April 25, 2005

『てぃんさぐぬ花』 幸田回生

⇒ 『てぃんさぐぬ花』
⇒ 幸田回生

近所のスーパーで沖縄フェアをしており、わたしは今、「サーターアンダギー」という沖縄ドーナツを食べながらこれを書いている。幸田さんの小説を読むのはこれが初めてである。ブログのほうにはニュースネタを拾いに伺っているけれども。

正直、『てぃんさぐぬ花』を一気に通読できるか、横目でスクロール・バーを眺め、自信がなかった。電子出版という形で読むのも初めて。まあ、読み終わらなくても時間が終わるわけでもないし分けて読めばいいや、と思いながら、一気に読んだ。

短編小説が一枚のページに収まるということを知る。

小説というよりも詩を読んでいるような感覚でことばがゆきすぎる。
会話。
いくつも出没する国。
そして、沖縄。
もっと書いてほしいのはログハウスの中の様子。
そして、言いすぎないアメリカの帝国主義。
語りすぎないところが小説なのかもしれないし、わたしは沖縄へは行ったことがないので、ガイドブックで眺める地名を想い描きながら、当たり前のことだけど、沖縄の基地が阿見町の自衛隊とは違うことを知る。阿見の自衛官は仕事をさぼるのが好きで、軽い怪我をすると喜ぶ。右手に包帯を巻きながら、病院の喫茶室でウェイトレスをナンパしている茶色服の自衛官。無防備に道路沿いに並んだ戦車。慣れてしまえばそれも田舎町の風景の一つであり、のどかささえ漂わせている。

米軍基地・・・

「サーターアンダギー」は、ごく普通のドーナツ。
それがどこか沖縄という気がした。

サーターアンダギー * 画像をクリックすると沖縄ハムのHPへ。

投稿者 Blue Wind : April 25, 2005 02:35 AM | トラックバック
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