渋滞の信号の森蝉の声耳の奥まで滲み込んでゆく
渋滞にクルマが止まる、それだけで肌のしんしん焼けゆく匂い
木陰には涼しい声が似合うはず、なのにうるさい蝉は鳴く鳴く
台風の過ぎた空には少しだけ皮膚の痛みの照りつける色
けだるさは伝わるものかネットすら切り替わらない白い我慢日
芝のうえいつしか翳は減りました。照りつける陽の輝くままに。
オトくんは笑みを浮かべてダンシング、ドアの向こうに爪の音鳴る。
さわさわと風の舞う音ささやけば台風のなか今もいるかと
芝のうえ忘れた軍手ぬれたままとどまりし夜嵐過ぎ去る
無邪気にも喜んでみて受験生、落ちて泣くのはわたしのほうだ。
けだるくもゆきすぎる夏駐車場うぐいすの声風の向こうに
サフィニアの花撒かれたるドアのそば二匹の犬の爪立てる音
投稿者 Blue Wind : July 27, 2005 10:33 AM | トラックバック