December 08, 2004

窓越しに朝の光を浴びながら白いページに目の焼かれ入る

屋根越しに朝の光の射し込めば壁には星のかたちの反射
外壁の自由空間庭のうえ通過する朝光まばゆき
窓越しに朝の光を浴びながら白いページに目の焼かれ入る
広げれば書物光りぬ朝机手で影造り指先の跡
揃えても光の抜けるゆびさきをもてあましては透かし日を見る
セーターの腕を焦がすか陽だまりはぬるま湯の中シガーの煙
からからと氷の音を響かせてアイス珈琲季節外れか
陽だまりは壁に寄り添い机上ゆくやけに冷たい指の先かな

エレミヤ書 19. 10-13

北風に安全坊や立ちながら事故を見つめぬ信号無視か
雨の日も北風の日も立ちつくす安全坊や信号の下
ひさかたの森羅万象おとづれる聖霊の息バアルと呼ぶか
陽だまりに工事の音が流れれば昼間は留守の隣家のはずが
陽だまりはなぜにしづもる家のなか犬と子犬は朝寝の時間

待ち時間ホットかアイスかアメリカン迷いつ経てば残るぬくもり
ひとすじのヘッドライトがゆっくりと山からこちら。待てど進まず。
暗闇を照らすライトは闇の道ガードレールも延々続く
片ライトすれ違う道狭ければ田の中までと落つる心地す
ふらふらと走るクルマの増えたれば今が師走と赤い信号
割れた石いつの間にやら直りては何事もなく師走を向かえ

ヨハネによる福音書 6. 1-15 五千人に食べ物を与える

風の道希望の空は茜色浮ぶ横雲放射せし暮れ
ガラス色求めて空は輝きぬあまたの夢は泡立つ雲か
殻の中おりて今吹く風の中陽だまりだけが時間を告げる
泡立ちはいつ始まりて石鹸の水に消え去る残り香のよう

アングラはまっぴらなんだ通勤も箱に詰まれた缶詰みたい
墓の中歩くようだと都会にはビルが並ぶと言われてみれば
りすの絵のまんまるお目目描く吾子小さないやし小さな希望
パン袋鳴らしただけでオトくんのまんまるお目目吾を見つめる
甘え耳しっぽふりふり後ろ足電話のベルに一声吠える

ゼカリヤ書 6. 1-7 第八の幻

◇BBS詠
生りきれて落つる石榴の踏まれしを惜しんで今は葉も落つる冬
初詠みを思うと背には深深と霜枯れ草を浴びたたずみし
ここ過ぎて茫洋の空眺めれば横雲浮び茜と灰と

投稿者 Blue Wind : December 8, 2004 10:27 AM | トラックバック
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