November 24, 2004

眉毛だけ真っ黒な人座りおる指定席抜け母の病室

貧乏は感謝の中に住んでおり不景気な人妬みの中住む
仮設にもランクがあるか神戸かな立ち退かぬ人いつまでもおり
憐れみを求められても金くれと言われるような被災者の声
テレビでは貧しい人を映すけど富んだ人らは温泉に入る
憐れみを求めたいけど世の中はもっと不幸な人泳ぐ海
不要物送らないでと新潟はテレビの中で訴えている

エゼキエル書 26. 15-18

一瞬で破壊されゆく人生を通過ページに置き換えて読む
吾子ありて生死の境感ずれば吾子想いしはわがままなのか
半壊の実家の風呂が先なおり家族で通う友は明るき
老いたればあっけらかんとはいかないと姑のぐち何年つづく
子の世話になりたくないと姑は震災以来くちぐせとなり
一瞬で破壊されたは年寄りと何となく思う子の知らぬ過去
年寄りのぐちにまみれて生きるよりやること多きひねもすはゆく
老いたれば未来はないと年寄りは女中がいても不満あるらし
あくせくと旗持ち当番こなしては幸せを思う眠き朝かな
震災の革命ありきささやかなつくばねの道広々とあり
ルミナリエ輝く下で姑と古き女中のいる暮らしかな・・

ルカによる福音書 6. 20-26 幸いと不幸

断崖に要求水準おきたれば昨日と明日は満ち欠けの月

なんかもうめんどくさいや怠惰なり耳はサウンド目で歌詠みし
人は生き人は逝きすぎ人生まれ怠惰な風は地中を回る

元気でも元気なき人増えゆかば環境因子からまわりする
関西の老人社会思うより秋生い茂るミモザ葉を見る

刈られても鬱蒼とするミモザかないつのまにやら葉隠れの陽よ
月桂樹夏に寂しき君だけどいつのまにやらオリンピアの木
熊手持ちあらくさ掘りをする吾子の気まぐれな息時間潰しか
テラスドア疾風のようオトくんの駆け出してゆく秋の庭みし

瞳すら動かないのかわが母の視線を追いし隣のカーテン
苦しげに息音のする向かい側聴こえているか開けられた窓
鬱蒼と死の歌の数増えたれば飽きもするかな記事を読んでは
年寄りに写実求める短歌かな仕方ないさと横目でながむ

がんがんに馬鹿やっている年寄りに振り回されて歌詠みになり
肺がんのつまらん話聞くよりもおバカなほうが救われるかも
ジャンキーのネカマの名前ならべれば飲み屋の名刺ジジ抜きしてる
明日のない連中なんだと憐れめば残念ながらのびゆく寿命
少しずつ拡大するは薬屋の介護用品扱う売り場
眉毛だけ真っ黒な人座りおる指定席抜け母の病室

エゼキエル書 28. 11-19

は〜、これが日本か、ってなるのか。華やかな青春時代を過ごしただけつらいものがあるな。

鬱蒼と年寄りばかり歩いてる危険地帯のうつつとかわる
転んでも骨折をする年寄りを避けて通りぬ通りは狭く
転んでも訴訟になるか事故ならば車でなくも起こりうる道
ボケ老人脱走しては徘徊す夜中の道は車も危険
高熱の伝染するか病室は感染予防子は連れられず
住む家がぽしゃっちゃったらおしまいと災害の日を不安に暮らす
チャット部屋派手な名前が並んではシルバー部屋でひねもす過ごす
あちこちであらし騒動起こりなば年寄り同士何してるかと
今は過去10年後には当たり前20年後にはわが身の不安
排出す年寄りの数増える裏兵役制度復活するか

学生街疎んでいても学生の歩いてるだけましな気がする

ヨハネによる福音書 15. 1-17 イエスはまことのぶどうの木

詩編 84. 11-13

静かな日怠惰な歌の流れては未来は遠く未来は過ぎる


◇BBS詠
森のうえ低空飛行銀杏の実より大きな月は浮びぬ

投稿者 Blue Wind : November 24, 2004 05:48 AM | トラックバック
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