December 01, 2004

失望に慣れてしまえばランボーの砂文字さえもアデンに眠る

皇室を縮図にながむここちする与われたことやりたいことと
空いっぱい気楽に飛べてよかろうと小鳥は庭で小鳥の会話
戦利品眺めてみれば子が一人犬が二匹と寝たきりの親
のんびりと子育てをする紀子さまにもう一人とは世論は勝手
少子化を考えてみて世の中は身勝手すぎて対立してる
恋をして結婚をして子が生まれ母と変わりし人生の色

歌詠みは楽しいものか訊かれても鬱捨て場だとあっさり答え
片隅にエゴの生る木の植えられて実が落ちるまで風は吹きすぎ
東雲を従えゆくか満月はゆく道にあり戻り道なし
曲がり角いくつ曲がって満月は姿あらわし姿消しさる

ヨハネによる福音書 18. 38-40

鬱々と退廃のなか沈みゆく冬の落ち日のまぶしき視線
太陽のひかりの中にたたずめば面積さえもまぶしさの中
ちっぽけなマリちゃんの爪腕のうえ痛くもないし痒くもないし
火曜日も第五なんだと霜月は終わりを迎え宙に浮いた日
雑誌すら二冊置かれて無駄になるあわただしき午後すみわたる空

せめてもと歌詠むときはひとりきり眠りつく夜蹴飛ばされては
歌詠みは楽しいものか訊かれてもわが世界いづすべての時間

エレミヤ書 50. 4-5

おなじ神信仰してはわかれゆく枝葉のような大樹をながめ
さらさらと生まれゆきては流れゆく小川もいつか大海となり
拘泥は道に踏まれたざくろの実ぱっかり割れて潰れて消える
あの森が筑波大だとわかっても夕暮るる空森のうえかな
かがやきも燃える夕陽も暗闇もみあげるままにたたずんでいる

少しずつ地球の姿かわりゆくくりかえす波蔽われる浜
遺伝子はつたわりゆくもきえうせし継承者とは浜辺の岩か
二千年経ってみたけど人の夜は水面の月のうつろうがごと
失望に慣れてしまえばランボーの砂文字さえもアデンに眠る

ヨブ記 6. 24-30

投稿者 Blue Wind : December 1, 2004 01:03 AM | トラックバック
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