている。

皆が忙しく働く中、3メートルの範囲内がわたしの持ち場のスペースで、洗い場からあがってきたお椀を拭いたりトレーを拭いたりしている間に配膳をしていったり・・・「いらっしゃいませ」と言えるようになればいい、というのが狙いだったそう、母曰く。突っ立っていてはいけない、というくらいは理解できる。

大学1年の夏休みには、赤坂の信販系の会社の営業所へ行かされた。OL見習い。主に切り貼りをするのが仕事。毎日同じ時間に営業所へ行き、毎日決まった仕事をする。それだけ。和気藹々とした雰囲気で、ランチタイムになるとOLさんたちに混じって食べる。

一番仕事の出来るOLさんは酷く童顔で、通勤にはジーパンとジャンバーなどのラフな格好でやってくる。ユニフォームに着替えると普通のOL。わたしより一回り上のOLさんで、トラバーユしたばかりの人がいて、会社の帰りに買い物に誘われた。いきなり3万円くらいの化粧品を買っているので驚いた。27歳を過ぎたのだから当たり前らしい。ジャンバーでやってくる人とはずいぶん違うと思ったけど、あまりややこしいことは考えない。

きわめつけは、所長さんから呼ばれて何の用事かと思ったら、「彼は慶応を卒業して、実家は○○県で村長をしていて・・・」という具合で、同じ営業所で営業の仕事をしているらしい人を紹介された。営業の人たちとはめったに会わないから顔も知らない。うげげ・・・・わたし、その時、まだ十代で大学に入ったばかり。いきなり縁談かよーと思ったけど、社会人だとそれが当たり前なのだろうか。かろうじて30代がその所長さんだけで、ほかの人たちは20代らしい。まだ出来たばかりの営業所だったので。微笑みながらのらくら逃げ出したことは言うまでもないだろう。

あっさり語れば、親のもくろみは知らないけど、わたしはこれらのだるだるな経験により、OLになるのは辞めようと決意した。3年が限界というのもわかるような・・・気がした。

投稿者 Blue Wind : August 31, 2005 01:10 AM | トラックバック
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